司法書士事務所尼崎リーガルオフィスのブログ

このブログは司法書士業務に関しての内容を中心にしたものとなります。 


テーマ:

人が死亡すると相続が開始します。遺言がなければ、相続財産は民法に規定する相続人に相続されますが、身寄りがなく相続人がいない場合があり、その場合には特別縁故者に相続財産が分与されます(特別縁故者もなければ相続財産は国に帰属します)。

 

福井県の障害者支援施設に35年間入所し68歳で亡くなった身寄りのない男性の遺産について、施設を運営する社会福祉法人が特別縁故者への認定を求めた即時抗告審で名古屋高裁金沢支部は訴えを却下した福井家裁の決定を取消して、施設にすべての相続を認める決定をしました。

 

特別縁故者は誰でも認定されるわけではなく、①亡くなった人に相続人がいない場合に、②生計を同じくしていた人や療養看護した人 と裁判所に認められる必要がありますが、今回の決定は「男性の財産形成は施設利用料の安さが大きく影響した」と指摘し、さらに専用リフト購入や葬儀や永代供養などのサービスが「人間としての尊厳を保ち、快適に暮らせるよう配慮されており、通常期待できるレベルを超えていた。近親者に匹敵、あるいはそれ以上」だとしました。

 

後見業務を行っていると、家族間の交流が全くない方の多さを感じます。場合によっては(身体的・経済的)虐待を受けていると思われるケースさえあり、施設入所により安心して生活できる環境が初めて整えれるケースもあります。

 

今回の決定は相続人が存在しないことが前提の制度ではありますが、一生懸命に関わりを持ってきた施設を特別縁故者と認定することで、介護職の意義をより明らかにする点で画期的な判例だと思います。

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

先日の日経新聞報道に掲載されていた記事から紹介します。

 

賃貸物件の契約で連帯保証人に代わって滞納した家賃の支払を保証する、家賃債務保証会社について国土交通省は今年度中に任意の登録制度を導入する方針を固めた、とのこと。

 

マンション等を借りる場合、まず間違いなく連帯保証人や保証会社との保証契約の締結を求められます。連帯保証人は家族や親族・知人がなることが多く、従前から家賃の不払いや緊急連絡先として設定されてきました。ただ、近年は核家族化や高齢単身者の増加等により、『人』に対して保証を求めるのではなく、事業者としての『保証会社』に保証を求めるケースが多くなってきたように思います。

 

賃貸人としては、保証人自身が連絡を取れない、滞納家賃が生じても支払う能力がない、既に死亡していた等の事情から、いつでも連絡ができ滞納家賃の支払いをすぐに行ってくれる保証会社は重宝しているといってよいでしょう。

 

国交省によると、2015年度の保証会社と借主の契約件数は119万件で、不動産の賃貸借契約の約60%で利用されているとのことですが、保証会社に対する法規制はなくトラブルも相次いでいるようです。消費者庁には契約内容をめぐる相談・苦情が2009年度以降、毎年度600件以上寄せられており、家賃滞納者への強引な取り立てなど悪質業者の存在も指摘されています。

 

国土交通省はこうした状況を踏まえ、保証会社に任意の登録制度を導入予定で、借主の帳簿の保存・不動産仲介業者を通じての契約時の重要事項の説明や書類交付のてってひ・借主からの相談専用窓口の設置を求めること等を検討しています。

 

同省が把握する保証会社は全国に147社ありますが、情報開示の徹底など適切なルールの順守を掲げる業界団体に加盟しているのは55社に留まるとのことです。

 

今後は、保証会社が登録しているかどうかの事前確認を借主も行うことができ、安心して利用できる環境が整備されることになりそうです。

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

夫が亡くなれば、配偶者である妻は一番の相続人です。
ただ、夫婦に子供がいなければ、妻だけでなく、夫の両親や兄弟など夫の親族と遺産分割協議をしなければなりません

 


子どものいない夫婦のどちらかが亡くなると、法定相続分は配偶者が2/3、亡くなった人の両親は1/3です。
その両親がすでに亡くなっている場合には、配偶者が3/4で亡くなった人の兄弟姉妹が1/4となります。

 

ただし、法定相続人が全員合意すればこの規定通りに分ける必要はなく、「亡くなった夫の遺産すべてを夫の両親に渡す」ということも可能です。
夫婦で築いた財産を夫の両親に渡すなんて・・・と思われるでしょうが、実際にはよくあるケースだそうです。

 


