ながら動作をしないこと | 「魂が震える話」ブログ

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「ながら動作をしないこと」というお話です。

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美しい動きを維持するというのは、実はそんなに難しいことではありません。

ポイントはたった一つ。「ながら動作をしないこと」これに尽きます。

誰でもついやってしまうことなのですが、人と応対しているときの「ながら動作」は、自分が感じている何倍もの相手に不快感を与えます。

たとえば、パソコンの画面を見ながら返事をされたことや、書類を片づけながら指示されたことはありませんか?

いずれも注意力が散漫で、相手は「心がこもっていない」と感じるはずです。

CAの仕事は、時間との戦いになることが少なくありません。離陸までに、お客さまのご案内と荷物の確認、さらには飛行機の安全確認を短時間でやらなければなりません。

離陸後も、狭いギャレー(機内の台所)の中での作業は、常に時間との戦いになります。

何かをしながら次にする作業のことを考えなければならない状況というのは、どうしても出てきてしまいます。

ギャレーでは、うちづらを発揮して、機敏に行動します。当然、ながら動作ばかり。この姿は乗客の方にはお見せしたくありません。

しかし、ギャレーから一歩、キャビンへと出たら、優雅さが大事。

どんなに焦っていても、一つひとつの動作を丁寧に。洗練された振る舞いが求められます。

どんなに忙しくても、そういうときこそ、一つひとつの仕事をきっちりと片づけてからの作業に移すことが大事です。

複数のことを同時にこなそうとすると、どうしても作業そのものが雑になってしまいます。

やり直したり、気ばかりが焦ってしまい、結局、一つずつしっかり片づけていくよりもはるかに多くの時間を費やすことになるのです。
 

人間関係は「そとづら」が9割
三枝 理枝子 著
海竜社
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千利休はこう言いました。

「何にても 置き付けかえる手離れは、恋しき人にわかるると知れ」

意味は、

「茶道具から手を離す時は、恋しい人と別れる時のような余韻を持たせよ」

また、井伊直弼はこう述べています。

「客が退出した途端に大声で話し始めたり、扉をばたばたと閉めたり、急いで中に戻ってさっさと片付け始めたりすべきではない。

主客は帰っていく客が見えなくなるまで、その客が見えない場合でも、ずっと見送る。

その後、主客は一人静かに茶室に戻って茶をたて、今日と同じ出会いは二度と起こらない(一期一会)ことを噛みしめる」

いかがでしょうか。

ながら動作では、このように心を込めることはできないでしょう。

ガッツポーズしながら落ち込むのは難しいし、ニコニコしながら怒るのも難しい。

「動作」は二つのことが出来るかもしれないけれど、「感情」は同時に二つ持つことができないのです。

ですから、どちらかがおろそかになるのは言うまでもありません。

目の前の人を大切にするということは、形だけじゃなく、心も寄り添わせるということです。

見えなくなるまで頭を下げたり、帰った後も思い出して心配したり感謝したりすると、相手はその場にいなくても、何故か伝わるものなのです。

物に対しても、人に対しても、心を込めて接していきたいものです。