帰去来辞+α
テーマ:アンティーク:その他
先月末から今月上旬にかけて、地元に帰っておりました。
甥っ子チビ助くん&姪っ子チビ子ちゃんと遊んだり
みんなでお茶を飲んだりして、ぼんやり過ごしてきました。
左:お買い物に行ったお店(壁面が黒板になってる)でドラえもんと女の子の顔を描くチビ子ちゃん。
右:公園で凧あげをするチビ助くん&マイ父。矢印の上が凧です
実家でお茶、その1。
パラゴンのセットです。
エンボスの入った白地に黄色とむらさきの小花がとんで、
ふちにはぼかしたような金彩が入っています。
1912-19年頃のもので、パラゴンがまだスターチャイナという社名だった頃のものです。
控えめですが軽やかで、何となく春らしいなと思いました。
パラゴンは1903年にStar China Co.として開窯しました。
1907年にそれまで商標名として使っていた「パラゴン」を社名に変更し
Paragon China Co. になりました。
エリザベス女王が誕生した1926年に王室御用達になっています。
「ロイヤル」はついていないのですが、そのぶんバックスタンプがロイヤル風味に変化している気が(例:■ )
ポットは内側にフェルトが貼ってあるカバーがついていて、
カバーにポットをはめこむように入れ、完全にくるみこむ仕組みです。
うちのは(1920-30年頃製)カバーがアルミ+つまみはプラスチックで
片手でぽんとかぶせておしまいなのに対して
こちらはスチール+つまみと脚はベークライトで、かなり重さが。
かぶせるのにちょっとこつがいりますが、
ポットがくるまれているだけあって、ほんとにいつまでもお茶が温かく
大活躍しておりました。
その2、ロイヤルウースターです。
王冠をかぶったボールのような印の下の
点と星(見えにくいですが真ん中だけ★)の数で年代がわかって、これは1922年製。
手描きで、ピンクと白と黄色のばらが描かれています。
カップによって花の色が違って、
水彩画のような、ぼうっと霞んだばらの色あいがとてもきれいでした。
持ち手がばらの枝のように作ってあるのも何となく楽しいです。
剪定後がよくこんな感じになってるような…
その3、これもロイヤルウースターです。
おもしろいのが、地の色が完全なアイボリーなのです
(下の白いクロスと比べると、色味が違うのがわかるでしょうか…?;)
全体がマット加工のようなつや消しで、持った感じがしっとりしています。
ソーサーとケーキ皿は完全な円ではなくて、ふちも波打っています。
ケーキ皿には葉脈、カップとソーサーには花の紋のような線が入っていて
植物画のような雰囲気で、それぞれ違う花が描かれています。
金彩もしっかり入っていますが
どこか和食器のような落ち着いた雰囲気なのがおもしろい。
王冠~の下に小文字のaがあって、上のものより少し古い1890年製です。
ジャポニズムの影響もあるのかな などと言いつつ、お茶を頂きました。
何となく緑茶も似合いそうな、不思議なセットです。
こちら側と向こう側に違う花が描かれているので、
向かい合った人のカップを見て二度楽しめる?のもありがたや(下左。
ティースプーンは純銀の上に鍍金(ゴールドキルド)されているのだそうです。
これには金色の方が合うからと、母が出してくれました。アリガトウ~
シフォンケーキは私が焼きました
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<お詫び>
ここから先は、使用感のあるアンティークや
古物系の風味があんまりという方には目を通していただかず、
お茶の雰囲気のままでいて頂いた方がいいような気がしております。
大丈夫だよーという方のみスクロールして下さいませ。すみません;
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駄菓子菓子!
