小林泰三の「幸せスイッチ」読みました。

6つの奇妙な話が収録された短編集です。
「怨霊」
引っ越しのときに古い人形を捨てた主人公のもとへ、メリーさんと名乗るものから何度も電話がかかってくる。
主人公はスーパーストーカーだと思い探偵に相談するが、探偵は別のスーパーストーカーを呼び寄せ、メリーさんにぶつけようとする。
実はスーパーストーカーは怨霊で、怨霊に怨霊をぶつけて解決しようとする話。
映画「貞子VS伽椰子」みたいですね。
「勝ち組人生」
親族が亡くなり、膨大な遺産を手に入れた主人公。
主人公は、遺産を減らさないように気をつけ、むしろ増やそうとする。
始めは普通に気をつけている程度だったが、だんだんエスカレートしていき、生活を犠牲にしてまで遺産を増やそうとする。
「どっちが大事?」
スマホをいじっていたら、妻から「スマホと私とどっちが大事なの?」と聞かれた主人公。
主人公は妻を気遣い、妻の前ではスマホをいじらないようにするが、妻はだんだんエスカレートしていく。
「テレビと私とどっちが大事?」
「仕事と私とどっちが大事?」
主人公は、始めは妻の言動にうんざりするが、次第に妻からの問いに正しく答えることに夢中になっていく。
「診断」
病気の娘の為に最善の病院を探し続ける母親と、それに答えようとする救急隊員の話。
母親は娘の病気に対して間違った思い込みをしていて、自分の考えに合った病気が見つかるまで、ある救急隊員を指名して呼び出し続ける。
救急隊員は、始めは母親を説得しようとするが、仕方なく母親の指示を聞くうちに、母親に同調していくようになる。
「幸せスイッチ」
表題作ですね。
両親を亡くし、遺産を大事に使いながら慎ましく生活していた主人公の女性。
だが、出会った男に騙され遺産を使い果たし、転落人生になる。
すると、主人公のもとにセールスマンのような人物がやってきて、幸せスイッチなるものを売り付けてくる。
幸せスイッチとは、どんなに不幸なときでも、脳のある神経を刺激して幸せな気持ちでいられるというスイッチ。
主人公は、その幸せスイッチを付けてみることにするが・・・・・。
「哲学的ゾンビもしくはある青年の物語」
主人公が彼女と話をしていると、彼女の言動がおかしくなる。
彼女は、レコードの針が飛んだときのように、前に語った話をまた言い出したり、同じ言動をおかしなタイミングで繰り返したりし始める。
彼女が正常なときにそのことを説明すると、おかしかったのは主人公の方だと言われる。
すると今度は、友達と話しているとき、友達も彼女と同じように、同じ話を繰り返し語ったり、同じ言葉を何度も繰り返したりし始める。
そのことを友達に説明すると、やはりおかしいのは主人公だと言われる。
主人公は自分が正しいことを説明するために、彼女と友達を同時に呼び出し、再びおかしくなるのを待つが・・・・・。
まともな考えを持っていた人が、何かをきっかけにおかしくなっていく話が多かったですね。
小林泰三は、デビューした頃は短編ホラーが多かったですが、最近の短編は「世にも奇妙な物語」っぽいのが多いですね。

6つの奇妙な話が収録された短編集です。
「怨霊」
引っ越しのときに古い人形を捨てた主人公のもとへ、メリーさんと名乗るものから何度も電話がかかってくる。
主人公はスーパーストーカーだと思い探偵に相談するが、探偵は別のスーパーストーカーを呼び寄せ、メリーさんにぶつけようとする。
実はスーパーストーカーは怨霊で、怨霊に怨霊をぶつけて解決しようとする話。
映画「貞子VS伽椰子」みたいですね。
「勝ち組人生」
親族が亡くなり、膨大な遺産を手に入れた主人公。
主人公は、遺産を減らさないように気をつけ、むしろ増やそうとする。
始めは普通に気をつけている程度だったが、だんだんエスカレートしていき、生活を犠牲にしてまで遺産を増やそうとする。
「どっちが大事?」
スマホをいじっていたら、妻から「スマホと私とどっちが大事なの?」と聞かれた主人公。
主人公は妻を気遣い、妻の前ではスマホをいじらないようにするが、妻はだんだんエスカレートしていく。
「テレビと私とどっちが大事?」
「仕事と私とどっちが大事?」
主人公は、始めは妻の言動にうんざりするが、次第に妻からの問いに正しく答えることに夢中になっていく。
「診断」
病気の娘の為に最善の病院を探し続ける母親と、それに答えようとする救急隊員の話。
母親は娘の病気に対して間違った思い込みをしていて、自分の考えに合った病気が見つかるまで、ある救急隊員を指名して呼び出し続ける。
救急隊員は、始めは母親を説得しようとするが、仕方なく母親の指示を聞くうちに、母親に同調していくようになる。
「幸せスイッチ」
表題作ですね。
両親を亡くし、遺産を大事に使いながら慎ましく生活していた主人公の女性。
だが、出会った男に騙され遺産を使い果たし、転落人生になる。
すると、主人公のもとにセールスマンのような人物がやってきて、幸せスイッチなるものを売り付けてくる。
幸せスイッチとは、どんなに不幸なときでも、脳のある神経を刺激して幸せな気持ちでいられるというスイッチ。
主人公は、その幸せスイッチを付けてみることにするが・・・・・。
「哲学的ゾンビもしくはある青年の物語」
主人公が彼女と話をしていると、彼女の言動がおかしくなる。
彼女は、レコードの針が飛んだときのように、前に語った話をまた言い出したり、同じ言動をおかしなタイミングで繰り返したりし始める。
彼女が正常なときにそのことを説明すると、おかしかったのは主人公の方だと言われる。
すると今度は、友達と話しているとき、友達も彼女と同じように、同じ話を繰り返し語ったり、同じ言葉を何度も繰り返したりし始める。
そのことを友達に説明すると、やはりおかしいのは主人公だと言われる。
主人公は自分が正しいことを説明するために、彼女と友達を同時に呼び出し、再びおかしくなるのを待つが・・・・・。
まともな考えを持っていた人が、何かをきっかけにおかしくなっていく話が多かったですね。
小林泰三は、デビューした頃は短編ホラーが多かったですが、最近の短編は「世にも奇妙な物語」っぽいのが多いですね。