2012-02-15 10:00:00 posted by allsports-photocreate

つながる思い

テーマ:オールスポーツコミュニティ
中学1年生の李吉永(リー・キリョン)ちゃんが
昨年の10月31日に披露した一世一代の舞い
それは、永遠に忘れられない記憶として自らの心に残るものとなった。

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1年に1度、芸術分野のクラブに所属する生徒たちが
練習の成果を競い合う“在日朝鮮学生中央芸術競演大会”

北九州市の九州朝鮮中高級学校に通うキリョンちゃんは、
結果的には、朝鮮舞踊の群舞に出場した。
“結果的には”と断ったのは、出場を決断するまでの苦悩が
13歳の女の子にはあまりにも過酷すぎるものだった
からである。

その理由・・・。
開催地・大阪に向かう前日の10月29日、
大好きなおじいちゃんが永眠したのである。

激しく動揺するキリョンちゃん。
彼女が、間近に迫ったコンクールに出るどころではないと
考えても何ら不思議ではない状況だった。

しかし、母親の金辰恵(キン・タツエ)さんは、
悩みに悩んだ末、愛娘に仰天の意見を提示した。
それは、大好きなおじいちゃんの葬式よりも
コンクールへの参加を勧めるというものだった。

「群舞って、だいたい15人ぐらいで踊るんですが、
ウチの娘は脇役で、主役を引きたてる役なんです。
でも、本番直前でメンバーが抜けてしまうと
全体の組み立てが成り立たなくなってしまうので・・・」


母親に指示されたとはいえ、
やはりキリョンちゃんにとっては苦渋の決断だったのであろう。
この期に及んで自分が抜けるわけにはいかないという責任感もあって、
出発の直前まで大いに悩んだ末、
彼女は大阪行きのバスに乗ったという。

「学校に行く前には必ずおじいちゃんに挨拶していたし、
帰ってきた時も最初におじいちゃんの顔を見に行く子だったんです。
夜行バスの中では泣き通しだったそうですよ」



10月31日、大阪朝鮮文化会館のステージで
キリョンちゃんはおじいちゃんへの弔いの意味も込めて華麗に舞い踊った。

孫の踊りを見るのが大好きだったおじいちゃん。
もしご健在であったなら、“頑張って来い”
笑顔でキリョンちゃんを送り出してくれたことであろう。


今回、娘の晴れ舞台を生で見ることができなかったタツエさんは、
後日、フォトクリエイトのサイトで娘の晴れ姿を発見した。
その写真には、脇役だと思っていた我が子が、
まるで主役のように写真の中央に納まっていた。


「前にフォトクリエイトのホームページを見た時に、
カメラマンのコメントが載っていて、
脇役でも主役のように撮ることをいつも心掛けていると書いてあって。

その時は、へぇーと思っただけだったんですけど・・・。
今回娘の写真を見つけた時にはすごく嬉しくなりました。
こんな写真は2度とないと思って買ってしまいました


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写真がつなぐ心温まるエピソード。
カメラマンの思いが、そして、キリョンちゃんの舞が、
もしかしたら新たな出会いへの出発点になるのかも知れない。

(文責:スポーツライター金子塾 三浦)

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