今回の帰省最大のヒットはこれでした。
小さい頃、私と妹がおもちゃ箱として使っていた
「おじいちゃん(母方の祖父)が初めて東京に行くときに持って行ったトランク」。
二人一緒の部屋だったので、人形やビーズやおはじきなど
こまごましたおもちゃをいろいろ詰め込んでいました。
クレヨンとかかるたとか、1階で遊ぶときのおもちゃはこれ(■ )に入れて居間に置いてありました
ふたを閉じるとちょうどベッドの下に入る高さだったので、
遊ぶときには持ち手を持って引き出し、寝る時間や勉強をする時間になったらふたを閉め
ベッドの下へ入れて片付けていました。
横の本がA5です
それが裏目に出たのか、おもちゃで遊ばなくなると
トランクごと奥へ奥へと押しやられていったらしいのです。←らしいって;
そのまま記憶の彼方に遠ざかっていたのですが
作秋からのリフォームの流れで、ひさかたぶりに発掘されました。
で、その中に入っていたのが
かめのリッタとあざらしのリリーちゃん。
小3のとき、このバスケット(■ )を持って東北の祖母の家に行った帰りに
上野の水族館で買ってもらったぬいぐるみです。
一緒に入っていたそろばんは、祖母の兄の義理のお母さんのものでした
リッタを妹、リリーちゃんを私が選んで、買ってもらいました。
遊ぶときはこのふたりを中心にお話を作り、
旅行に行くとなればまずこのふたりのベッドをそれぞれの鞄の中に作るといった具合で
どこいつフレンド状態、いろんなところに連れて行っておりました。
「プール遊び」と称してバケツの水に入れてみたら
リッタの鼻(最初は顔にオレンジのてんてんがついていました)と
リリーちゃんの後ろ足が取れ(糊が溶けた、
ムンクになりながら祖母に縫いつけてもらったので、リリーちゃんの足がちょっと斜めになっています
須賀敦子がフランス人の作家、マルグリット・ユルスナールについて書いた
『ユルスナールの靴』という本に、
大戦前にアメリカに渡り、そのまま定住することになった彼女のもとに、
戦後、かつて定宿にしていたスイスのホテルに預けたままになっていた「彼女のトランク」が
海を越えて送られてくる場面が出てきます。
トランクには「彼女が育ったベルギーのモン・ノワールの城館の、大切な部分」すなわち
「家族間でかわされた古い手紙や古文書類」や
「クレアンクール家〔マルグリットの亡き父の実家〕に代々つたわった食卓用の銀器ひと揃い(p.133)」
などが入っていました。
(外側から見ると、トランクの中身でいちばん重要だったのは
ユルスナールがかつて長いこと構想をあたためていた、ハドリアヌス帝についての覚え書きでした。
彼女はこれをもとに、トランクが届いた17日後には『ハドリアヌス帝の回想』に着手します。)
須賀さんは「小さいときから使いなれていたナイフやフォークで食事ができるようになってほっとした、
という意味のことを、後年、彼女〔マルグリット〕は書いている」と指摘した上で、
「銀の古い食器がトランクから出てきたとき、マルグリットにも勇気がわいて、
これがあればアメリカでだって暮らせるという深い安心といっしょに、定住への意志の、
すくなくとも小さな芽生えが生まれたのではなかったか(pp.134-135)」と述べています。
リッタとリリーちゃんが出てきたとき、何となくその部分を思い出し、
見つかった物のレベルが違いすぎてほんとに畏れ多いのですが(全力で土下座
「深い安心」というのが、実感としてものすごく腑に落ちたのでした。
祖父 は私や妹が生まれる前に他界してしまったので、会うことはありませんでしたが
ずっとこれがおもちゃ箱だったため、中身はそのときどきで変わっても
私と妹が遊んでいる横には、たいていこのトランクがありました。
ぬいぐるみの家になったり、船になったり、お城になったり、
部屋から持ち出されることはなかったものの
ある意味で太陽の東月の西、はるか彼方まで旅したような気がするトランクなのでした。
そして数日後、遊びに来たチビ子ちゃんが
発見されたぬいぐるみでとても喜んで遊んでくれているのを見て
ほんとによかったと思うあねむ&イモム(涙
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最初の写真は実家の侘助です。
お茶の木と椿の混合種で、小さめの一重の花が咲きます。
椿や山茶花のように開き切らず、八分止まりで咲くところが
控えめな雰囲気で、かえって風情があるような気がします。
名前の由来は諸説あるそうなのですが、
江戸時代に朝鮮からこの花を持ち込んだ人の名前だったから、
千利休と同じ頃にいた、侘助という茶人が好んだから、
茶道の「侘び」と「好き」が合わさった、など お茶絡みが多いのがおもしろいなと思いました。


































1 ■トランク・・・
素敵ですね♪
あねむさんち、代々ものを大切になさるお家なんですね!
とっても素敵です!
わたしも昔、同じようなトランクを、
蚤の市で購入したけど、使いこなせず、
今家のどこかに・・・
今度見つけたら、何かに使ってみよっと!
器、どれも繊細で、春めいて素敵!!
お母様の趣味を受け継がれたんですね^^*
親子で、同じ趣味、うらやましいです♬