凝り固まった頭を柔らかく。 | ア マ キ オ ト の 日々

ア マ キ オ ト の 日々

2012年9月より始動した伊東歌織によるダンスプロジェクト『アマキオト』
にまつわる日々の事、稽古場風景などを綴っていきます。

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今日はお寺でリハーサルして来ました。終わったあと、ダンサー達と宗林寺の前で写真を撮りました。


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アマキオトの今回の振付、開放感がほぼゼロなので、お寺の窓の外の明かりとか景色との対比が凄くてグッドな感じになって来ています。


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今日は稽古が終わってから、時間があったのでダンサーの小山綾子と一緒にお茶をしました。彼女を企画に誘うのは6年振り。

30歳の時に、何を血迷ったのか『三十路』という、今思い起こせばかなりくだらなく楽しかった思い出の詰まった企画で一緒に踊ったのが最後で、それから小山はインド行ったりヨギーニになったり、かなり大真面目にかつ破天荒に生きている、というイメージだったのだけど、まあイメージのまんまで期待を裏切らない女の人だなぁと今回も思いました。

二人共同い年なので、あれから5年、もうすぐ6年経っちゃうよ、という間柄なんです。

今日ルノアールでお茶してて改めてハッとしたのは、「自分たちが今日常で当たり前だと思ってることなんて、全然当たり前じゃないんだって、インド行って思ったよ。」と小山が話していて、彼女はしきりに「凝り固まった考えをいつでも壊したがっている」と話していた。

うんうん、ふむふむ、そーだよねー。
って話してて、そーいや、最近の私も相当に凝り固まっていた気がして、今、風呂に入って久々にそんな自分に「やばい!」と感じて、ちょっと自由になった気がした。


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どうしたって、いつでも目先の「やらなきゃいけないこと」や「達成したい目標」に縛られる。だけどよーく考えてみて、今現在やろうとしていることは、そんなに短絡的に結論が出せることでは無いのだよ、という事に気づく。

踊りとか、ダンスとか、目に見える正解の無い世界というのは、はいこれやって、こーなりました〜なんて、ほぼ無い。もし目に見えるように、手に取るように掴める時があるのだとしたら、10年後とか?そういう世界なんじゃないかと私は思う。

観客にどういう伝え方すれば響くのかとか、そういうことを沢山考えることは必要なんだけど、限られた時間の中でこーしなきゃあーしなきゃ、ばかりが先行すると、ダンサーも振付家も不幸になるなぁ。最善は尽くすし観客のことも考えるけど、ここで出る結果とか評価な照準を合わせるのではなくて、ここでダンサーと、音楽家と、プロデューサー達と同じ時間を共有する理由と、その先の夢とか展望についてもじっくりと見つめないと、苦しむだけだわ。


今回は単独の公演のように苦しんでた訳ではないんだけど、まあでも、やっぱり責任は伴うわけだから、苦しいこともあって、だけどやっぱり楽しまないとねーと思い直し、楽しむって何だろう?と思うと、まあやっぱり共有している時間を充実させることと、思いやる心と、今と先を見据える余裕なんだろうな。


だから今日はダンサーとお茶出来て、小山綾子の6年の中で培ってきた考えに触れられて、私は充実したのでした。

あー、ダンスって大変!
でも楽しい。

11日の萩フェス、どうぞ宜しく!