上京して9年2カ月と10日。
今日が相棒との最後の一日。
何も無くなり、ガランとした空間に佇むと、
様々な思い出が駆け巡る。
マメに掃除をしなかった申し訳なさ、
一人暮らしが初めてだった私をずっと世話してくれたことへの感謝、
これから別れることのせつなさ、
新居に越す後ろめたさ・・・。
それらは去来し、やがて綯い交ぜになり胸を締め付ける。
ワクワクして上京してきた時の高揚感や、
失恋した時のせつない気持ち、
くやしくて涙した夜、
包み隠さない正直な私の気持ちと約10年間も向き合ってくれたのが、
この相棒だった。
私は私の思うように生きてこれただろうか、
ろくに親孝行できていないオカンに胸を張って『俺、東京でがんばってるで!』といえるくらい頑張っているだろうか、
と自分を省みる2011年11月30日。
今からもう一度相棒の元へ帰って、
最後に「ありがとう!」と礼を言おう!
そして、一礼をしたら、扉の外側の汚れを拭き取ろう。
そして、鍵をかける。
「9年2カ月と10日・・・お世話になりました。ありがとう!」
メモとともに鍵を置いてこよう。