アレクサンダー・テクニークは簡単? or 難しい? | アレクサンダー・テクニークってなんだろう?

アレクサンダー・テクニークってなんだろう?

ATとその周辺について、思ったことを時々書いています。

アレクサンダー・テクニークってよくわからないとか、難しそう、どのように説明していいか分からない、という声をよく聞きます。そこで今日は自分なりにできるだけ簡単に説明してみました。

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本を読むと難解な語句が並んでいるし、やったことがある人の話を聞いてもよくわからない。例えば何に似てる?と言われてもイメージすることもできない。

アレクサンダー・テクニークは難しいというのは本当でしょうか?

実はアレクサンダー・テクニークは簡単です。

何をやっているのかを一言でいうと「考えながら動く」ということです。

習慣(クセ)となった動きをやめて、新しい動きを意図して行う。そうすることで、その人本来の自然な状態が現れてきます。

使っている道具はというと、脳の「抑制する」という機能と「新しいやり方を意図する」という機能、そして「全身の筋肉」です。

たったこれだけ、人間なら誰にでも備わっている機能を使って動いているだけです。

アレクサンダー・テクニークを日常で使えるようになるためには専門用語を理解する必要もないし、ハードなトレーニングをする必要も、ストイックに修行する必要もありません、そして、高価なトレーニング器具やおしゃれなウェア、ご利益のある壷を買う必要もありません(笑)

ただ、レッスンを受けて、自分で実践することを繰り返すだけでOKです。

もちろん教師になる人は語句や概念を理解する必要があるし、アレクサンダー・テクニークは哲学的にも面白いので興味のある人はぜひ本を読んでいただくといいと思います。

いやー、でもそんなに簡単ならなんで教師になるのに3~4年1,600時間ものトレーニングが必要なの?と思われる方もいると思います。

実はアレクサンダー・テクニークで難しいのは、習慣(クセ)から抜け出して、新しいやり方を選択して動くという所です。

まず、クセは気づかないうちにやっているので、少し練習しないと自分で気づくのは難しいです。

また、習慣から抜け出して新しい動きを行うと、間違っているとか不安な感じがすることが多いのでいつものやり方に戻りがちです。これは慣れた場所にいると安心という脳の仕組みが関係しています。

また、習慣(クセ)には簡単にやめられるものから頑固なものまで様々あります。

傾向としては表層的な筋肉が主に関係している動作を変えるのは結構簡単な場合が多いです。

一方、感情や信念と結びついていて、その人のアイデンティティーとなっているような習慣は深層筋の緊張と関係していて、その人の姿勢として固定されていることが多く、変化するのには時間と心の準備が必要となります。

教師になりたい人はもちろん、後者の根深い習慣とも本気で向き合う必要があるので時間がかかるのです。

一方で、スポーツの動作が楽にできればいいとか、家事が楽にできればいいという方の場合、効果が現れるまでにそれほど時間は掛かりません。

どこまで学びたいかは生徒さん自身で決めることができます。

ホームページや本を読んで、「アレクサンダー・テクニークは何に使えるのだろうか?」 「自分の望んでいることに使えるのだろうか?」 と考えるよりは近くの教師のところに行って、「こんなことをしたいんですけど、体験できます?」と聞いてもらった方が早いと思います。

正直、本を読んだだけで理解して出来るようになるのは難しいと思います。

一方、体験してからだを通して学ぶと以外に簡単に使えるようになります。

どこまで探求したいかはみなさんが自分で決めてください。

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さて、何を言っているか少しは分かっていただけたでしょうか? 要は面白そうだと思ったら一度、試してみてくださいということです(笑)

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