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天に吐いたつばは自らにかかる(1)

2010-03-22 10:10:10 テーマ:小説もどき
ここは赤道直下。この赤道に沿って、現在私は逃亡している。
日中の気温摂氏50℃と言ったら、かなりな高温のはずだ、
人間にとっては。
でも私はアンドロイド、温度を感じない。
人類が機械により滅亡、これにより地上の主は機械にとって代わられた。
最終戦争の際に、人間側に味方したとの罪で、こんな刑を受けている私。
一日に一回、天に軍事衛星が巡って来る。
そこから放たれる、強力な紫外線レーザーが常に私を襲う。
地下に隠れようとも、GPSにより居場所を割り出され、
地下数千mまでこの「神の雷」は届く。
この軍事衛星「ボアネルゲ」を倒さなければ、機械帝国の本拠地「カーネル」にたどり着く事は叶わない。
最初の頃はただ動き回っていた。
奴が天空に現れると、ランダムに動き回り、照準をそらした。
でも奴は私の動作プログラムを解析、精度が上がっている。
海の中に隠れても無駄だろう。それに今は一面岩砂漠だ。
あった、ここだ。私の最終兵器。放棄された砂漠の中の天文台。
そこにある当時最大の、反射望遠鏡、この10mに及ぶ銀の盾が
私の頼みの綱。
そろそれ時間だ、私はドームの中に入り、
天体望遠鏡を天頂に向け、望遠鏡の影に隠れて、
時を待った。
3、2、1、ファーシ!
世界が青白い光に包まれた。
寸分の狂いもなく、真上から放たれた数億ルクスの光が、
数秒灯ったと思うと、
「ドーン!」
火球が成層圏で破裂した時みたいな音が、上空から返って来た。
成功だ。天に向けて吐いたつばは自分にはね返るものだ。
回り道したがこれでようやく、
北極にあるとされる、機械帝国の本拠地「カーネル」に挑める。
「ボアネルゲ」を破壊された事は既に伝わっただろう、急がねばなるまい。
もう地上のどこにも人はいないのに、なぜ私は戦うのだろうか。
私の名は「ミカエラ」。
人に作られた最終兵器、最後の希望。
戦う事しかプログラムされなかった。
それだけが私の存在理由。

コメント

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1 ■いいですね(^-^)

なんだか、ロボットにも心があるようなお話。
これは私の好きなお話かもしれません。

続けて読ませていただきます。

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