コンサートツアーレポート#8
テーマ:コンサート情報11月6日 今日はとうとうツアー最終日。
場所は兵庫県赤穂市にある天台宗のお寺“普門寺 ”。
ご住職は尼僧の藤本恵祐先生。
僕は恵祐先生にご縁をいただいてもう少しで十年になる。
この日、普門寺で年に一度の大般若会という法要が行われた。
その法要の後、僕は奉納演奏をさせていただいた。
ツアーの締めくくりをそのような厳かな時と場所で演奏させていただけるなんて
なんと有り難いことか。
このような機会を与えてくださった恵祐先生に僕は心から感謝している。
大般若会・・・僕にとって勿論初めての体験である。
この法要にも同席させていただけるとのことである。
僕は機材と楽器のセッティングを終え、法要の始まるのを待った。
法要は十名程の方々による御詠歌から始まった。
♪チリーンシャリーン♪ 軽やかな鈴や鉦の音と共に
歌われる御詠歌はなんとも優しく美しい。
どこか幼い頃に祖母の背中で聴いた子守唄に通じる響きを感じた。
そしてまた瀬戸内海ならではの淡く明るいのどかさも僕には感じられた。
続いて数名の僧侶の方々、そして、恵祐先生がご登壇。
読経に続き、大般若転読が行われた。、
導師である恵祐先生がお経を唱えられている間に
数名の僧侶の方々が、たくさんのお経(大般若経)をぱらぱらとめくりながら
声高らかにお経を唱えられていった。
この法要は国家安穏、世界平和と人々の幸せを祈願して行われるとのこと。
ダイナミックで歯切れのよい僧侶の方々の所作、
そしていつもながら恵祐先生の祈祷の素晴らしさに僕は感動した。
大般若転読が終わり、恵祐先生と僧侶の方々が退出なさった後、
司会の方に紹介され、僕は演奏を始める。
僕に緊張はなく、心はとても穏やかで静かだった。
唯々、その場で音を奏でられる喜びだけが僕を支配していた。
コラは気品のある音色を響かせていた。
カリンバで歌った“ヒトリ”がとてもタイムリーな感じが僕はした。
3曲だったか4曲だったか、僕の中では予定の三十分を終了した感じがして、
「これで終わります」とお伝えすると、なんと未だ十数分しか演奏してないという。
「あれ!?」 今日ばかりは僕の体内時計は主観に過ぎなかったようだ。
いつもはかなり正確なのに。
僕の中ではそれだけ充足感があったのだ。
そこでギターを取り、“千の風になって”を歌う。
この“千の風・・・”は未だ世の中であれほどにヒットする前、
六年前に僕の母が他界してすぐのツアーのときに普門寺を訪れた際、
恵祐先生から「ひろさん、あなたこれ歌いなさい。」
と薦めていただいた曲である。
あのとき聴かせて頂いたのは沖縄出身のテノール歌手、新垣さんのCDだったと思う。
「あんなに素晴らしく歌えないと思うけれど、やってみよう」そう思い、
レパートリーにさせてもらった。
“千の風・・・”の次に“一期一会”を歌う。
この曲は四五年前の僕の心境を歌ったものだ。
そして最後に“フルサト”を皆さんと共に歌ってお開きとなった。
その後、参拝者の方々には般若粥が振舞われ、僕も美味しくいただいた。
上手く表現できないが、とても満ち足りた心温まるひと時だった。
僕自身の心がすーっとあの場、あの時に溶け込んでいた感じかもしれない。
参拝の方々がお帰りになった後、
長門、倉敷から同行してくださっている高松勝子さん、
それに葉山で友達になった加藤純代ちゃん、藤田有美さんと共に
恵祐先生のお話しをお聞きする。
4年ぶりにお会いする恵祐先生はますます快活で爽やか。
普門寺が今日に到るまでの経緯をお話ししてくださった。
奇跡というにふさわしい共時性の出来事や
普門寺を訪れる様々な方々の織り成すドラマ等々、
何気なく語られるお話しはどれも驚くことばかり。
先生は本当に軽やかだ。
いつも柔らかで温かな笑みをたたえ、僕たちに接してくださる。
時折「それはあなた、ほら、観自在ですがな・・・」というような突込みが・・・
タイムリーで鋭いながらも関東人の僕にはユーモラスで可笑しく響く。
頭を後ろからコーンと叩かれた気分。
“観自在”・・・確かに! 想いを引きずらなければ人は観自在なのだ。
そういうお言葉が何気なくポンと出ていらっしゃるのがすごい。
恵祐先生にお会いする度にそのお人柄の素晴らしさに惹かれていく。