子どもがいない夫婦でどちらか一方が亡くなったとき、遺言書がない場合には上記のように親族で協議しなくてはなりません。
そのため、遺産分割でもめる可能性が高くなります。
遺産分割協議がまとまらなければ、亡くなった人の葬儀費用のために預金を下ろすのにも、相続人全員の同意が必要になってしまいます。

 


妻にすべての財産を相続させる」と夫が遺言書としてのこしておけば、夫の兄弟姉妹には遺留分がないため、妻一人で財産を引き継ぐことができます。


しかし、夫の両親には遺留分があります。
そこで「妻に自分の財産のすべてを遺したいので、遺留分は主張しないでほしい」と書き添えると両親に納得してもらえることが多いそうです。

 


とにかくもめないように先に対策を立てておく方が良いですね。
自分が生きているうちにしておく準備としては、遺言を書くことが一番です。

 

①預貯金、生命保険、株券や債券、不動産、そして借金などの財産を書きだして一覧表にします。

 

②生まれてから今までの戸籍謄本を集めます。

 

③今考えている財産の分割方法、誰に何を相続させるか?といったことを書いておきます。

 

④以上をふまえて遺言書を作ります。

 


子どもがいないご夫婦の方は、それぞれ遺言書を用意しておきましょう。
もちろん、子どもがいる方も「トラブルになりそう」と思われる場合は、書いておいた方が良いですね。

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

先日、田中花子さんが亡くなりました。
花子さんには夫も子供もおらず、両親はすでに亡くなっていて、兄弟姉妹もいません。
つまり、相続人がいません

 

花子さんには親しく交際していた山田太郎さんという男性がいました。
太郎さんは花子さんの死後、「私の全財産は、山田太郎さんに遺贈します。」という自筆の遺言書があると主張していました。

 


しかし、最近になって、実は太郎さんが偽造した遺言書であることが判明しました

太郎さんは遺言書が偽装であるとバレた後、今度は「自分は花子さんの特別縁故者だ!」と言って財産分与の申立てを行っています。
この場合、太郎さんは花子さんの特別縁故者として認められるのでしょうか?

 


被相続人(花子さん)に相続人が誰一人としていない場合、以下の条件に当てはまらなければ、特別縁故者として相続財産の分与を受けることができません。

 

・被相続人と生計を同じくしていた
・被相続人の療養看護に努めた
・被相続人と特別な縁故(関係)があった

 

特別縁故者として認められれば、相続財産から債務などのマイナス分を清算した後、全部または一部が分与されます。
申し立てた人を特別縁故者として認めるかどうかは、家庭裁判所が判断します。

 


今回のケースでは、太郎さんが遺言書を偽造したことと、花子さんと生計を同じくしていたことや療養看護に努めたこととは、別の問題として考える必要があります

 

花子さんの遺言書を偽造していたからといって、当然に特別縁故者として認められなくなるというわけではありません。
花子さんの生活の面倒はきっちりみて、家族同様に暮らしていたかもしれませんしね。

 

しかし、太郎さんが遺言書を偽造したことを考えると、『生前から、花子さんは太郎さんに遺贈する気はなかったため、遺言書を書いていなかった』という可能性もありますね。


被相続人の意思だけで特別縁故者かどうかが決まるわけではないですが、花子さんが生前遺言書を書かなかったという意思をまったく無視することも適当ではないようです。

 

家庭裁判所は、太郎さんがどうして遺言書を偽造するに至ったか、花子さんとの関係はどういうものだったかを詳しく調べてから、特別縁故者として認められるかどうかを判断することになります。

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

サービス付高齢者向け住宅(サ高住)は、高齢者があんしんして暮らせる住居の確保を目的とする【高齢者住まい法】の改正で2011年に制度化されました。60歳以上か介護保険の要支援・要介護認定を受けた人が入居できます。

 

サ高住の事業者は都道府県や政令市に登録が必要で、施設のバリアフリー化や安否確認、日常な困りごとの相談にのる生活相談サービスが義務づけられていますが、介護施設などに比べてサービス内容の情報が少ないと言われていました。

 

国土交通省は今年度中に職員体制など約60項目の開示を求め、内容が適切かどうかを第三者が評価する仕組みを導入することを発表しました。

 

事業者に求める開示内容は現在検討中ですが、例としては次のようなものが挙げられています。

・職員の人数

・職員に占める介護福祉士など資格保有者の割合

・建物近くで利用できる介護サービス

・重度の認知症患者受け入れの可否

・現入居者の年齢や要介護度の内訳

 

