海外の各都市で発行されている日本人向けフリーペーパーを集めた“図書館”「ファンシティーライブラリー」が昨年末、東京・新橋のカフェ内にオープンし、人気を集めている。「一見」では入手しづらい現地発の情報を日本にいながら入手できるため、旅行会社主導のパッケージ・ツアーに頼らない自由な旅を後押しするスペースとして注目を集めそうだ。

 企画したのは、旅行会社のエアプラス(東京・新橋)と海外のフリーペーパーの広告代理業務を行うワールドマーケット(大阪市)。30カ国50種類の日本人向けフリーペーパーが用意されており、カフェ利用客であれば自由に閲覧できる。

 海外主要都市で有志らが発行しているフリーペーパーは、観光客だけでなく日本人留学生、現地駐在員やその家族らの貴重な情報源として活用されているという。内容も、飲食店など観光情報を中心に扱ったもののほか、生活情報やエンタテインメント情報、記事やコラムが掲載されたものなど千差万別で、読み応えのあるものも少なくない。

 格安航空券を販売しているエアプラスでは、2年ほど前から購入客に滞在先のフリーペーパーの一部を配布していた。岡田健社長は「もともと航空券だけ買って渡航するのは旅慣れた方が多い。そういう旅行者に出発前から現地の情報を届けられたら役立つと思った」と語る。

 今年は羽田空港の新滑走路完成に伴い、国際線の発着枠が増える見通しで、海外渡航の機会が増えることが期待されている。岡田社長は「景気低迷で、『自由で安い』海外旅行を求める旅行者の志向は高まるだろう」と予想する。「訪れる地域にもよるが、昔と違い、旅行者自身が情報を取捨選択できるようになった。もっと気軽に海外に行けるサイクル作りの一環として、(企画を)楽しんでもらえればうれしい」と強調している。(三品貴志)

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