母の日のプレゼント
テーマ:オールスポーツコミュニティ今回は『USA Jr. All Star Nationals in Japan 2011』に出場した、
S.Aちゃんのエピソードをご紹介します。
5月8日、千葉県の幕張メッセで開催されたチアダンスの全国大会、
USA Jr. All Star Nationals in Japan 2011。
「今日は母の日だから、ママにプレゼント贈るね」
小6の部に出場したS.Aちゃんは、そう言い残してステージへと向かって行った。
「小学校3年生の時にチアダンスを始めた頃は、
何をやっても“無理だよ”ってすぐに諦めてしまう子だったのに・・・」
観客席で見守る母親のS.Kさんは、我が子の成長を実感して目頭を熱くした。
S.Aちゃんが所属するSHOOTSは京都で活動しているチアダンスチーム。
1月に大阪で行われた関西地区予選を勝ち抜き、全国大会への切符を掴み取った名門クラブだ。
ここまで順調に来ていた彼女たちの活動に激震を及ぼしたのが、あの大震災。
晴れの舞台に向け、もう1度気合いを入れ直し練習に励んでいた時期だっただけに、
子供たちは激しく動揺し、大いに悩むこととなる。
「被災地の人たちのことを思うとダンスなんかやっていていいのだろうか、という気持ちと
折角ここまで頑張ってきたんだから全国大会で踊ってみたい、
という気持ちがぶつかってどうしたらいいのか決められない」
悩みに悩むSHOOTSのメンバーたち。
苦悩の日々を送る彼女たちを絶望の淵から救い出したのが、コーチの言葉だったという。
「チアは見ている人たちに元気を与えるスポーツ」
この言葉で吹っ切れたSHOOTSのメンバーたちは、東北の人たちにエールを送ろうという思いで再始動を決めた。
迎えた本番、観客席から声援を送るS.Kさんは、
今まで頑張ってきたS.Aちゃんの姿を思い起こし思わず涙が出て来たという。
「ウチの子は何か言われるとすぐにへこむタイプで、
1度落ち込むとなかなか這い上がってこれないんですけど、
友達が声をかけてくれたり手紙をくれたりして。それがすごく力になったそうです」
自分を励ましてくれた人たちのためにも、被災地の人たちにエールを送るためにも
S.Aちゃんはステージで躍動した。
その結果、手に入れたのが6位入賞という好成績だった。
「本当に素晴らしいプレゼントだったわ」
大会を終えて戻ってきた愛娘をS.Kさんは心からの感謝の言葉で迎えた。
新チーム結成時、トップチームに抜擢されたS.Aちゃんは
嬉しさとともにプレッシャーを感じて押しつぶされそうになった。
そんな姿を見たS.Kさんは心配でたまらなかったという。
しかし娘は、親が知らないところで努力を重ね、親が思っている以上に成長していたのである。
「頑張っている娘の姿を見ると、私も頑張らなきゃっていう気持ちになるんですよ」
S.Kさんは今、この日のS.Aちゃんの姿を携帯電話の待ち受け画面に設定している。
(文責:スポーツライター金子塾 三浦)



























