仁義なき戦い 代理戦争(四)「手回しがええのお」 川谷拓三二十二回忌命日 | 俺の命はウルトラ・アイ

仁義なき戦い 代理戦争(四)「手回しがええのお」 川谷拓三二十二回忌命日

『仁義なき戦い 代理戦争』


映画 102分 トーキー フジカラー

昭和四十八年(1973年)九月二十五日公開

製作国  日本

制作  東映京都


企画  日下部五朗

手記  美能幸三

原作  飯干晃一

脚本  笠原和夫


撮影  吉田貞次

照明  中山治雄

録音  野津裕男

美術  雨森義允

音楽  津島利章

編集  堀池幸三



助監督    土橋亨

記録     田中美佐江

装置     稲田源兵衛

装飾     清水悦夫

美粧結髪  東和美粧

スチール  藤本武

演技事務  森村英次

衣装     豊中健

擬斗     三好郁夫

進行主任  伊藤彰将


出演



菅原文太(広能昌三)



池玲子(富枝)


川谷拓三(西条勝治)

五十嵐義弘(水上登)

野口貴史(岩見益夫)

酒井哲(ナレーター)


田中邦衛(槇原政吉)


監督 深作欣二


☆☆☆

深作欣二=ふかさくきんじ

☆☆☆

平成十年(1998年)八月十三日新世界東映

にて鑑賞。

☆☆☆
 演出の考察・シークエンスへの言及・台詞

の引用は研究・学習の為です。


 東映様におかれましては、お許しと御理解を

賜りますようお願い申し上げます。

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 山守が大久保邸に入ると槇原が昌三に話

しかける。


 
文太 邦衛


   槇原「のうや。聞いとろうが。広島の村岡

      さんが体が良うならんけん、引退する

      げないうて・・・・・・。誰が跡取るんか

      いのう?」


   昌三「わしゃ、知らんの」


   槇原「親父さんは広島に店持っとるけん。

      気にしなてじゃ。昌ちゃん、村岡組に

      も顔が広いけん。耳に入ることがあ 

      ったら、報らせてくれんかの?」


   昌三「のう。それで儂を抱きに来たんか。

       手回しがええのお。」


 昌三は組に帰る。西条が自分自身の落とし

前で左手首を斬り、激痛を堪えて、にたっと

笑う。



   昌三「この糞馬鹿たれ!喧嘩の時、何

      持って飛ぶんない?」


 西条の恋人富枝が懸命に謝る。


 昌三は怒鳴った後、「もうええ」と許し、医師

に診てもらうように西条に語る。


 富枝が西条を看護する。


 昌三は、大久保の口利きもあり、山守組復帰

を決める。


 ☆情報戦☆


 村岡組の跡目問題で山守は暗躍し、俊敏な

槇原は情報提供を昌三に頼む。


 田中邦衛と菅原文太の視線と視線の激突が

迫力豊かだ。


 「手回しがええのお」の台詞回しは、兄ィのよう

にかっこよく言えなくても、ファンであった自分は

二十代の頃友人達と真似たものだった。


 西条の手首切断の自己制裁は、笠原和夫の

取材に基づくものらしい。


 川谷拓三の体当たり演技が壮絶である。

 池玲子の母性的な美も光っている。


 富枝のような美人の彼女が居たのに、他の男

の相手をさせるから振られてしまう。


 自業自得なのだが、弱く卑怯な西条を、拓ボン

は演じきった。


 元々荒木一郎が予定されていたが降板し、菅原

文太の推薦もあって、拓ボンが選ばれた。


 西条役で一気にスターになった拓ボン。


 ポスターに自身の名が大きく掲載されて感激し

たという。


 仁科拓三様

 川谷拓三さん

 拓ぼん


 名演をありがとう。


              2016年12月22日



                          合掌