仕事の関係上、アンティークショップのサイトを良く見ています。
そこで、どうしても許せない事の一つが
アンティークランプの年代表記です。
家具は、木の経年や製作の仕方である程度年代判別が出来るようですが、
(GEOGRAPHIKAのカリスマバイヤーことN氏が以前教えてくれました。N氏はイギリスの修復師の免許も持っている凄い人です。(面白いけど…
)彼でさえ照明は全然分からんと!)ことランプに至っては、ほぼ不可能です。(ガラスシェードは分かるものもあります。)
20年来アンティークランプを修理してきて、内部構造も含め何千、何万という数のランプを見てきました。その都度いつぐらいのかと疑問を持ち、歴史背景などの書物から器具の細部まで見てきましたが、特に金属のフレーム部分をピンポイントで1920年代とか言うのは無理です。
ネジの規格や、ビスの種類(プラスかマイナス)、溶接方法などから、その物が古いか比較的新しいかは判断できます。
ただ、それでさえも長年に渡り使われて、手を加えてきていたりするので、
はっきり言って、普通のアンティーク屋さんレベルで分かるわけありません

海外で買い付けされた際の説明をそのまま載せているのかも知れませんが、
はっきり言って大半の欧米人も適当で素人です。
ここに面白い写真が一枚、

左は仲良しのアンティークコーディネーター?
カツアキ君が以前フランスの蚤の市でアンティークとして購入してきたものです。
(配線はうちでオーバーホール済みです)
右はALWAYSがイタリアの鋳物メーカーから仕入れている。現行の真鍮パーツのブラケットベースです。
よく見て下さい

同じなんです。
一概に全く同じメーカーの物とは言えませんが、少なくとも今でも生産されているものです。
しかも、アームに至っては鉄に金メッキが施されています。
(メッキも年代特定難しいですし、普通はオリジナルの場合は同素材を使用しています。)
ガラスのディッシュも今でも全く同じ物が手に入ります。
さらに、先日お越しいただいた個人のお客様が、これと全く同じ物をオーバーホールしてほしいとお持ちになられ、購入されたと思われる国内のアンティークショップサイトを覗いたら、「1920年代のフランス製…」
あげく、このショップさん電気工事士に頼んで国内仕様にしてるって

ただ、引掛けシーリング付けてるだし、電気点くかチェックしてるだけ、
そもそも器具のオーバーホールは電気工事士さんとは管轄違うし

話が反れました

ネジで判別出来る場合があるとお伝えしましたが、
フランスの古いものは、ネジのピッチが同じヨーロッパでもイギリスやイタリアとは違います。
こちらの物はイギリスピッチのネジでした(と言ってもイギリス製とは言い切れませんが
)上のベースはダイカスト型という1905年にアメリカで初めて採用された商業ベースでの鋳物の新技術です。数字的には1920年代でもつじつまはあいますが…
ざっと、説明してきましたが、
年代表記の曖昧さご理解いただけましたでしょうか

消費者側の立場に立った時、年代とかでなく「これが気に入った
」といって購入するならいいんです。でも、サイトのセールストークや店員さんを信じて、歴史的背景を含めて気に入った方からすると、根も葉もない事を伝えられているんです。
購入する側も勉強すればいい?
一般の家電でそんな理屈通りますか?
場合によっては、改善命令とか出ますよね?(薬品とかだと)
ま~きりがないのでこの辺で、
皆さんのご購入のご参考になれば
です。余談ですが、
何故こんなに批判的な内容が多いかと申しますと…
アンティークの裾野が広がっている昨今、主婦の方とかでもブログから育ってショップを開けちゃったりしてます。(有名モデルさんもいますね。)
そんな方々(だけでは無いですが)の幾人かは可愛い、売れそうと安易にランプを売ってます。(うちの以前のお取り引き先でもいらっしゃいました。)
それに付随するようにテレビや雑誌でアンティークランプを多く目にします。
いままでは、閉鎖的な世界でお役人もスルーなところが沢山ありましたが、アンティークが世にでれば当然、お役所の方も気がつきます。
そこで何かの問題が起きたら、法の規制がもっと厳しくなります。
ふたを開けたら、輸入販売禁止なんてことにもなりかねません。
(大げさかもしれませんが、僕が役人でアンティークに興味なければ、どっち付かずの面倒な物は禁止すると思いますし…)
そしたら世の中大手メーカーのつまらない照明器具しか無くなっちゃいます。
そんな、時代を逆行するような事になってほしくないんです。
なので、これからも取りようによっては営業妨害的な内容で、批判を買うかも知れませんが、20年この業界にいる責任として、発信し続けたいと思います

ネットで儲かる系はごめんなさい。
それ以外のジャンルの方

























は国によってです。
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