あもくのガンバラヤ ルイジアナだより

わんこ、地震、スポーツ、英語、旅行...なんでもありのブログです。

posted by amok98
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 僕のことを個人的に知ってる方は、僕が「政治」について語ることがほとんどないことをご存知と思います。糸井重里もそうだったみたいですが、僕も18歳の時だけ、政治活動しました。寮委員長選に反民青として立候補し、惜敗して、「革マル」のレッテルを貼られ、住んでいた寮の裏で同じ新入生が、僕も行こうかと考えていた集会の帰り道に内ゲバで中核派に殺されて、その時点で辞めました。その何年後かに深夜のテレビ番組で反民青の寮委員長が誕生して、(元中核派系の)加藤登紀子と共に出ていたのは感慨深く見てましたが。
 それ以来、その反動で政治、特に日本の政治についてはわざと見ないようにして来た気がします。日本の投票権もありますが、投票したのは今まで1、2回だけ。
 ところが、震災以来の日本を見てると、「これはマジでやばい」と感じられ、必然的に政治に目が向くことになりました。日本という国の近代での転換点は言うまでもなく明治維新と終戦ですが、今回の震災とTPPは3つ目の転換点になる可能性があります。逆に言えば、これを転換点にしない努力が必要とされている。
 という訳で、以下、今思っていること。
 震災の処理で問題なのは被災財(ガレキとも言います)、地元の復興、原発です。まず、神戸の時にやらなかった被災財の広域処理は利権の結果以外の何者でもない。陸前高田市長の「ガレキ処理プラント」建設の提案は岩手県に門前払いされたのに、今度は処理施設を愛知県に作ろうとしてる。神戸の被災財は2000万トン、今回は2300万トン。現在、土地が足りない訳ではなく、東北地方の首長の過半数は「ガレキは問題ではない」と言ってます。仮置き場への搬入は福島県以外は90%以上。被災財のせいで復興が進まないというのはウソ。地元が被災財を埋め立てに使いたいと申請しても却下されている。一部の人は最初から言ってましたが、広域処理の理由は環境省、産廃、土建、セメント、運送業者などの利権。
 被災財の広域処理についての新聞広告に何億円とかけてる反面、地元の復興は大幅に遅れている。地元が望む最も重要な産業基盤(例えば港)の整備などに手がつけられていない。政府は「ガレキの撤去が終わっていないから」と言うが、例えば港の整備に関して、ガレキの処理はとっくに終わっているのは、地元に行けば一目瞭然。
 原発はここ2ヶ月が勝負。5月初めに北電の泊原発が停止すると運転中がゼロになる。代替燃料の一番手である天然ガスはシェールガスの掘削のおかげで世界的に安値傾向。日本の電力会社は今支払っている長期契約価格の恐らく1/3で買うことができる。ただ、電力会社は独占企業なので、コストを下げる理由がない。原料価格を電力価格に上乗せできるので、逆に原料が高い方が儲かる、という訳の分からない構造。東電だって、普通に考えればとっくに破産・国有化するべき。送発電を分離して、債務の支払い用に送電分野を民間に売却するのが当然。
 日本の将来に一番大きな禍根を残すのは、今協議されているTPPがアメリカの主張通りに決まった場合。TPPは単なる経済協定ではなく、保険、金融、医療のあり方などにアメリカンスタンダードを導入しようとする、いわば国家主権に関する取り決め。だからTrans-Pacific Partnershipのどこにも「経済」とか「通商」という文字がない。アメリカに29年住んでいての実感を言えば、対等な場での競争で、日本のビジネスがアメリカに勝てるとは思えない。
 日本という国のあり方、それ以上に日本人の日常生活にとって、TPPは日米安保条約並み、もしくはそれ以上の影響を与える可能性がある。それほど重要な案件を、国民に対するきちっとした説明や総選挙で信を問うこともなく決定しようとしているという野ダメ政権の非常識さには呆れ返る他ない。
 これまで自民党でも民主党でもそれほど変わらないと思って来たし、今もその考えは変わらない。ただ、今の野田さんの「増税に政治生命をかける」とか「TPPはビートルズと同じ」とかの言説は、狂ってるとしか思えない。個人的には好きではないけど、小沢さんの「増税反対」の方がよほどまとも。