サ高住は補助金や税の優遇措置があるため民間事業者の参入が相次ぎ、国交省によると今年7月末時点で20万3783戸と急増しています。国交省では当初、ある程度自立した高齢者の利用を見込んでいましたが、同省が今年5月にまとめた報告書によると本格的な介護が必要な入居者が増加し、自立歩行が困難な要介護3以上が約3割を占めており、手厚い開度が受けられる特別養護老人ホームなどに入れない高齢者の受け皿になっている現状です。

サ高住の事業者が都道府県などに登録した内容は全国のサ高住の情報を集めた専用ホームページ https://www.satsuki-jutaku.jp/index.php で公開されていますが、部屋の広さや家賃などの物件としての情報が大半であるため、介護サービス内容の開示を求める希望があったことからの対応です。

 

国交省が2013年に入居者約1200人を対象に実施した調査でも、約7割が契約や費用に不満がないと答える反面、『実際のサービス内容が契約書の記載や契約時に聞いた話と違う』と答えた人も約7%いました。

 

国交省は「事業者が積極的に情報を公表すれば入居前の想定と入居後のギャップも少なくなる」とみています。

 

地域によりますが、サ高住は比較的入居が行いやすく、独居が困難な方でも職員が見守りをしてくれるため当事務所で後見人となっている方も実際に入居されています。入居先のサ高住の管理者の方がきめ細かく対応頂いており、職員の方の介護知識やサービスのレベルも高く安心できる施設ですが、そうでない場合もあるため入居先選択や施設の対応管理向上も見込まれる制度改正と言えますね。

 

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

会社の取締役をしていた一郎さんが亡くなりました。

一郎さんは取引先のA商事に売買代金を払わないまま亡くなってしまいました。


一郎さんには息子の次郎さんがいます。
息子の次郎さんは「遺産よりも、会社の負債の方が大きいんじゃないか?」と考えて先日相続放棄をしました

 


ところが、息子の次郎さんは父の遺品のほとんどを自分の家に持って帰っていたのです。

 

相続放棄をした人が亡くなった人の相続財産を持って帰っても大丈夫なのでしょうか?
A商事としては、相続財産を持って行った次郎さんに売買代金を請求しようと考えています。

 


問題となるのは、息子の次郎さんが持って帰った遺品が何か?またどれくらい持って行ったか?というところですね。

持って帰ったのが少しだと『形見分け』とみなされて、相続放棄した人であっても許されるケースもあります。


しかし、たくさん持って帰った場合は、相続財産を隠しているとみられますね。
そうなると単純承認したことになり、相続人となるので、A商事から売買代金を請求されることになります。

 


相続では、被相続人(今回の例では父の一郎さん)の財産に関する一切の権利義務を包括的に承継することを単純承認と言います。
つまり単純承認した相続人は、被相続人のプラスの財産を引き継ぐことと共に、借金などマイナスの債務も引き継ぐことになります

 

一方、相続放棄の申述を家庭裁判所にした人は、最初から相続人ではなかったものとして扱われます。
つまり、相続放棄した人はプラスの財産もマイナスの財産も引き継がないということです。
そのため、被相続人に借金があっても代わりに返済する責任はありません。

 


次郎さんはすでに相続放棄をしていました。
しかし、民法では「相続財産の全部もしくは一部を隠匿(隠した)ときは、単純承認したものとみなす」と決められているので、次郎さんの持って帰った遺品が形見分けの範囲じゃないくらい多かったときなどは、相続放棄していても、一郎さんの借金を引き継がなくてはならなくなります。


次郎さんが持って帰った遺品が形見分けの範囲に収まるのか?隠匿したとみなされるくらいなのか?は明確な範囲がありません


ですが、こういったトラブルに関した裁判例などから、持って帰った人が次のような認識を持っていた場合は、形見分けではなく相続財産の隠匿とみなされるようです。

 

① 被相続人の債権者など、利害関係人に損害を与えると認識している
② ①のような認識はなくても持って帰った遺品がある程度の財産的価値があると認識している

 

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

■課税文書と不課税文書

印紙を貼らなければならない文書を課税文書といい、【印紙税額表】に掲げられた20種類の課税文書とその記載金額をもとに定められた税額分の印紙を貼ります。

 

…課税文書の例)

 ・不動産の譲渡契約書、土地の賃借権の設定または譲渡契約書、金銭消費貸借契約書、請負契約書、約束手形・為替小型(10万円未満は非課税文書)、継続的取引の基本となる契約書(特約店契約書、代理店契約書、銀行取引約定書等)、領収書(5万円未満は非課税)

