ハートブルー
1991年/アメリカ/121分
監督:キャスリン・ビグロー
出演:キアヌ・リーヴス、パトリック・スウェイジ、ロリ・ペティ、ゲイリー・ビューシイ、トム・サイズモア、他
おすすめ度(5点中) → 2.5点
<あらすじ>
新人FBIのジョニー・ユタは
カリフォルニアで続発する銀行強盗を捜査することになる。
先輩でありベテラン捜査官パパスの予想では
この一連の銀行強盗はサーファーが犯人だという。
そこでジョニーはサーファーとしてビーチに潜入。
新米サーファーのジョニーは最初こそ冷やかしにあうものの、
カリスマサーファーのボディに、持ち前のガッツを認められ
サーファーたちと交流を深めていくのだったが……。
<感想>
なんだか消化不良な映画ですね。
キアヌ演じるジョニーが捜査を兼ねてサーフィンに身を投じ、
パトリック・スウェイジ演じるボディという男に、接触していく前半は面白いです。
なんだかコイツ悟ってて魅力的だな、でもきっと銀行強盗犯なんだろうなって
空気感が良いんですが、その予想が見事そのまま的中する
中盤から後半にかけてはひどい演出だと思います。
銃で狙いを定めているのに、“悟り”に毒され犯人に発砲できないジョニー。
銀行強盗犯を取り逃がして落ち込んでいるのに、
スカイダイビングして「ウヒョー」って喜んでいるジョニー。
さらに、恋人を人質にとられ銀行強盗を一緒にやらされるジョニー。
この恋人っていうのは、ボディの元彼女っていう設定なんだけど
元彼女を人質にしてしまう“悟り”のボディは、
崇高な存在でも何でもないただの鬼畜です。
あげくの果てに、自分の行動が原因でいろんな人が死んでいくのに
そんなに反省していないジョニー。
最終的には警官バッジを投げ捨てるジョニー。
そしてエンドロール。
主人公ジョニーの公私混同にだんだんとイライラしていく映画でした。
そんな無鉄砲で無責任なジョニーに対し、
何事もフォローしてくれる先輩捜査官のパパスだけは良い存在でしたね。
自分もあんな上司がほしいです(笑)。
この映画は
ジョニーが“枠組み”や“縛り”から解放され、
真の生き方を獲得する物語として観ることができるなら、
いい作品なんでしょうが、自分には無理でした。