ニコール・キッドマン。38歳。
彼女ほど離婚して輝いた女性はいない。(トム、ごめんね)
そう思っていたのに「奥さま役?」
私のそんな心配は無用だった。
ニコールが演じるのは「奥さまは魔女」の リメイク版・サマンサを演じる女優・イザベル(本当は魔女)。
「魔女役の女優が実は本当の魔女だった!」という設定なのだ。
イザベルは「普通の恋がしたい。魔法に頼らず『君が必要だ』と言ってくれる男性とめぐりあいたい」と魔界から降りて来る。
仕事も家庭も崖っぷちの映画俳優、ジャックは「奥さまは魔女」のリメイク版、ダーリン役で再起を図っている。自分を際立たせる為にサマンサ役に無名な女優を探していた。
そしてイメージにぴったりのイザベルと出会う。
「君が必要だ!」
そのジャックの言葉にイザベルの心は動かされる。
劇中で夫婦役を演じながら段々接近していく二人。
魔女と人間の恋はうまく行くのか??
監督は「恋人たちの予感」「めぐり逢えたら」「ユー・ガット・メール」のノーラ・エフロン。
この作品の素晴らしさは「キャラクターの面白さ」に尽きる。
ウィル・フェレル演じるジャックのアホキャラに
マイケル・ケイン演じる女たらしの魔法使いパパ。
シャーリー・マクレーン演じるド派手な大物女優。
そして実際のサマンサと同じ「クララおばさん」と
「アーサーおじさん」を持っているイザベル。
これらのキャラが織り成す会話だけで笑いが止まらない。
「魔法があれば全て叶えられる?」
その答えとなるべきイザベルがパパに言う台詞があった。
「涙を止める魔法はないの?」
「それはないんだよ」
魔法を使って相手を自分の方に向かせても
それは本当の自分を愛してくれているわけじゃない。
じゃあどうすればいい?
「将来、サマンサになりたい」 そう思った女性は多いはず。
でも魔女には魔女の悩みがあり人とそう変わらないのかもしれないぞ?
魔法なんかでうまくいったら恋愛なんて面白くないじゃん!って思えるこの作品。
是非是非ご覧あれ。
(2005年・アメリカ映画)
(芝田 佳織)
人気テレビドラマ「奥さまは魔女」が、この夏、映画版になって帰って来た。
- ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
- 奥さまは魔女 1st Season DVD-BOX
もし私が男だったら、サマンサみたいなお嫁さんが欲しいなぁと思ったものである。
ヒロインのサマンサは、女性としての可愛らしさを、いっぱい持ってるキャラクター。
エリザベス・モンゴメリーは、まさにハマリ役だった。
これだけ一人の女優のイメージが定着してしまった役をやるとなると、白羽の矢を立てられた女優も大変だ。
果たして、クール・ビューティのニコール・キッドマンに、サマンサ役が務まるのだろうか?
ニコールで魔法物と言えば、サンドラ・ブロックと共演した「プラクティカル・マジック」なんて駄作も有ったなぁ。
何だかマイナス面から入ってしまったが、観る前のこんな疑念は、「なんだ、ニコールってラブコメもいけるんじゃん」という感想に変わる事になる(メグ・ライアンが10歳若かったら、こんなニコール見られなかったかも…)。
それまでのイメージを覆す、実にコケティッシュな演じっぷり。
役者だから当たり前なんだけど、喋り方まですっかり違っていたし。
相手役のウィル・フェレルは、「サタデー・ナイト・ライブ」出身のコメディアン。
今思えば、なのだが、私が彼を初めて見たのは、5年前の大統領選のさなかにやっていた、ジョージ・ブッシュ候補のモノマネだった。
ブッシュのおバカっぽさを見事に再現していて、芸達者である事は、すぐに分かった。
しか~し! ベン・スティラーのように、本国ではマネーメイキング・スターだけれど、日本ではイマイチ…って雰囲気もプンプン漂っている。
彼の今後に注目したい。
さてさて、テレビ版のファンにとっては、リメイク版は満足のいく仕上がりになっているのだろうか?
これは私の意見だけれど、シャーリー・マクレーンが期待したほど活躍の場面を与えられていない事や、クララおばさまのトボけた味が出ていなかった事、隣り夫婦のキャラクターがオリジナルの足元にも及ばない事など、小さな不満が幾つか残った。
だけど、ちょっとしたくすぐりが随所にちりばめられているところは、さすがノーラ・エフロン監督、手堅いよなぁ。
(川口 桂)