自民党の安部総裁が、建設国債の買いオペを日銀に求めたのに対し、それをメディアが「直接引き受け」を推奨したと勘違いし、報道したことで騒動が大きくなった。

その後、日銀による市場からの国債買取であり、日銀の国債の直接引き受けで無いということが強調されこの事態は一旦収まった。


この騒動の背景にあるのは、何故、日銀が直接国債を引き受けてはいけないのか?という問題である。


<リンク>東京新聞 週のはじめに考える 「日銀引き受け」論争の真実

更に突っ込めば、何故、政府が通貨を発行できず、借金をしなければならないのか、ということだ。


その理由は、国民が直接選べる民主的な政府に通貨発行権が無いからである。


え?そんな馬鹿な?と多くの方は思うだろう。


通貨発行権は国家主権の最たるもののはずである。


しかし、日本国憲法には、一言も通貨発行権について書かれていない。


財政と予算についてはしっかりと書かれているのに。


実は日本国憲法の前の明治憲法にも通貨発行権は書かれていない。


憲法に通貨発行権のことをうっかり書き忘れた!ということではもちろん無い。

これは、通貨発行権が国家にないという欧州の社会システムを明治期に導入したためである。


その象徴が憲法なのだ。


政府が通貨を造っていないなら、どこが作っているのか?


中央銀行と民間の銀行であり供に政府の機関ではない。


中央銀行は政府の銀行ではないのか?


政府の銀行のようでいて、そうではないのである。


日銀は認可法人であり、日本赤十字社と同じである。


つまり公務員ではない。


このような半官半民の組織が、日本国の通貨を管理しているのが実態なのだ。


通貨発行権が政府に無いこのシステムを問題にしなければ、現代社会の根本的な矛盾は理解できない。


何故、政府は借金まみれになるのか?中央銀行の独立性とは一体何なのか?


そして、政府と日銀は何を争っているのか?

答えは、通貨発行権と言う最大の既得権をめぐる金融権力と政治権力の争いなのである。


私のように、政治権力が通貨を作るべきだと考えている人間からすれば、日銀の国債直接引き受けは結構なことであり、即行うべきである。

以下のページでわかりやすく日銀の国債直接引き受けの効用が書かれている。


<リンク>プロジェクト99% ー 「金融緩和」でお金をつくろう –


法律で日銀による国債の直接引き受けが禁止されている、などという以前の問題で、政府が通貨を作れないこと自体がおかしいのだから、憲法に政府が通貨発行権を持つと明記するべきである。


政府が55%、民間が45%(何故か、株主は公表されない)で保有されている株式会社で認可法人の日銀が、通貨の発行を独占的に管理しているこの体制がおかしいのである。


しかし、日本国憲法を作ったのはアメリカの意向だ。そして明治憲法は欧州の憲法を模して作られた。


つまり、通貨発行権が国家に無いという問題は、日本だけをみていては全体像が見えてこない。


欧州と中央銀行、通貨の歴史を見なければ、現在の日本のおかれている通貨発行権の問題は理解できないのである。


そのことについて興味がある方は下記の本をお読み頂きたい。


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<リンク>頂いた書評一覧


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