2010-10-03 07:28:21

キューのインレイ(彫り込み加工細工)について01

テーマ:キュー選びのABC!

キュー選びのABC!11


キューのインレイ(彫り込み加工細工)について01。


さて、ここでキューの価格と価値を決める大きな要素であるインレイについて言及しよう。

インレイの素材についても相当の価格の差がある。各種銘木、アバロニ、マザーオブパール、金、銀、鉱石類、宝石類などの高価な素材から安価なプラスチックなどの樹脂系素材まで幅広い。但し、インレイの素材の価格の差については、一般の方々でもある程度はどんな素材が高価であるかは直ぐに見当がつくであろう。

次に、インレイの形状とその製作の難易度について。以下に述べる内容は、数多くのキューメーカーの工房を実際に訪ね、その使用している機械や作業工程を見比べた者でないとなかなか気づかない知識である。

まず、リング(輪)状の模様は、別ピースのリング加工をしたものをはめ込む形をとるだけなので、比較的容易に製作できる。また、ある連続した面の模様をインレイすることは、パンタグラフマシーンやコンピュータ制御のCNC切削機械を用いれば、比較的容易に製作できる。そのためか、最近では、コンピュータ制御のCNC切削機械を使用するメーカーが大半を占めている。しかし、別ピースによるリング加工以外のバットの素地に直に掘り込んだ、「曲線模様」や「不連続線」、または、「不連続線からなる曲線模様」、即ち、「☆∫§_∪〓~∀」のような配列の模様は、これらの機械加工でも難しく、時間をかけて手加工(ハンドメイド)する場合が多いので、当然、そのような手加工のインレイ模様を施したキューは高くなる。反対に、「リング模様」や■●などの模様は比較的容易に製作できる。つまり、安価に製作できる。即ち、インレイの難易度からいうと、下記の順序で難易度が増し、作業工程も手加工に頼らざるを得ないことから高価となる。以上はキュー製作についての専門的な知識でキューディーラー(業者)ですら知らない内容であろうが、キューの価格や価値を判断する際の重要な要素となるので、覚えておいて損はない。

リング模様→四角面模様→曲線面模様→直線模様→不連続直線模様→不連続曲線模様→曲面模様→不連続曲面模様などの難易度の高い組み合せ模様


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2010-10-02 07:29:15

キューの価格について

テーマ:キュー選びのABC!

キュー選びのABC!10


キューの選び方について。


以上のことを踏まえた上でキューの選び方について考えてみる。

キューの価格について。


キューの価格は幅広い。安いものは数千円から上は限りがない。


だから、まずは一本、その中から個々人がその予算の範囲内でキューを選択し、所有すればいいと思われる。


個々人によってキューに求めるものは千差万別である。


やはり、ある人は、「誰も所有していない世界で一本しかない一本物のキューがほしい」と思うかもしれない。ただ、「世界で一本しかない一本物」となると、やはり、それ相応の予算が必要となる。


しかし、朗報もある。シンプルなデザインながらも「一本物」を製作してほしいという人の要望に応じることが可能なキュー職人が、リアルカスタムキュー職人の中には何人か存在している(故Edwin Reyes氏など)。ハンドメイドでインレイパーツを切る場合は、非常に手間隙はかかるものの、自在にインレイのデザインを変えることが可能となるからである。このようなリアルカスタムキュー職人に特注依頼して、シンプルなデザインながらも「一本物」を手にした人が幸運にも存在するのである。

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2010-10-01 07:18:00

第一次「三大巨匠」に続くキュー職人について

テーマ:キュー選びのABC!

キュー選びのABC!09


第一次「三大巨匠」に続くキュー職人について。


前述のように、最近では、「カスタムキューメーカー」の看板を掲げながらも、コンピュータ制御のCNC切削機械を導入するなど、量産メーカーと同じような製作手法で同じモデルのキューを何本も量産しているメーカーが大多数を締めている。


また、専門のキューパーツメーカーからキューのインレイパーツやリングなどを仕入れ、自らの工房ではそれらを組み立てているというキューメーカーも存在する。


このような現状において、今後、第一次「三大巨匠」に続くキュー職人には、第一次「三大巨匠」と共通する諸要素を満たすことが求められてくるであろう。


残念なことに、第一次「三大巨匠」のようなキュー職人の数は少なくなってしまっている。


しかし、このような諸要素を満たすリアルカスタムキュー職人が、現在でも存在し続けているのも事実である。


このようなキュー職人が、今後、真の職人気質(クラフトマンシップ)の技術と良心を後世に伝える大きな役割の一端を担うことであろう。


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2010-09-30 07:27:43

キューの個性と非均一性、非均等性、即ち、希少性の第四の因子について

テーマ:キュー選びのABC!

