御手洗問題にコンプライアンスを考える
テーマ:ブログ鹿島建設からの裏金問題で御手洗さんの関与が疑われていますが,関与があったか否か,口利きがあったか否かの問題とは別に,本件でキャノンのコンプライアンス体制に致命的な欠陥があったことは明らかになったと思います。
よく「コンプライアンス」って言うと,企業の方は「問題が起こらないように法令を遵守すること」と勘違いされていますが,「コンプライアンス」とは,「問題が起こらないようにすること」ではなく,「問題が起こったとき,後から検証して問題のある行動をとっていなかったと言える状態であるようにしておくこと」だと私は考えています。
簡単に言えば,何か問題が起きたときに「問題起きちゃったけどやることやってたから仕方ないよね。」と世間に思ってもらうことをしていたか,そこが「コンプライアンス」です。
問題は必ず起きますし,これは少なくすることは出来ても止められないからです。
御手洗さんの場合でいうと,親しい友人が自分が代表を務める企業が発注する大規模プロジェクトの下請けになってたり,自分の威光を振りかざせるような立ち位置に完工式のときに置かないといったことを徹底するべきだったのです。
もちろん長年の友人だし信頼していたということはあるでしょうが,問題は「内部事情をしらない第三者が外部的事情のみを見たらどう思うか」に思いを馳せるべきだったのです。
このような問題がおきたときの記者会見で,「当社はコンプライアンスを徹底しているから問題が起こるはずがない。」と強弁して世間の風当たりを強くするのではなく,「このようにやるべき事はやっていたのですが,それでも問題が起きてしまったのは誠に遺憾で,再度コンプライアンス体制に欠陥が無かったか検証していきます。皆様のご意見や第三者委員会の勧告を真摯に受け止めさせて頂きます。」とやるかの違いで企業価値に及ぼす影響は全く異なってきてます。
キャノンともあれば顧問弁護士はいたし法務部もしっかりとしていたとは思いますが,これを契機に他の企業の経営者の方も自分の会社のコンプライアンス体制に欠陥が無いか,そもそもコンプライアンスに対する理解が誤っていなかったかを検討すべきでしょう。