 原発利権への依存率の高い自民党、主に野田さんのせいお話にならない民主党、ここで「反原発」を掲げれば野党は大躍進ができるのに、それを仕掛けているのが政治の素人、橋下徹。大阪市の職員に対するアンケートは明らかな憲法違反だし、「維新の会」のやろうとしているのはサッチャーやレーガンがやって貧富の差を大きくした極端な新自由主義。ちょっとでもものの分かってる人は、本当に橋下を怖れてます。この人の政策は、それくらい、不可逆的な変化を日本の社会にもたらしてしまう。
 さらに恐いのは、この人、多分自分の政策がどういう結末を迎えるかわかっていないと思われる点。ここが小沢さんや石原さんとは違う点で、これはホントに恐い。という訳で、ここ1年は日本の将来が決まる重要な時期だと思う。
 願わくば、二度と政治について考えずにすむことを。
posted by amok98
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もう一つ、書いておいた方がいいと思うこと。
 震災に際して、インターネットのすさまじい威力が発揮された。神戸の震災は1995年だったから、一般にネットはまだ普及しておらず、比較の対象としては隔たりがありすぎる。
 9/11の航空機テロは2001年。この頃にはアメリカ市民の多くはネットを使うようになっていたが、WTCで働いている人の安否を調べるのに、ネットはあまり役に立たなかった。また、被害が狭いエリアに集中していたのと、停電の影響がなかったので、情報を得るにはまだテレビが大きな役割を果たした。
 次の大きな災害は2005年のハリケーン・カトリナ。この時にはネットは庶民に広く行き渡っていたが、広範囲にわたった停電でテレビもPCも大して役に立たず、スマホもなかったので、ラジオが活躍した。PCが使える地域でも、9/11の教訓を生かさなかったFEMAの不手際で生存者の情報などが一本化されておらず、いくつものサイトにアクセスしなければならず、非常に面倒だった。結局、ネットは情報収集に期待されたほどの役割を果たさなかった。さらにはこの頃は携帯メールよりも「電話」が一般的だったので、ニューオーリンズ近郊の携帯がキャパを完全に越えてしまった。
 で、今回の震災である。カトリナから5年半。一番の違いは携帯メール(そしてスマホ)とツイッターの普及である。震災直後から携帯メールがつながり、充電できた幸運な人は、スマホ、ツイッター経由で情報を発信し続けた。デマはいくつもあったものの、ツイッターの即時性と(世界中に発信できるという)普遍性は大きな武器となった。
 一番象徴的だったのは、地震のわずか17分後にU-StreamでNHK画面をライブで「違法配信」した広島の中学生。これは僕も夜中じゅう、かじりついて見ていた。電気はなくても、ワンセグで見られた被災者もたくさんいたはず。そして、NHK-PRというツイッターの公式アカウントが5時20分に、このアドレスを紹介した。この広報局職員は、「私の独断なので、あとで責任は取ります」とも書き、「免職になるかもしれないと少し躊躇(ちゅうちょ)したが、それで助かる人が一人でもいるのならと思いツイートした」とのこと。
 この配信をきっかけに、午後9時ころから各局がU-Streamでニュースを同時配信し、世界中から日本のすべての主要テレビ局の情報が手に入るという「とんでもない」事態になった。まさに既存のメディアとネットの融合である。
 ツイッターはその後も震災に関する大きな情報源となったが、それを最大に利用したのが早稲田の講師、西條剛央だろう。仙台出身、ボランティアの経験ゼロの西條は震災後20日以上経ってから現地に赴いた。報道とはあまりにも違う避難所の現状を目にして愕然とし、仲間1人と1晩で「ふんばろう東日本プロジェクト」を立ち上げた。お金ではなく、支援物資を現地に直接送り、現地の鍵となる人間に配って回ってもらうプロジェクトである。
 情報拡散はブログとツイッター、組織運営にはフェイスブックを使い、オフィスもなければ、給料も一切なし、FBへの登録者は1000人を越える「ネットワーク」をあっという間に立ち上げてしまったのである。結果として、9ヶ月の間に3000カ所以上の避難所に15万品目以上を支援、アマゾンの「欲しいものリスト」で24,000品目、25,000以上の世帯に扇風機やコタツなどの家電を送り、地方自治体で行き場のなくなった支援物資10tトラック40台以上をマッチング。他にも無数のプロジェクトを立ち上げ、それこそ何十億円に匹敵する「運動体」を作り上げてしまったのだ。4月までの西條は全く無名であったが、ツイッターで津田大介、岩上安身、糸井重里などのいわゆる「有名人」が情報を拡散したことで、一気に火がついたのである。(詳しくは、ベストセラー「人を助けるすんごい仕組み」ダイヤモンド社、参照)
