「僕たちはありとあらゆる『既得損益』の敵――『天田組』だよ」

天田組・『若』・今村今年(イマムラ・コトシ)くんのセリフ風です。随時タイトル案募集中! 天田組、天田晃司のブログは新時代のコミュニティブログを目指すぜ!w


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 カゲロウデイズIII -the children reason- (KCG文庫)



 それなりにネタバレ注意です。

 追記にて、メカクシティレコーズの内容にも触れていますのでお気を付けください。



 さて皆さん、ういっす。天田です。

 今日は夜勤3連勤の3日目です。

 ツタヤにお出かけして昼間からカゲロウデイズⅢを読破してきた訳です。

 多分2時間くらいで読みましたかねw さくさくプレイ。

 ページ数233Pという薄さですが、じんさんもこなれてきたのか、小説として割合読みやすい出来です。

 それにしても累計120万部ってすげえなw 売れるねえ……。

 ヒヨリちゃんはもうちょいお転婆で清楚な感じの美少女だと想ってたのですが(そもそもその表現矛盾してない?)、何か俺妹の桐乃みたい……いやあそこまでではないけど……かなり傍若無人なイメージです。まあこれはこれで……ってところですか。

 ちなみに、ヒビヤヒヨリの巻き込まれるカゲロウデイズは終末実験の翌日に起こったはずでしたが(コノハの世界事情歌詞より)、小説版第1巻のメイン時系列の年へと改変されてます。

 もうここら辺の矛盾点は、矛盾してる! と叫ぶのはもう飽きた。エンターテイメント的に分かりやすくする為というか、とにかく時系列とかのすり合わせをちゃんとしてなかったのかどうかは知らんけど、とにかく矛盾点はある。

 だけど、もうそれは『そういうもの』ってことにしようと想う。

 セミプロ作品にいちいち整合性を求めるのも大人気ない気がするし、それでもこんな人気なのはそれ相応の理由があるのだと想うし。

 キャラクターと能力の立て方は結構うまいと想います。段々と文体が締まっていくのですが、初めの方のヒビヤのヒヨリストーカー的な描写はなかなか笑わせてくれました。ヒヨリファンクラブ、ヒヨリブロマイド、ヒヨリあみぐるみ……なんだその無駄な勢いw そしてプロアサヒナーの語呂の良さw (ヒヨリ好きのプロの呼び名。ヒヨリの本名は朝比奈日和)。

 何かこういう同人っぽい無駄な勢いって、プロ作品にはないから良いと想います。ただ、後半に行くにつれ、空気が引き締まっていきます。

 カノがシンタローを追い詰める為にアヤノに化けたりして、へえ、こういうことするんだ……と想ったり。カノはシンタローとアヤノの関係を知っていたのでしょうね。

 ちょっとページ遡って、コノハの超跳躍能力の披露。メカクシ団の能力って結構バラエティに富んでいて面白いと想うんすよねw それもトラウマとうまく結び付いているし。

 オツキミリサイタルは、ヒビヤが千里眼能力をうまく使いこなせるまでのフォローアップ話でした。永い1日に入る前の出来事だったんでちょっと驚いた。

 ……まあ、大方の予想通り、物語はあんま進みませんね。知ってたそんなの。

 『カゲロウデイズ』、つまり『終わらないセカイ』に突入する作戦を立てたぞ! 辺りで終了です。ここまで2巻でやれよ……(ボソッ)。

 最後の一文で、『マリーの架空世界』に至る展開が匂わされますが、正直、そこに至るまでどれくらい掛かるのか……w って感じです。

 多分次の巻では終わらないでしょうし、次々巻でも怪しい。

 半年に1冊出ると仮定して、第6巻を最終巻とすると1年半後……。

 長い。

 長いなあw

 何だかんだで、カゲプロとの付き合いも長引きそうですが(アニメいつになるんだw)、序盤の未知のワクワク感と比べると、今ではもう『解釈してやるぜ!』っていう参加型ではなく、『読むのが楽しみ』って感じの眺めるタイプの娯楽へと俺の中では変遷してきてはいるのですが、僕の大好きな作品ではありますし、マリーの架空世界で提示された嫌な予感をちゃんと払拭してほしいと想います……それにしてもいつになるんだよそれ!w

 まあ正直、メカクシティレコーズのブックレットでは結構気分が荒んで、愛想が尽きるとは言いませんが、少なくとも楽しい気分ではなかったのですが、小説を読むとかなり和みました。やっぱりじんさんの作風はちょっと明るくコメディタッチな風でも、それぞれの人の想いが感じられたり、気になる展開があったりで、良いと想います。

 マリーの架空世界もあんな風にぶつけてこられなければなあ……w あれはちょっと、完全に私的な意見ではマイナスでした。

 登場人物の1人を『神』の如くしてしまうのは、そして、その目的が『現実逃避』だったりしたら、もう何かどうしようもないじゃないですか。

 『敵』とのぶつかり合いなら燃えられますけど、『現実逃避』を諦めさせるみたいな物語は救いがないと想うし、正直見ているだけで辛いと想うんです。

 娯楽作品なのに、楽しくスカッと出来ないのは、俺はどうかと想いますし、それに『マリーの架空世界』で語られることは、物語性のある良い感じの『人を成長させる』悲劇ではないと想います。

