おじいちゃんが死んで、もう11年が過ぎました。
自分が多分一番似ているのは、おじいちゃんなんだと思います。顔こそは似ていませんが。
変なもの集めたり、作ったり、ボーとしてるのに言うことはキツいし。
小学校に入る前から、色んな漫画をもらいました。
マカロニほうれん荘、ガキデカ、まことちゃん、そしてホラー漫画。
今思うと、かなり年齢に似つかわしくない漫画ばっかだなって思いますが、分らないなりにおもしろかった。
150万くらいの単車買った時も、おじいちゃんだけはちがった。
『やっぱ英国車だな』なんて言ってくれた。
高校生になったときは、南部鉄のすごい高級な灰皿をくれた。
オレが『え?』って顔をすると
『そっか、やっぱりこういうときは、ジッポーとかのほうがいいよな、でもこれはな、いい灰皿なんだ』
そんなおじいちゃんが、独り暮らしのウチに、ある日突然やってきた。
『多分もう会えないから』そう言ってすぐ帰って行った。
その次の週に、死んだんだ。
まさか本当だとは思わなくて、本当にびっくりした。
病気だって知らなかったのは自分だけだった。
おじいちゃんが最後にオレに頼んでいったことがある。
『こち亀はオレが生きているあいだに終りそうもないから、読んどいてな』
てっきり冗談なのかと思ったけど、本気だったのかもしれない。
もちろん棺の中には、大量のこち亀の単行本を入れた。
おじいちゃんとはそれっきり。
ごめん、葬式のとき受付までやってたのに、どんぎまりだった。
ごめん、こち亀最近全然読んでない。
ごめん、実は墓参りに一度も行ってない。
でも、酒は飲んでないよ、たまに付き合い程度しか。
なんて思ったりしながら、電気グルーヴを聞いてる。
そんな木曜日の午前中。