乙女の嗜み

BLコミック・CD・ゲーム・小説そして一般コミックなどの感想を中心。 18禁・男性同士の恋愛の内容を含みますので不快に感じる方は閲覧をお控えください。ネタバレ・声優さんの敬称略等ございますが、それも愛と萌えゆえの所業ですので、ご容赦くださいませ。

目を覚ますと、隣には誰もいなかった。


シャワーの音が聞こえる。


ミハエルか。


そう思っただけで、体が熱くなった。

先ほどまで、体を重ねていたのだということを、急に思い出した。

セックス、してしまったのだ。

キスも初めてだったのに、あんなに気持ちがいいなんて、自分はおかしいのかもしれない。

いや、催淫剤のせいかもしれないのだが。

そんなとりとめもないことで頭を悩ます。

 

ふとミハエルが、行為の最中に、愛してる、と言ってきたことを思い出す。

ミハエルが、自分のことを、好き・・・。

そう考えただけで、体が浮き上がるような気がした。


途中で気を失ってしまったらしいが、体には情事の名残が残っていて、体がだるい。

ミハエルを受け入れた場所も、怖くて確認できないが、きっとすごく腫れているに違いない。

まだ何か挟まっているような、妙な感覚だ。それでも幸せな、感覚。


ミハエルは、行為に慣れているようだった。

すぐ達してしまい、途中で気を失ってしまうなんて、きっとあきれられたんじゃないだろうか。

少なくとも、満足できなかったに違いない。

キスも、体を重ねるのも初めてな自分相手に、楽しめたはずがない。


「ん・・・・・・・」


身じろぐと、自分の喉が酷く枯れていることに気づく。

役者として喉は人一倍鍛えていたはずなのに。

そんなに自分は淫らに喘いだりしたのだろうか。

そう思っただけで、いたたまれなくなる。


ふと、あらぬところから何かがもれている気配がした。


すぐにそれがミハエルの残滓だと気づく。


アルトの体は綺麗に拭かれていたようだったが、どうやらミハエルはここは見逃していたようだった。


 

どうしよう、シーツを汚してしまう。枕元のティッシュに手を伸ばそうとするそばから、またドロリとあふれてくる。


ティッシュをあてがい、それを拭おうと思うのだが、手が止まってしまう。


ミハエルが、出したものを拭い去ってしまうのが、なぜかさびしいような気がして、結局ティッシュは使うのをやめた。


ミハエルは一人でさっさとシャワーを浴びているのか。


自分と体を合わせた痕跡を躊躇なく消し去ろうとするその行為に、何だか急に胸が締め付けられる。


本当に、ミハエルは自分のことが好きなんだろうか。

やはり、からかわれているんじゃないだろうか。

ミハエルは女には困らない。わざわざ、男である自分に手を出す必要もない。


そう思うと、先ほどまでの気分が急降下するのを感じた。


ガチャリ。


ミハエルが浴室から出てきたようだった。




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