2011年12月25日(日)

Vince Clarkeの仕事その2

テーマ:80's ROMANCE
Peter Pan Effect / Robert Marlow ('99)
ロマンス本のSinglesでも紹介してますが、ロバート・マーロウはDepeche Mode以前にヴィンスとマーティンが組んでいたFrench Lookというバンドのヴォーカリストであり、後にヴィンスとYazooを結成するアリソン・モイエとThe Vandals、90年にCureに加入するペリー・ベアモンテとFilm Noirというバンドでも活動していていた人。
ヴィンスとエリック・ラドクリフのAssemblyコンビが設立したReset Recordsからの第1弾として、83年にリリースされたシングルがロマンス本に掲載の"The Face Of Dorian Gray"。
その後ヴィンスのプロデュースで、2ndシングル"I Just Want To Dance"、84年に3rdシングル"Claudette"、85年に4thシングル"Calling All Destroyers"とリリース。
この4曲のシングルに、当時のデモ音源7曲をリマスターしてまとめたアルバムが本作。

ロマンス本に書いているように、アナログ・シンセを多用したサウンドは初期DM~Yazooの流れを汲むキャッチーでキュートなエレ・ポップ。
ヴィンスとエリックが共同でプログラミングも手がけているんだから悪くなるわけがない。
デビュー当時は"The Face Of Dorian Gray"に代表されるような音数の少ないシンプルさが魅力だったけれど、ラスト・シングルとなった"Calling All Destroyers"ではチープさが払拭され、まさにErasure前夜となる極上のシンセ・サウンドを聴かせてくれます。
ただ全11曲で35分ほどという収録時間が少々物足りない。
未だCD化されてないシングルの12インチ・ヴァージョンやB面曲なども追加してほしかったところ。

このアルバムはまず99年にスウェーデンのEnergy Rekordsからリリースされ、翌年アメリカのCleopatra Recordsからジャケットを変更して再リリース。
01年にはCleopatraからFamily Fantasticの"Nice!"とセットにした、Erasure's Vince Clarke名義の2枚組BOXセット"Family Fatntastic / Peter Pan Effect"も限定リリースされています(ぼくが持ってるのはコレ)。
いずれも廃盤なので安価では入手困難だけど、ヴィンス・ファンなら絶対に気に入るであろうアルバムですよ!



Robert Marlow
Peter Pan Effect


Robert Marlow
Peter Pan Effect


Erasure's Vince Clarke
Family Fatntastic / Peter Pan Effect

InsideOutside / Marlow ('09)
しばらく音楽活動から遠ざかっていたロバート・マーロウが、友人のGary Durantと結成したプロジェクト。
02年のシングル"My Teenage Dream"を経てリリースされたのが本作。
ドイツのマイナーなインディーズ・レーベルElectro Shock Recordsからのリリースのため、日本ではMP3アルバムしか流通してませんが、英AmazonなどでCDが買えます。

http://www.amazon.co.uk/Inside-Outside-Marlow/dp/B001NIAV0M/

このアルバムでヴィンスはタイトル・トラック"InsideOutSide"と"Home (Vince Calrke's Startruck Mix)"のアレンジとプロデュース、リミックスを手がけています。
ヴィンスが関ったのはこの2曲だけですが、アルバム全体的にそのままヤズーからイレイジャーへ進化したかのようなヴィンス直系のエレ・ポップ。
80'sフレイヴァー溢れるオールドスクールなシンセに、今の時代のダンス・ビートがブレンドされたサウンドです。

来年にはニュー・アルバム"The Future"のリリースも予定されているようで、DMの地元バシルドンで行われたDepeche Mode-Fan-Exhibition/Meetingで新作からの5曲入りCDを超限定で発売。
この時のライヴではDMの"New Life"のカヴァーも演奏したそう。
ぼくはPC環境が古くて見れないんだけど↓で見れるでしょうか?
http://www.youtu.be/watch?v=qRI9zGUl6eU&feature=related

■ 1/8 80's ROMANCE Music Disc Guide発刊記念パーティーPart 2 Featuring DEPECHE MODE
2011年12月16日(金)