お話しの後、温泉へ行き、その後、夕食をいただく。
ご一緒した富田麻理子さんから思いがけないご褒美をいただく。
麻理子さんは普門寺にご奉仕でいらしていて様々なお寺のお仕事をなさったり、
とてもキュートな絵を描かれる他、人生相談もなさっているそうだ。
そしてなんと占いの達人でいらっしゃることがそのとき判明した。
判明したと言うより僕が知らなかっただけのことだ。
後で教えていただいたが九精気学というモノだそうだ。
麻理子さんは僕が生年月日を言うとしばらく僕の顔を見るうちに
すらすらと僕の性格や性分、そしてこれまでのことを言い当てていった。
思わず叫び出したいくらいに的を得ている。
そして、自分ではうっすら気づいていたが意識の隅っこに放っておいた、
より正直な自分・・・そうしたモノがどんどん光を当てられて表に出てくる。
自分が思っている自分というものは誰かから学び、そうあらねばと思い、真似た
受け売りの自分も多々含まれているものだ。
そう思い込んでいる自分、でも、心の奥底では何だか違和感を感じている、
でも中々気づかない、否、気づこうとしない、
そんな自分があるのをこの時改めて気づかされた。
僕はとっても楽になった。何だかどんどん無邪気になっていく。
そんな自分をどんどん赦していこう。赦していいんだ。
嬉しいな、元気になる。
麻理子さん、ありがとう。
きっとこれからの僕の音楽も変わってくると思う。
普門寺は毎朝五時からの本堂で朝のお勤めで始まる
泊めていただいたときはいつも参加させていただいている。
ここ普門寺には檀家さんはいない。
今朝も有志の方々が集まって恵祐先生の導きのままに祈りを捧げる。
調和した素晴らしい響きが堂内に広がる。
そして、恵祐先生の祈り声は本当に見事だ。
すべてを開け放ち、全身から響いてくる・・・
地響きのような祈り声に高い倍音が美しく重なっている。
僕は祈りの響きに身を委ね、ただ黙ってその場に座っていた。
お経の最後にみんなで唱える口語の祈りが又素晴らしい。
「宇宙の/無限の力が凝り凝って/真の/大和の世界が生り成った。」
なんとシンプルで力強い宣言であろう。
お祈りの後、僕はコラを弾きながら四曲ほど演奏させていただく。
朝の清浄な空気の中でコラも気持ちよく響いていた。
声も寝起きの割にはよく出た。
最近、喉のブロックが随分と外れてきているようだ。
本堂を出て原爆の火を守っているお堂へ行き、祈りを捧げる。
このお堂には広島の原爆の火が平成12年に分灯され、現在に到っている。
朝のお勤めに参加させていただいた後、恵祐先生を囲んで朝食をいただく。
そうそう、昨日いらしていた純代ちゃんも朝のお勤めに参加し、勝子さんと共に
四人で朝食をいただいた。朝食の後、又しばらく先生と歓談。
まだまだ名残惜しくはあったが、先生のご都合もあるのでこれにて失礼をする。
本当に充実した素晴らしい時間でした。
恵祐先生、麻理子さん、ご奉仕の皆様、本当にありがとうございました。
又お会いできる日を心より楽しみにしています。
純代ちゃんとは普門寺を出たところでお別れした。
純代ちゃん、好い旅を続けてね!
勝子さんを赤穂の駅までお送りした。
勝子さん、お疲れ様でした。
いつもいつもありがとうございます。
2011年、秋のツアーは終わった。
僕は帰路へと向かった。
ツアー後記
中々タイトなスケジュールだったが、不思議なくらいに疲れは残っていない。
終わったというより、始まったという感じだ。
新曲もどんどん作ってもっともっといいステージをやりたい。
ツアー二回目の日向でのコンサートの写真を勝子さんからいただいた。
なんとも楽しそうだ。この表情から僕自身、如何に楽しませていただいたかよく分かった。
(終わり)










1 ■恐れ入ります・・・
お疲れさまです・・・
早いものですねぇ~もう二十日以上も
前になるなんて・・・
懐かしく読ませていただきました(^^)
私のフルネームにドキッとしました・・・
まさかの出演でした・・・(-^□^-)
食事の時に先生がご用事で席を外されるなんて
想定外でしたが、私たちに時間を与えてくださったのですね(^^)
これも観音様のお計らいかもね?
本堂でのコンサートが蘇えります。
改めて、お出会いに感謝いたします・・・
o(〃^▽^〃)o