ゲルハルト・オピッツ ピアノ・リサイタル
2009-11-15 21:55:08 テーマ:音楽2009年11月15日 愛知県芸術劇場コンサートホール
ベートーヴェン: ピアノ・ソナタ 第15番「田園」、第18番、第26番「告別」、第21番「ワルトシュタイン」
オピッツのことは、現代を代表するベートーヴェン弾きと呼んでもよいであろう。オピッツは昔からベートーヴェンを演奏曲目の中心にしてきた。そして、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集、ピアノ・ソナタ全集の録音を完成させてもいる。オピッツのベートーヴェンは、知性と感情とが絶妙に均衡し、細部にまで肌理濃やかに配慮が行きわたり、全体の造型は堅牢であり、しかも高い技巧水準に支えられているのだから、まさに一つの理想と言えるであろう。今回のリサイタルでは、ベートーヴェンの中期を代表する堂々たるソナタが4曲演奏されたが、CDでの印象を一層確かにする好機となった。オピッツは、力むことも焦ることもなく、逡巡することも低回することもなく、これ見よがしにわざとらしい表情をつけることもなく、ほぼまったくミスタッチもなく、見事にこれら4曲を弾ききった。終演後の盛大なる拍手と声援は、オピッツの名演にふさわしいものであった。
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