Vince Clarkeの仕事その1

テーマ:80's ROMANCE
Vince Clarkeの仕事その1

Nice! / Family Fantastic ('00)
ヴィンスが元Big Fun(ストック・エイトキン・ウォーターマンがプロデュースを手がけたボーイズ・バンド)のヴォーカルPhil Creswickと組んだサイド・プロジェクトで、Erasureの"Freedom"や"Moon And The Sky"のリミックスを手がけたJason Creasyと共同で制作した1stアルバム。
ヴィンスがVince Fantastic、フィルがPhil Fantastic、ジェイソンがJason Fantastic、ゲストも含め全員が"Fantastic"のファミリー・ネームを名乗り、曲ごとに別々のシンガーがリード・ヴォーカルをとるスタイル。
ミラーボールのジャケットからも連想されるように、70'sディスコを現代版にアップデートさせたようなサウンドは、Donna Summer、Earth Wind & Fire、KC & The Sunshine Band、Kool & The Gang、Village Peopleらが参加して、ヴィンスの総指揮で新たにサタデー・ナイト・フィーバーのサントラを作ったような感じ?
イレイジャーとしてもABBAやBlondieをカヴァーしてたけど、元々ヴィンスは70年代後半のディスコ・ミュージックが好きなんだろうね。

個人的なベスト・トラックは、シングル・カットもされたPhil Fantasticの"Funky Feet"。
キラキラしたシンセ、バウンシーなダンス・ビート、効果的に挿入されるヴォコーダー・ヴォイスなど、ヴィンスのカラーが最も色濃く反映されたアゲアゲのエレクトロ・チューンで、文字通りファンキーなディスコ・サウンドはLipps Inc.の"Funky Town"のラインを狙ったらしい。
参加メンバーが総出演したFamily Fantastic名義の"Doin' This Thing"では、珍しいヴィンスのラップも聴けちゃう。
08年には2ndアルバム"Wonderful"もリリースされてます。



Family Fantastic
Nice!


Family Fantastic
Wonderful



Erasure
Freedom


Erasure
Moon And The Sky

■ Knockin' On Ya Door / RadioActivators ('01)
Family Fantasticのヴィンスとフィルによるプロジェクトで、映画"Winning London"のサントラに収録。
イレイジャーに"Knocking On Your Door"という曲があるけど、それとはもちろん別曲。
Family Fantasticが70'sディスコなら、RadioActivatorsは50'sロックンロール?
ヴィンス版Rock Around The Clockといった感じのエレクトロ・ロカビリー。
似たようなコンセプトだったSigue Sigue Sputnikのように下品にならないところがヴィンスらしい。

ちなみに"Winning London"のサントラにはRadioActinatorsのほか、Family Fantasticの"Treat Yourself"、新ロマンス本に掲載されてるSam Walkerの"Just Can't Get Enough"(Depeche Modeのカヴァー)など3曲のヴィンス関連曲、ロマンス本のSinglesに掲載されてるIntaferonの"Get Out Of London"やPlastic Bertrandの"Ca Plane Pour Moi"なども収録されてるからけっこうオススメ。
限定で7インチがリリースされてるけど、入手しやすいこのサントラで十分じゃないかと。



Mary Kate and Ashley Olsen
Winning London


Sam Walker
Just Can't Get Enough

■ 1/8 80's ROMANCE Music Disc Guide発刊記念パーティーPart 2 Featuring DEPECHE MODE
2011年12月14日(水)

Amazon

テーマ:購入記
■ BE WITH YOU / ERASURE ('11) CDS 900円
評価 : 9
新作"Tomorrow's World"からの第2弾シングル。タイトル曲6ヴァージョン+"Never Let You Down"。


Erasure
Be With You

■ STOP START / MODERN ENGLISH ('10) 400円
評価 : 8
86年リリースの4thアルバムの初CD化。ギターポップ・マナーな名曲"Ink And Paper"収録。


Modern English
Stop Start

■ ERROR IN THE SYSTEM/FEHLER IM SYTEM / PETER SCHLLING ('08) 1300円
評価 : 9
何度もリミックスされることになる代表曲"Major Tom"を収録した1stアルバムの英語盤とドイツ語盤をカップリングしたCD。


Peter Schlling
Error In The System / Fehler Im System
2011年12月09日(金)

Andy Bellのソロ・ワークその2

テーマ:80's ROMANCE
■ Air Of Mystery / Dinger ('85)
DingerはAndrew Bell(Andy Bell)とPierre Copeによるデュオで、この曲はベルがヴィンス・クラークとErasureを結成する以前にリリースした唯一のシングルのA面。
かなりの限定プレスだったらしくオリジナル7インチは激レア。
Erasureの"Ultra Rare Trax Vol.3"というブート盤CDで、B面の"I Love To Love"を含む2曲の音源だけは持ってたんだけど、この2曲に当時の未発表デモ3曲を追加した5曲入りEP"Sunsets Pink"が、mp3のダウンロード配信オンリーで今年6月にリリースされました。
日本の震災へのチャリティーのためという大変ありがたいお話だったんだけど、ぼくの古いPC環境ではダウンロード購入できないし、そもそもmp3じゃなくCDもしくはレコードでほしい。
そう思ってスルーしてたら、なぜか米AmazonでのみCDがリリースされてたので早速ゲット。

