講談社 1993年刊
本書の刊行当時、厚生省検疫課長をしていた宮本政於(まさお)が書いた、昨今の公務員批判の原点とも言える名著「お役所の掟」。
しかし残念なことに、もう新刊で手に入れることはできないようですね。
本書「お役所の掟」には、前例踏襲主義、国益よりも省益優先、「遅れず、休まず、仕事せず」といったお役所の問題点が、宮本さんの目を通した具体的事例として挙げられています。
本の内容から話はそれますが、昔、ばくは、かって厚生省で宮本政於の下で仕事をしていたことがある人と話をしたことがあります。
細かい内容は忘れてしまいましたが、とにかく宮本政於のことをぼろくそに言っていました。
このように、役所の批判をした人物は、役所では絶対に受け入れられません。
「お役所の掟」に書いてあることは、ごくまともなことなのにね。
そう言えば当時、厚生省の官僚は、官僚の中で一番出来が悪い、と言われていたものです。
今は知りませんけど。
閑話休題。
宮本政於は、その後無断欠勤などを理由に懲戒免職となり、1999年がんのため死亡しています。
畑は違いますが、最近の一連の社会保険庁の問題をどのように考えられるか、ぜひ聞いてみたかったなぁ。
評価 ☆☆☆☆
宮本政於の本は ここ