…不課税文書の例

 ・委任状、労働者派遣契約書、建物賃貸借契約書、抵当権設定系阿y九所、電子文書による契約書や領収書

 

印紙税額表に掲げられていない文書は不課税文書とされ、印紙税は課税されません。

ただ、注意が必要なのは文書の内容によって課税・不課税は判断され、文書のタイトルとは関係がないということです。

 

例えば、物品の売買代金の受領に際して領収書をは酷せず、請求書に『代済』等と表示して済ませている場合がありますが、この場合、文書のタイトルが「請求書」であっても、文書に記載された金額を受領したという意味であるため、印紙の貼付が必要となります。

 

同様に、文書のタイトルが「覚書」や「念書」となっていても記載内容が請負や継続取引(特約店や代理店等)に関する契約内容であれば課税文書と判断されます。

 

■印紙への消印

印紙税は、印紙を貼り、消印(割り印)をすることで納付したことになります。

消印は印紙の再使用を防ぐためのものであり、必ずしも契約者や文書作成者自身が消印をする必要はなく、代理人・従業員等が消印をしても問題はありません。

 

印章も、契約書等に押した印でなくても、消印者の印章(署名でもOKです)で問題ありません。消し方としては、文書と印紙の彩紋とにかけて印章等ではっきりと印紙を消します。

単に「印」と表示したり、斜線を引いただけでは消印したことにならない点に注意です。

 

■印紙を貼り忘れたら?

故意に印紙を貼らない場合はもちろん課税文書であることを知らなかったような場合(過失)でも、税法上は印紙が正しく貼られてなければ納めなかった印紙税学の3倍の懈怠税(本来の印紙税額+その2倍相当の金額。最低1000円)が追徴されます。

懈怠税はその全額が法人税の損金や所得税の必要経費にはなりません。

なお、印紙が正しく貼られていなかったとしても、契約内容の効力が無効になるということはありません(あくまで税法上のペナルティが生じる、と考えればよいです)。

また、過去の契約書等の課税文書に印紙の貼り忘れ等があったとしても5年を経過すれば時効となります。

 

 

 

 

 

 

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

山田さんはずっと独身で、すでに両親も亡くなっていて兄弟もいませんでした。
もちろん子供もいません。
山田さんは病気がちだったので、近所に住む幼馴染の鈴木さんが面倒を見ていました


しかし、山田さんは亡くなってしまいました。
山田さんのお葬式などの手配は、これまでも面倒を見てきた鈴木さんが行いました。

山田さんには相続人がいないこと、これまで面倒は自分が見てきたことから、鈴木さんは特別縁故者として山田さんの財産分与の申立てをしました

 


ところが、最近になって鈴木さんが山田さんから預かっていた預金通帳を勝手に使って、山田さんの口座にあるお金を鈴木さんの口座に移していたことが分かりました。

 

はたして、鈴木さんは山田さんの財産を特別縁故者としてもらうことはできるのでしょうか?

 


特別縁故者とは、被相続人(亡くなった山田さん)に相続人がいないという条件の元、被相続人と生計を同じくしていた人や、療養看護に努めていた人など、特別な関係があった人のことを言います。
特別縁故者として認められた人は、その人が請求することによって、遺産の全部または一部をもらうことができます。

 


しかし、いくら被相続人の療養看護に努めた人であっても、被相続人の財産を使い込むような人を特別縁故者として認めるのは、どうなんだろう?ってことですよね。
分与される財産から、使い込んだ財産を引いた額を渡すのも、「使い込んだ分は最終的に清算します」というだけで、生きている間に使い込んでも後で清算するんだから別に構わないということになります。

 


そのため、これまでの裁判例では、巨額の財産を使い込んだ人を特別縁故者として認められないとされたこともあります。

 

そもそも特別縁故者に対して財産分与が認められるのは、相続人がいない被相続人が遺言を書いていたとしたら、特別縁故者に財産を譲ると書くだろうと考えられるからです。
自分の財産が使い込まれていたと知っていても「財産を譲る」と書くのか?というと無理がありますね。


しかし、山田さんが鈴木さんのお世話なしでは生きていけなかったことも事実です。
鈴木さんが世話をしてくれなかったら、お葬式だってちゃんとしてもらえたかどうかもわかりませんよね。
使い込んだことは別にして考えると、鈴木さんが行ってきたことから特別縁故者として山田さんの遺産をもらうことについては問題がないようです。

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

田中さんの隣の家には、高齢の幸子さんというおばあさんが一人で暮らしていました。
幸子さんには子どもが2人いますが、離れて暮らしているので、何かと田中さんが幸子さんの世話をしてきました。

 

最近、幸子さんが多額の財産を残して亡くなりました。
世話をしてきた田中さんは、遺産の一部でももらうことはできるのでしょうか?