キュー選びのABC!08


キューの個性と非均一性、非均等性、即ち、希少性の第四の因子について。


最後に、この三大巨匠に共通している点として、(4)その製作するキューには一本一本それぞれ異なる独特の「味=個性」がある点があげられる(キューの個性、即ち、希少性の第四の因子)。


コンピュータ制御のCNC切削機械を用いた手法で製作されたキューはどれも、その製作手法が故(ゆえ)に仕上がりは均一、かつ、均等で、いわば、「工業製品」と呼ぶにふさわしい、その点では、確かに素晴らしい存在であろう。


一方、この三大巨匠が製作したキューのように、ハンドメイドで製作されたキューには、その一本一本にそれぞれ異なる独特の「味=個性」がある(個性)。実は、この個性も前述のオリジナリティー性、創造性、芸術性などに由来するものであることは容易に想像がつくであろう。


これらのキューから受ける印象は、仕上がりの均一性や均等性とは全く別次元にある、ある種の圧倒される個性である。ハンドメイドが故の非均一性と非均等性こそが、これらのキューの個性であり、味である。このような個性、非均一性、非均等性を有するキューは、まさに、「美術品」、あるいは、「工芸品」と呼ぶにふさわしい存在であろう。


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2010-09-29 07:56:41

キューの一貫生産性、即ち、希少性の第三の因子について

テーマ:キュー選びのABC!

キュー選びのABC!07


キューの一貫生産性、即ち、希少性の第三の因子について。


次に、この三大巨匠に共通している点として、(3)その製作するキューの主要部分などほとんどの部分を自らの工房で生産し、キューを仕上げ、一貫生産する点があげられる(キューの一貫生産性、即ち、希少性の第三の因子)。実は、インレイパーツやリングのみを製作している専門のキューパーツメーカーも存在する。そのような、専門のキューパーツメーカーからキューのインレイパーツやリングなどを仕入れ、自らの工房ではそれらを組み立てているというキューメーカーも存在する。しかし、このようなキュー製作手法では、そのキューメーカーのオリジナリティー性、創造性、芸術性は、残念ながら出でてこない。一方、現存の数少ないハンドメイドでキューを製作するリアルカスタムキュー職人の中には、その製作するキュー一本一本について、その各々のキューにマッチする異なるデザインのリングを、自ら、ハンドメイドで製作し、リングワーク一つにもオリジナリティー性を貫徹しているメーカーもある(例えば、Brady Andresenなど)。つまり、オリジナリティー性、創造性、芸術性は、製作するキューの主要部分などほとんどの部分を自らの工房で生産し、キューを仕上げ、一貫生産することと密接に関連しているのである(一貫生産性)。例えば、Bert Schragerの製作したキューなどは、奇妙に思うかもしれないが、一本一本ジョイントネジの長さからして異っている。逆に、その点が、まさに、自らの工房で一貫生産している証(あかし)ともいえよう。Bert Schragerに関してはだが。

ここで、この例外を一つ明示しなければならい。故George Balabushkaはブランクと呼ばれるプロング部分は自作せずに、他の職人から購入して使っていたことは以外と知られていない事実である(このため、専門家が故George Balabushkaのキューを鑑定する際には、まず、プロングの部分を見て、Titlist(Brunswick)なのか、Burton Spainなのか、あるいは、Gus Szambotiなのかを判断して、その作られた年代を推測する手法をとっている)。このような事情があるにも係わらず、故George Balabushkaがキュー職人界の第一次「三大巨匠」といわれる所以(ゆえん)は、故George Balabushkaが、キューの構造、キューのデザインなどの面において、近代キューの基礎を築いた人物だからである
。今となっては、故George Balabushkaの功績を否定する業界関係者は存在しないであろう。


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