 俺は泥沼を這いずり進む物語は好きですが、自らが住んでいる世界が泥沼だと気付いたが為に、空を空想しているだけで、一生泥沼に気付かず浸り続ける物語なんて嫌です。

 現実を見ろ。

 じんさんがどう物語を着地させようとしているのか、そして1番気になるのは『読者に何を伝えたいか』ということです。

 作品には、『俺はこんなことを大事に感じているんだ』『俺はこういうことに魅力を感じているんだ』というのが滲み出るものではないでしょうか。

 『マリーの架空世界』には個人の意志が蔑ろにされ、『物語はこうなるんだからこうなる』みたいな押し付けを感じました。

 あれでは僕はまるで感動しませんし、心が動かされませんし、はっきり言って胸くそが悪かった。

 あれを音楽編最終章として、自分の作品の1つの最大の盛り上がりとして発表したじんさんは、読者に何を伝えたかったのでしょうか。

 衝撃と、唐突な悲劇による展開の先行きを気にさせるだけの効果しかないとしたら、僕は非常に安っぽく感じます。

 ……さて。

 辛辣になっちゃったな……w

 不快になった人はごめんなさいな。

 じんさんの物語が、何かじんさんらしい、心の暖かみや人との繋がりを感じさせるものとして『マリーの架空世界』を包み込むような形で終わってくれると良いな、とは想っています。

 そうでなければ、僕はじんさんの作品が嫌いになってしまうかもしれないですねw

 うまく着地してくれればいいですが、先行きが見えないのが不安なのだ……w

 マリーの架空世界から、どうオトせばいいと想います?

 だって、皆死んじゃってるし……。

 ここから奇跡パワーで皆を蘇らせても絶対シラケるでしょう。

 だとしたら、マリーの『カゲロウデイズ』の皆に励まされて、もう全てが終わったことを受け入れるとしても、実際にはそれってマリーだけ生存エンドですよね。どこに救いがあるのか。

 本当にじんさんが何を考えてこうしたのか、良くわからないんですよね……w

 素直に異能力者バトル的に進めてくれよ……その中で失われるものがあってもそれは仕方ないけど、でもやっぱり皆で幸せなハッピーエンドを迎えて欲しかった。

 俺はカゲプロ想像小説でメカクシ団を全員殺しましたがハッピーエンドです。

 それは有り体に言えば、『死んだ後の世界』みたいなものを想定して書いたからです。

 『マリーの架空世界』の漫画を想い出すと未だに左胸がじくじくと痛いです(リアルでかなり痛い。結構身体が反応しちゃうタイプなので)。心痛という奴ですね。

 これがオチではないとしても、これを最終章としてお預けはひどい。

 そこは汚い商業主義だと想う。

 俺はこれまでカゲプロで白衣の科学者がひどいことをしようがエネがどうなろうが、それでも先が気になって、ワクワクしてたんです。懐古厨のようなことを言って申し訳ありません。今の方が人気なのは分かってますが、ファーストアルバムの辺りが1番ワクワクドキドキしました。

 だけど、今回の展開は胸が痛いばっかです。最終的には全部追いますが、正直言えば、娯楽は胸を痛ませながら読むものじゃないと想います。

 皆殺しエンドを見たようなものですが、続くと分かっているのが、待たなければならないのが憎いです。

 もう本当、どうしたらいいのでしょうか……。苦しい……これが恋……(←違う)。

 苦し過ぎてギャグを言ってしまいました。

 これくらいにしときましょう。



 ※追記します。



 カノはシンタローを追い詰める為にアヤノに化けたりと、自分独自の動きを見せるキャラクターですが、ちょっと厭な可能性が浮かんできました。

 黒猫は誰だったか、というお話です。

 現状、赤い目の黒猫になれる能力の可能性を持ったキャラって、カノしかいなくないですか?

 カノは今回も、完全に別人へと化けていますし、動物みたいに目を欺くのも可能なのでは。

 セトは人の心や動物の心を読めますが、あくまで受信であり、セト自身もこの能力を使いたがりません。

 ヒビヤが病院に運び込まれる時分、カノがアジトから姿を消しているのも気になるところです。

 そして、ヒビヤヒヨリに「外で遊んだら」とアドバイスしたのはカノです。

 ヒヨリが黒猫に興味を持つかは未知数ですが(あそこまで誘導出来たのは運の要素もある)、取りあえず能力による求心作用があったと仮定して(モモみたい……まさか知った能力はパクれるとかではないよね……)、カノがあれを行った場合、楽曲の『カゲロウデイズ』の悲劇に2人を誘い込んだのはカノということになります。

 どんな思惑があるのか? 本当にカノなのか?

 『目の冴える』蛇とまさかグルなのか?

 それとも独自の考えがあるのか?

 ……みたいなことを考えて悶々としつつ。

 だけど、コメントでおっしゃった方がいましたが、これで行くとカノは完全にダークサイドに足を踏み入れており、シンタロー、セト、ヒビヤとはまた違う道を行っているという意味ではスプーンの過去表紙絵と符号しているかもしれません。コノハは半分、『目の冴える』蛇のコントロール化にあるので半分ダークサイドって訳です。

 参考↓




 鹿野修哉というキャラは歪んでいるのか。

 その求めるところは何なのか。

 気になるところですね。

 あとは解釈上の盲点は、『カゲロウデイズ』に接触する時は、ケンジロウとアヤカ、ヒビヤとヒヨリの例に漏れず、セトとはなお(犬)、キドとキド姉、カノとカノ母、モモとモモの父、のように2人セットで、能力を与えられるの1人と、神隠しに遭う1人がいるのはちょっと気付きませんでしたねw

 ああ……確かに、って感じで。

 ちなみに、アヤカの遺体はヒヨリも確認していますので、ケンジロウの場合はちょっと特別なケースと言えるのかもしれません。

 アザミに直接能力を付与されたエネ、そして、『目の冴える』蛇と接触して、精神の一部を『終わらないセカイ』に置き去りにしたコノハ、アヤノにおそらく『目をかける』蛇を譲り受けるシンタローも特殊な例と言えるでしょう。

 この悲劇性は『目の冴える』蛇の悪趣味な性癖の為だと想われます(笑)。


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