 


幸子さんに相続人が全くいない場合には、手続きを取ることで田中さんが『特別縁故者』として相続財産の分与を受けることが可能になります。

 

田中さんが特別縁故者として認められる条件としては、次のようなものがあります。

・幸子さん(亡くなった人)に相続人が全くいない
・幸子さんと生計を共にしていた、あるいは療養看護に努めた

 


しかし、幸子さんには2人の子どもがいるため、田中さんが療養看護に努めた人だとしても、特別縁故者として相続財産をもらうことはできません

 

ただ、田中さんが幸子さんの身の回りの世話をすることで立て替えたお金があるときには、幸子さんの相続人である2人の子どもに対して費用を請求することができます
まあ、これは当然ですね。

 

・幸子さんに頼まれて債務の弁済金を立て替えた
・幸子さんが病気になったので、病院に連れて行ったり入院手続きを代わりにしたり、医療費を立て替えた


幸子さんが亡くなった時点から、幸子さんの財産は相続人である2人の子どものものになります。
そのため田中さんが幸子さんのために立て替えたお金があれば、面倒ですが、相続人である2人の子どもと連絡を取って、「立て替えたお金を返してください」と言わなければなりません


ちなみに、幸子さんが生きている間に「お世話になった田中さんに自分の財産のいくらかは渡したい」と遺贈について遺言でのこしていれば、お金を立て替えたことがあるかどうかにかかわらず財産をもらうことができます。

 

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

認知症になってしまった人が詐欺被害に遭ったり、他人に迷惑をかけたことで賠償請求されるケースが増えていますね。
こうしたリスクに備えて、信託商品を上手く使うことについて前回お話しました。

 

今回は、家族信託や損害保険についてご紹介します。


家族信託というもの自体があまり一般的に広く知られていないようですが、親子間で契約を交わすことにより、親が子に財産管理を託すことができるしくみになっています。


この契約では、財産管理の方法や範囲を盛り込むことができます。

例えば、親の預金を子供が管理して、生活費や介護費用を支払うなどと決めておけます。
この家族信託では財産が比較的少なく、信託や後見を利用するほどではない人にはメリットがありますが、仕事を任された子供が長い期間確実に財産を管理できるか?が問題ですね。
子供の方もずっと何事もなく元気でいられるかどうかなんて、わからないですしね。

 


また、日常生活で他人にケガをさせるなどで損害賠償責任を負う可能性もありますね。

 

2007年に認知症で徘徊していた男性が、線路に飛び込んだことで死亡した事故がありました。
その事故によりJR東海は家族に損害賠償を求める訴訟を起こし、最終的には家族には監督義務はないとされましたが、認知症に伴ってこのような金銭的なリスクもあると意識されるきっかけになりました。

 

こういった場合に、保険金が下りる個人賠償責任保険を取り扱う損保会社が増えています。
この保険で補償を受けられるのは、契約時に決めた「記名被保険者」とその家族でした。
しかし、上記の電車事故などによって、三井住友海上火災保険などでは、重度の認知症の親がいる別居中の家族も補償に加えられるようになっています

 


ですが、新しく変わった保険に急いで入る必要はなく、これまでの保険でも子供を記名被保険者にしておけば、親が他人にケガなどさせてしまって子供が責任を負ったときに保険金が下りるようになっています
火災保険や自動車保険の特約として加入する場合でも、このようにできないか内容を確認してみてください。

 

ただし、個人賠償責任保険は原則として、ケガや物損がない賠償はカバーできません
2007年の電車の事故のように、認知症の親が線路に入ったことで電車が遅れた場合、車両や施設の損壊がなければ保険金が下りません。


認知症に関連する商品でもすべてのケースについて補償できるわけではないので、それは気を付けないといけませんね。

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

AD

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス

      ランキング

      • 総合
      • 新登場
      • 急上昇
      • トレンド

      ブログをはじめる

      たくさんの芸能人・有名人が
      書いているAmebaブログを
      無料で簡単にはじめることができます。

      公式トップブロガーへ応募

      多くの方にご紹介したいブログを
      執筆する方を「公式トップブロガー」
      として認定しております。

      芸能人・有名人ブログを開設

      Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
      ご希望される著名人の方/事務所様を
      随時募集しております。