連休のイベントその①は、初めてのハセツネ試走でした。
飲み会で決まった、土曜の午後から70K強のコースを夜っぴて走ろうというこの企画、
集まったのは私を含めて7人(あわびはもちろん?、留守番です)。
7人中4人がUTMBやCCCなど名だたるトレイルレースの完走者または今年の参加者で、
残る3人のうち私を除いてはウルトラの完走者と、登山のエキスパート。
フルより長い距離を走ったことがなく、トレイルもド初心者の私一人がどう見たって
浮いてます。紅一点だし。
20時間山を歩いているうちに眠気で崖から転げ落ちたりしないか、食べ物は何を
持っていくのか、お腹は空かないのか…レベルの低い疑問がつきない中、ついに当日。
ひよこ以下の私のために「持ち物リスト」や試走の詳細情報をくださったリーダーの
Tさん(以下、T師匠)のブリーフィング後、14時に武蔵五日市のスタート地点を出発。
ハセツネは水と行動食を自分で持ち運ぶのが基本なので、水2.5Lなどを背負って走る
のですが、ふだんせいぜいウェストポーチくらいしか身につけない私には重みが
ずしっと応えます。
しかも序盤から苦手な上りに次ぐ上りで、2時間も歩かないうちに「こりゃだめかも」。
スタート前のおしゃべりはどこへやら。必死でついていく姿を気の毒に思ったか、
ハイカーのおじさまが「先は長いんだから、自分のペースでね!」と声をかけて
くれたほど。
最初はエスケープすることばかり考えていましたが、次第にあたりが暗くなって
覚悟を決めました。ひたすら歩く、歩く。
しんと静まりかえった夜道のヘッドランプが照らしだすところだけを見つめて進み
ます。このジミな感じ、なんだか修行みたいだな。T師匠のリュックについた熊よけの
鈴のリーン、リーンという音色がまたお遍路さん気分を高めてくれます、笑。
夜になったらさぞや眠くなるだろうなと思っていましたが、気を張っているので全然
眠くなりませんでした。真夜中の夜空は思わず声をあげたくなるくらいの満天星!
疲れのピークが来たのは、コースアウトして施設で水を補充した3時頃。
右ひざの左側にぴりっと痛みが来たと思ったらどんどん辛くなってきました。
こういう時すぐにメディカルに駆け込めるフルマラソンてありがたいですねー。
膝を押さえながら登り下りするうちに空が白みかけてきて、それと同時に鳥の鳴き声
が一斉に。お日さまが出て来ると思うと気持ちがぱっと明るくなりました。
太陽の力って偉大!

朝の富士山からもパワーをもらいました。
こんなきれいな富士山、何年ぶりだろう。

今が季節のカタクリの花も。
説明によるとカタクリは15年の長生き草で、7、8年めから花を咲かせるようになる
そう。
朝になって気持ちはなんとか元気になったものの、一同ペースは落ち気味。
「◯◯まであと××メートル」の標示を見て、はりきって登ったつもりなのに100M
しか進んでいない、なんて心折れることが続きます。

結局、体調を崩された方もいたこともあって、全員で50K地点で切り上げることに。
そこから林道を6Kほど歩き(山桜が満開だった)、タクシーに来てもらって
(タクシー会社に電話をかけまくってくれたIさんのおかげです)、つるつる温泉へ。
右膝は坂の登り下りにびっくりしただけだったらしく、なだらかな林道を歩いている
うちにすっかり良くなりました。温泉でさっぱりしてから食堂で乾杯したビールの
おいしいことといったら! その後は「ここは釜飯が一番うまい」とのT師匠の鶴の
一声で全員、釜飯。ふっくらと炊きあがった優しい味の釜飯は絶品でした。
トータルの距離が58K、時間は約20時間。
全コース踏破はできなかったものの、これまでで最長距離と時間を達成しました。
ケガなく無事に帰ってこられたのはT師匠はじめ、皆のさりげないサポートあってこそ。
ハセツネ、「山岳耐久」レースのネーミングはダテじゃないと痛感しました。
日本のお山は厳しいぞー。