 かくいう僕も西條が初めて現場に行ったのとちょうど同じ頃に「Hope for Japan T-Shirts」プロジェクトを始め、手元の記録によれば、一番最初の寄付は4月14日。集まったお金の寄付先を探していた時に「ふんばろう」を見つけ、日本のアマゾンで先方の希望するものを総額200万円近く、お金が続く限り送り続けた。この寄付の方法もネットがなければ、無理だった訳だ。
 つまるところ、前に書いたものとあわせると、東日本大震災は、人的、経済的損失に加え、日本の政治の無能性と災害におけるネットの無限の可能性を提示したというところにその表層的な意味があったと思う。深層的な意味としてもう一つ加えるなら、明治維新、終戦に次ぐ日本社会の大きな分岐点になるのだが、日本がこれからどの方向に向かって行くのかはまだわからない、というのが正直なところ。
posted by amok98
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 今日で一周年。言わずとしれた東日本大震災だけど、15,000人以上の人たちの家族にとっては今日が一周忌です。ご冥福をお祈りします。
 特に気が利いたことが言える訳ではないんだけど、以下はここ1年で考えたことなど。
*この震災が日本という国の「終わりの始まり」でないことを願う。1755年11月1日に起きたポルトガル沖地震では、津波を含めて5万人以上が死亡し、ポルトガルの国力はこれをきっかけに急降下し、二度と回復しなかったと言われる。それも、当時の宰相と王の強力な指揮により、素早い復興がなされたにもかかわらず。
*地震と津波はともかく、原発事故とその対応のお粗末さが、海外諸国の日本の技術に対する神話を打ち砕いたのではないか。特にウォン安に乗じて攻勢をかける韓国と、急激な技術革新で追いかける中国の台頭と、非常に嫌なタイミングでシンクロしているのが気になる。
*さらなる問題はTPP。これは経済にとどまらず、政治や法律など、「国家主権」に関わる取り決めだと思う。これが締結されたら、ただでさえ経済力の弱っている日本がアメリカに食い物にされる可能性が強い。50年たって、「あの震災もだけど、TPPが日本の分かれ道だったよな」と言わないですむことを願います。
*ここで不幸だったのは、ここ10年以上にわたって、特にマスコミのせいで総理大臣が短期で交代する風潮が当たり前になったこともあり、ここ何代かでも最悪の部類にはいる野田さんの無茶苦茶な「リーダーシップ」ぶり。国会の承認もなく勝手にCO2の25%削減をぶち上げた鳩山さんも(結果的に)脱原発を難しくした阿呆だけど、同じようになんの下準備もなく、「消費税10%」をぶち上げ、さらには国民にまともな説明もせず、総選挙で可否を問うこともなくTPPを推進する野田政権の阿呆ぶり。被災財の処理も説明がなくて何が何だかわからないから、各地の地方自治体に叛旗を翻される。
*これまで日本が「大国」でいられたのは一にも二にも「経済」のせい。「行政(=官僚)」はまあまあ、「立法(=議会)」は三流でも、なんとかなってきた。ところが震災を機に、日本の内閣と議会がいかに無能であるかが外国に知れ渡ってしまい、さらには官僚もここ10年ほど、おかしな方向に進んでいるように見える。
*海外に住んでいるとわかること。日本が「尊敬」されている理由は「経済力」と「技術力」という一過性のもの。これがなくなれば、日本なんていう小国、ケチョンケチョンです。
*とまあ、日本の先行きを考えると暗いことばかりになってしまうのだけど、世界有数の埋蔵量を誇るメタンハイドレートが実用化され、日本が「資源大国」になるという「9回裏の大逆転」がないとも限らない。
*とりあえずは野田さん以外の誰でもいいから、東北がちゃんと復興できる「筋道」だけつけて下さい。やはり海外に住んでわかることは、日本人の「勤勉さ」と「向上心」はどこの国にも劣らないということ。
*今こそ、「がんばろう日本」ですね。

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