羊の木 | 記憶のための映画メモ

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―――  感想  ―――――――

映画冒頭でアレっと思ったら、やっぱりこれは地元富山県がロケ地になっていた。よくある風景なのに地元だ!って分かるのは既視感ゆえだろうけど、その地域独特の何か(実は区画割が独特である、実は自然美がこの地域独特のものである、いろんなものが複合的に合わさって唯一無二の独自性を生んでいる)が肌感覚で伝わってくるせいなのかもしれないなーなどと考えながら観ていました。どうでもいい前置きですな。

舞台は過疎化が進む地方でそこに仮出所してきた元殺人犯が6人も移り住んでくるという設定。ちなみに映画ポスターだとヒロインである木村文乃までが受刑者のように見えるという(笑)。みな個性的で、あーこの人だったら殺人しちゃいますわなっていうのが分かるのが何とも面白い。ハイライトは松田龍平演ずる宮越であるが、最初から不気味であり何か起こるだろう雰囲気に満ちているのが映画的快感でした。あと舞台となる魚深市で行っている「のろろ祭り」は明らかに奇祭の部類に入るヘンテコな祭りですが、この祭りの最中の禍々しさも相当なものでした。っていうか本当にこんな祭りあるのかとググってしまったじゃないかー。

「羊の木」というタイトルが意味するところがふわっとしていて問いかけとして弱く、いきおい別に考えなくてもいいと思ってしまうぐらい弱いのがちょっと残念です。偏見に満ち満ちた疑心暗鬼のエグいドラマを期待していただけに少-しだけ消化不良。ただし!優香の配役は絶妙だと思いました。