{2182C12A-7A29-4043-B598-AA1206F07082}

{6606A202-6A57-434F-860E-2FB15BF729D7}

【ムー世界の神秘】重さはなんと2000トン! 現代の技術でも運べない「バールベックの巨石」は誰が作ったか知っているようで知らない〝ムー的用語=ムー語〟をわかりやすく解説する、「ムー語教室」。今回は「バールベックの巨石」をご紹介します。

「バールベックの巨石」

1.レバノンのバールベックには、「南方の石」と呼ばれる世界最大の切り石が存在する。

2.南方の石は、現在、最大のクレーンをもってしても運ぶことは不可能。

3.巨人や魔法を使ったとされるセム族が遺したものだと考えられている。

エジプトの大ピラミッドやイースター島のモアイ像など、世界各地には〝これほどの巨石をいったいどのようにして運んだのか?〟という驚愕すべき巨石遺構・遺物が存在しています。

その多くには、運搬法についての仮説が提唱されており、それが古代人の技術では難しいことではあっても、決して不可能ではないとされています(大ピラミッドのように、〝どう積み上げたか〟などは、また別問題として)。

しかし、現代の技術をもってしても、運ぶことができない巨石……いわば、〝あり得ない超巨石〟が、中東レバノン東部の小都市バールベックに存在します。それが、通称「南方の石」と呼ばれる巨大な切り石です。

南方の石は、世界遺産に登録されているローマ時代のジュピター神殿遺跡から、南に1キロほどの石切り場に放置されています。この石切り場から、神殿建設に使われた石が運び出されたものの、南方の石はその巨大さゆえ、運搬作業を途中でやめ、無造作に捨てられたと考えられています。

大きさは長さ21メートル、幅4.8メートル、高さ4.2メートルにもおよびます。重量は、巨大で量ることができないため推定値となりますが、なんと2000トンとされます。切り出された石でこれほどのものは、世界でも類を見ません。

世界最大のクレーン運搬装置のひとつは、現在のところNASA(アメリカ航空宇宙局)のロケット移動用ものですが、それでも重量約700トンまでしか運べないといいます。また、仮に人力で運んだとしても、計算上は4万人の力が必要で、それだけの力をひとつの石に集中させる術はありません。どうやって動かしたのか、まったくの謎です。

さらに、この巨石の謎はほかにもあります。これほどの巨石を、そもそもどうやって正確な長方形で、石切り場から切り出したのでしょうか。もちろん現代の技術でも不可能なことです。

ちなみに、ジュピター神殿はローマ時代のものですが、その基壇部となっている切り石や、南方の石が切り出されたのは、紀元前3000年ごろのこと。レバノンの先住民だったセム族によると推定されています。

伝説によれば、セム族は神殿建立の際に「巨人を使役して巨石を運んだ」「魔術を使って巨石を宙に浮かせて運んだ」などと語られています。

現在発売中の月刊「ムー」2017年6月号の特別企画では、「超古代『反重力テクノロジー』の謎」と題し、古代人が巨石建築を振動と静電場を使って行ったという説を紹介しています。

ひょっとするとセム族も、反重力テクノロジーを使っていたのかもしれません。そして、南方の石は、その技術をもってしても、なお動かすことができなかったのかもしれません。