http://www.amazon.com/Sunsets-Pink-Dinger-Andy-Pierre/dp/B0051IB5QO/

未発表音源に少しだけ期待してたんだけど、やっぱりデモはデモというか何というか(^^ゞ
あまり否定的なことは書きたくないので、ここでは"Air Of Mystery"について。
シンセベースとエレクトリック・パーカッションが主体でキラキラ感には欠けるけど、そのサウンドは間違いなくDepeche Mode~Yazooの流れを汲むヴィンス系のエレポップ。
曲のメロディーラインはそこそこキャッチー、そして得意のファルセットが聴けないのは残念だけどベルのヴォーカルがとにかく若々しい。
これにヴィンスの曲作りと音作りが加わり、イレイジャーのデビュー・シングル"Who Needs Love (Like That)"につながっていったんだということが納得できるようなナンバーです。
本当によくぞ2人が出会ってくれました。



Dinger (Andy Bell and Pierre Cope)
Sunsets Pink


Erasure
Who Needs Love(Like That)

■ No More Tears (Enough Is Enough) / K.D. Lang & Andy Bell ('93)
オリジナルはバーバラ・ストライサンドとドナ・サマーの豪華共演による79年の全米No.1ヒット。
K.D.ラングとアンディ・ベルというレズビアンとゲイの組み合わせ、ステーィヴン・へイグのプロデュースでカヴァーしたのがこの曲。
前年に開催されたブリット・アワードでのパフォーマンスが好評だったためレコーディングするに至ったようで、映画"Coneheads"のサントラに収録。
ストリングスをバックに歌い上げるバラード調の導入部から一転、一気にアップなディスコへと展開するアレンジはオリジナルに忠実。
生楽器を巧みに取り入れたエレクトロ・サウンドは、へイグが同時期に手がけたPet Shop Boysの"Very"に近い雰囲気も。
ヴォーカルはバーバラのパートがラング、ドナのパートがベルかな?
2人ともさすがの歌唱力で息のピッタリあったデュエットを聴かせてくれます。

ラングが94年にリリースしたシングル"Lifted By Love"には、リミックスの"No More Tears (Enough Is Enough) (Classic Club Mix)"を収録。
導入部はサントラのオリジナル・ヴァージョンと同じで、展開部はスネアロールから入ってリズムを強調、ピアノを配してブレイクを入れるなどハウス寄りの仕上がり。
曲が一旦終わってから2分ほどの後奏を追加したようなミックスになってるけど、この後半部分は間延びするだけだから全く必要ないかも。

ちなみにサントラにはSoft Cell、R.E.M.、Red Hot Cill Peppersらに加え、a-haのモートンのソロ名義による"Can't Take My Eyes Off You"のカヴァーを収録。
ただフランキー・ヴァリのオリジナルがベースになっていて、Boys Town Gangのようなディスコ・アレンジじゃないのが残念すぎる。
やっぱりノリノリのエレポップでカヴァーしてほしかったところだけど、出来そのものは悪くない、というかオーケストラをバックに歌うブライアン・フェリーのごとき自己陶酔型ヴォーカルが堪能できます。



Various Artists - Soundtracks - Song Collections
Coneheads: Music From The Motion Picture Soundtrack


K.D. Lang
Lifted By Love

VCMGの12インチ"EP1/Spock"がAmazonで予約できるようになってました。
お届け予定日が2011/12/30 - 2012/1/1みたいだから、間に合えば1/8のロマンスでかけるつもり。
でも時間的にフルには使えないから強引にエディットしなくちゃ。

「輸入盤アナログレコード2枚買ったら20%OFF!」対象商品なんだけど、今ほしいアナログ盤がなかったから10%OFFになるCDを同時注文。
それは去年初CD化されたModern Englishの4thアルバム"Stop Start"で、なんと新品なのに405円!10%OFFで364円!
サッパリ売れなくて評価も低いアルバムだけど、じつは唯一シングル・カットされた"Ink And Paper"が"I Melt With You"タイプの隠れ名曲だったりするので、この値段なら枚数合わせに1枚どうでしょう?



