企業のための『労働安全衛生法』

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こんにちは!ドクタートラストの山中です。

土曜日は派遣労働者の労働安全衛生について、数回に分けてご説明いたします。
前回は、派遣労働者の健康診断についての記事を書かせて頂きました。
今回は、派遣労働者の産業医面談についてご説明させて頂きます。

Q.派遣労働者の産業医面談は、派遣元と派遣先、どちらの責任で行うことになっていますか?

A.基本的には、産業医面談は派遣元の責任で行います。
(厚生労働省による通達「労働安全衛生法等の一部を改正する法律(労働安全衛生法関係)等の施行について」より)

実際に働いているのは派遣先なので、派遣先で面談をする方が良いような気もしますよね。
しかし、派遣労働者と労働契約を直接結んでいるので、労働安全衛生に関する基本的な責任は派遣元にあります。
また、派遣労働者は複数の事業所に勤務する場合も多いので、派遣先の産業医は労働者の勤務実態を知らないまま面談をする可能性があります。

以上の理由から、派遣元の産業医が面談をすることが適切と考えられています。

もちろん、派遣先も何もしなくて良い訳ではありません。
労働時間の情報は派遣先が派遣元事業主に通知することとなっています。
(労働者派遣法第42条第3項)

その情報をもとに、派遣元事業主は産業医による面談を行うのです。

なお、面談を終えた後、派遣元事業者には、
(1)医師から意見を聴取する義務
(2)面接指導の結果を記録する義務
(3)その記録を5年間保管する義務
(4)必要に応じて就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置などをする義務

があります。(労働安全衛生法第六十六条の八)



<コメント>
産業医の面接指導に関わる責任は、基本的には派遣元事業者が負います。
一方で、派遣社員が労災にあった場合にも派遣元事業者が主な責任を負いますが、
派遣先が安全配慮義務違反の責任を負うこともあります(労働者派遣法45条)し、
産業医が面談をする上で不可欠な情報(労働時間や勤務の実態など)を管理しているのは派遣先事業者です。
さらに、派遣労働者が労働災害に被災した場合には、派遣元も派遣先も双方が労働基準監督署に死傷病報告書を提出しなければなりません。

つまり、派遣先も派遣元も労災が起これば不利益を被ることになります。

以上のことから、派遣元は積極的に派遣社員の労働状況を把握することが重要ですし、
派遣先も派遣労働者に対する安全配慮義務を果たせるように、必要に応じて適切な処置を行うことが重要です。企業のための『労働安全衛生法』-元気な社員を増やすために-
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