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2005-05-10 02:20:53

ありがと。

テーマ:短編集

この短編集って女の人向けかな?
目次を見るとすべて女性作家による作品のようだし、読んでみるとそれぞれの作品が恋愛を軸に書かれているし。でも食指がうごくというのはこういうことだろうか。男のわたしでも面白く読めて、沁みいってくるものがあった。初出は「Web ダ・ヴィンチ」らしいが、それぞれの作品が書かれた時の事情などは私は知らない。書店で、先日読んで読後感がよかった「君へ。」の隣に、同じ出版社、同じような装丁で並んでいたので、つい手にとり、買って・・・それで読んでしまった、というわけだ。
なんで、最近こういう系統の本ばかり読んで、それが自分に沁みるのか。理由はわかっている。私はこの歳になって(何歳?)ようやくほとんど初めてというぐらいに、恋愛に特有の複雑な感情というものを経験したからだ。・・・といっても、それもすでに過去形なのだが。
わたしはねこ好きな人間で自分でもねこを飼っているので「モノレールねこ」という短編がとくに印象に残った。ストーリーも巧みで面白い。各作品の内容は、かならずしも書名に沿ったものというわけでもないように感じた。でも、どの短編もそれぞれに面白い。


著者: ダヴィンチ編集部
タイトル: ありがと。―あのころの宝もの十二話
2005-05-01 12:21:05

君へ。

テーマ:エッセイ

遅読のわたしでもサラリと読めた (^^;ゞ
そしてにもかかわらず読後の味わいには、なかなか得難いものがあると感じた。この本に収められているエッセイは、雑誌「ダ・ヴィンチ」の表紙をめくった最初の見開きのページに日本テレコムの広告として連載されていた文章なので、このページをご覧になっている方々の中にはきっとご存知の方も多いのではないだろうか。内容的には、すべて通信を通じた人と人とのコミュニケーションをテーマにして書かれたものだ。それぞれの文章に読みやすさと面白さが共存しているのは、そういったところに理由があるのかもしれない。こういうエッセイ集を読んでいると、人間の核心部分には求め合おうとする性質というか本能のようなものが存在するのだとあらためて感じる。
自分は本が好き、といいながらこういう内容の本を馬鹿にしたり、つまらないと言ってしまうような人とわたしはあまり親しくなりたいと思わない。


著者: ダ・ヴィンチ編集部
タイトル: 君へ。―つたえたい気持ち三十七話
2005-04-18 23:21:43

昭和時代回想

テーマ:エッセイ

最初の3回は1週間としないうちにUPできたのに・・4回目は3ヶ月もたってしまった。たぶん次回は、と思ってはいたけどこの更新の間隔、予想どおりだ(笑)
さて、わたしは今いくつもの悩みを抱えている。それぞれにややこしくて難しい内容のものだ。しかしそれを時に知り合いに打ち明けたりしていると、むしろこちらが悩みを打ち明けられてしまう場合もあったりする。そんなとき悩みのない人なんてこの世にいないのかもしれないなぁと思う。悩みに直面したときその救いとか立ち向かっていく力の源とかを、ある人は活字の世界に求め、ある人は音楽の世界に求めるかもしれない。わたしの場合は、両方だ。
関川夏央の本は前から読みたいと気になっていた。今のいちばんの悩みは職場の人間関係なのだが、そのことを考えていると無性に何か読みたくなってきて書店で関川夏央のこの本を手にとった。タイトルのとおりに昭和の風景を記したエッセイ集である。淡々とした文章の中にときおりひらめくようにあらわれるメタファーが印象的だ。読んでよかった。わたしの悩みに何か影響をあたえるようなことが書いてあったわけではない。ただ、こうした人や時代を静かに見つめるような確かな感じを与える文章にふれたかったのだ。この本を読みながらその間にわたしは確実に一つ、自分の悩みをやり過ごした。その後に、また新しい悩みがおそって来はしたけれど。途中に著者の知識人へのこだわりからか三島由紀夫のことなど硬い話題の箇所があり、人によっては読みづらい部分もあるかもしれない。

 

著者: 関川 夏央
タイトル: 昭和時代回想
2005-01-10 00:33:50

言葉の常備薬

テーマ:言葉
呉智英の本が出ると「おっ新刊だ♪」という感じですぐに店頭で手にとり買ってしまう。
呉の文章は魅力的だ。論理的で力強く、論旨はいつも明瞭でだれが読んでもすっきりとわかりやすい。該博な知識から繰り出されるさまざまな話題はどれも面白く時には爆笑さえ呼ぶ。しかし呉に反発する人も多い。呉が思想的には「人権」を根底から批判し、仮想的であるにせよ封建思想を唱えたりしているからだ。もちろん呉のファンである私もその思想にそのままでは賛同はしない。しかし、この本はそういったややこしい思想的な問題意識をとりあえず離れて言葉のトリビアを楽しむことができる。呉お得意のジャンルである。「金字塔をうちたてる」と言ったときの金字塔の「金」の意味は?…本書を読むとわかる(けっこう意外)。


著者: 呉 智英
タイトル: 言葉の常備薬
2005-01-09 08:03:14

「24」完全ガイド

テーマ:24 TwentyFour
昨年の秋ごろから「24」に見事にハマってしまった!!(^-^;;
「24」は、周知のように世界中で人気の、捜査官とテロリストとの戦いを描いた米国の連続TVドラマだ。日本でもレンタル店に行列ができるなど社会現象にまでなっている。「24」の面白さは言葉ではかんたんに言い尽くせないが、ドラマを見る者にこれほどまでに集中と緊張と興奮を持続させるドラマはいまだかつてなかったに違いない…とシロウトながら断言したくなってしまうほどだ。それはまた、我々自身が現代において日常を生きていく上での複雑さや困難さとどこかで通じているような気もする。
さて、この本だが「24」のファンたらんとする人にとっては格好の入門書となる文庫本だ。著者は「24」の熱心なファンである英国のライター。制作サイドの宣伝本としてでなく一ファンとして執筆しているため、クールな文体ながら全体から熱心さが伝わってくる。ストーリー紹介と出演者の詳細なデータなどから構成されていて「24」をさまざまな角度から繰り返して味わうのに役立つ内容といえるのではないだろうか。ただし「24」をまだ見ていなくてこれから見ようと思っている人は絶対に先に読んではいけない。「24」のストーリーはドンデン返しの連続で、それを先に知ってしまっては面白さは9割方なくなってしまうだろう。


著者: ジム・サングスター
訳者: 小笠原 景子, 佐藤 利恵, 村田 綾子
タイトル: 『24』完全ガイド

2005-01-04 19:11:26

書きあぐねている人のための小説入門

テーマ:初回の記事
はじめてブログをつけることにした。。。いつもいろんな本を読みたいと思いながらなかなか思うように読めない、そういう貧乏ヒマなしな会社員の読書メモ。まずは最近読んだのは保坂和志「書きあぐねている人のための小説入門」。こんなにわかりやすい文章なのに、読み終わるのに1ヶ月以上もかかってしまった(^^;ヾ
小説の本質は直観的なものである・・・そしてその本当の小説性を持った小説を書くためのアドバイスを書いたのがこの本・・・ということのようだ。小説の書き手のみならず読み手にも、小説を読み、味わっていく上で得るものがある本ではないだろうか。最後のほうで、書名には二重の含意があるのがわかるようになっている。


著者: 保坂 和志
タイトル: 書きあぐねている人のための小説入門

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