VCMG
EP1/Spock


Modern English
Stop Start

■ 1/8 80's ROMANCE Music Disc Guide発刊記念パーティーPart 2 Featuring DEPECHE MODE
2011年12月02日(金)

Andy Bellのソロ・ワークその1

テーマ:80's ROMANCE
元RideのギタリストではなくErasureのシンガー、アンディ・ベルのソロ・ワークその1。
相方のヴィンス・クラークに比べると少ないけれど、彼もそれなりにいろいろ活動してます。

■ Will I Ever ? / In_Vox Feat. Andy Bell ('04)
In_VoxはMaryanne RarityとPanayiotis Davelosによるギリシャのシンセポップ・デュオ。
ヨーロッパのラジオ局を中心にロング・ヒットを記録したらしい"On The Highway"に続くこのシングルは、アンディ・ベルをゲスト・ヴォーカルにフィーチャーしての男女デュエット・ナンバー。
この翌年、ベルはシングル"Crazy"でソロ・デビューを果たすわけだけれど、タイトルにソロ名義がクレジットされたシングルはこちらが先になる。
80's風のシンセが彩るアップなユーロビート調ダンス・サウンドはヴィンス直系。
サビに向かって盛り上がる甘いメロディー、上下する美しいハーモニーから炸裂するベルのファルセットなど、イレイジャーのファンなら絶対に気に入ってしまう最高曲なのです。
Back To The 80's Mixというモロなリミックス含む6ヴァージョンのなかでは、今やギリシャのエレクトロ・シーンでパイオニア的な存在といえるMarsheauxのリミックスが特にお気に入りで、1/8の80's ROMANCEでかけるつもり。

Marsheauxは"A Pain That I'm Used To"をリミックス(ギリシャ盤プロモのみ)、トリビュート盤で"New Life"をカヴァーするなど、初期Depeche ModeやYazooからの影響が顕著な女性シンセポップ・デュオ。
1stと2ndの2枚のアルバムをカップリングした"Peek a Boo/E-bay Queen"では、New Orderの"Regret"やLightning Seedsの"Pure"などのカヴァーほか、Clientをもっとアナログ化したようなステキなエレポップを聴かせてくれます。
ついでにギリシャではMarsheauxと同じUndo Recordsからリリースされた、Mirrorsの1stアルバム"Lights & Offerings"('10)もKraftwerk+OMDなロマンス系エレポップ作品。
"Secrets (Andy McCluskey Remix)"(←OMDのフロントマンのリミックス)を聴きたいがために、ギリシャ限定2枚組をわざわざレーベルから直で買ったんだけど、目当てだったリミックスは特にどうってことはなかったという(^^ゞ



Andy Bell
Crazy


Marsheaux
Peek a Boo/E-bay Queen


Mirrors
Lights & Offerings

Shout / Ant & Dec ('97)
ここ日本でもPJ & Duncanとして人気を博した(そうでもない?)イギリス出身のポップ・デュオ。
2枚のアルバムを経てAnt & Decと改名。
"Shout"はPJ&ダンカン時代から数えて3枚目のアルバム"The Cult Of Ant & Dec"(日本盤は"アント&デック")からカットされた4枚目のシングルで、クレジットにはないアンディ・ベルがコーラスで参加してるらしい。
正確にはアント&デック側が事前の許可なしにベルの提供したヴォーカルをバッキングに使ったみたいだけれど、実際どこでベルが歌ってるのかよくわからない。
曲はルー・リードの名曲"Walk On The Wild Side"のベース・リフを引用してシンプルなメロディを絡めた打ち込みフォーク・ロックって感じ?
スローなオリジナルは全くフロア向きじゃないけど、5ヴァージョン収録のシングルにはテクノ/ハウスなクラブ・ミックスもあり。



Ant & Dec
Shout


Ant & Dec
The Cult Of Ant & Dec


アント&デック
アント&デック

■ You Make Me Feel (Mighty Real) (Frisco Disco Edit) / Sandra Bernhard ('94)
サンドラ・バーンハートはマドンナのレズビアンのお相手としても有名だったアメリカの女優。
この曲は91年のアルバム"Excuses For Bad Behavior Part One"からカットされたSylvesterの"You Make Me Feel (Mighty Real)"のカヴァー。
CDシングルには5ヴァージョン収録されていて、Frisco Disco EditとFrisco Disco Mixの2ヴァージョンをアンディ・ベルとガレス・ジョーンズがリミックスしてます。
シルベスターのオリジナルは、New Orderの"Blue Monday"にも影響を与えたと言われるディスコ・クラシック。
このリミックスではエッジの効いたシンセとリズムを強調したエレクトロ・ハウスに。
全米でクラブ・ヒットしたのも納得のダンサブルな仕上がりだけど、ロマンス的にはどうしてもジミー・ソマーヴィルの最高カヴァーとの比較になるからちょっと分が悪いかも。
ベルが手がけたリミックスでは、やはりYazooの"Nobody's Diary (Andy Bell & JC Remix)"が最強かと。



Sandra Bernhard
Excuses For Bad Behavior Part One


Sylvester
The Original Hits


Jimmy Somerville
For A Friend: The Best Of

■ 1/8 80's ROMANCE Music Disc Guide発刊記念パーティーPart 2 Featuring DEPECHE MODE

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