「定食型保険」のジレンマ | 保険日記

保険日記

生命保険会社9社、損害保険会社1社の保険代理店経営者です。

先日の記事、保険種類ごとに証券を分割する理由とは。生命保険の「定食型」と「ビュッフェ型」 の続きです。


前回の生命保険の「定食型」と「ビュッフェ型」 では、


さまざまな保険種類を特約として付けてすべてを1枚の証券にまとめるタイプを「定食型」、保険種類ごとに保険証券を分割し、保険証券が複数になるタイプを「ビュッフェ型」と例えました。


そして、多様化している個人個人のニーズに合わせた保険選びをするためには、「ビュッフェ型」の方が有利になる場合が多く、私自身はこの「ビュッフェ型」を勧めていることも書きました。


また、最後に「定食型」保険で起こりうる不可思議な現象、場合によってはお客様にとって不利益となるケースがあることも指摘しました。


今日は、「定食型」保険で起こりうる不可思議な現象について書いてみたいと思います。


とある定食屋さんにランチを食べに行ったことを想像してください。


お店に入り、席にすわり、壁に貼ってあるメニューを眺めています。


そしてやや年配の気さくな女性がお水を持ってきて、


「何にされますか?」と優しい笑顔で注文を聞いてくれます。


しかし種類も多く、サンプル写真とか模型とかもないのでメニューの名称を見ても実際の中身がなかなか想像できないこともあり、注文が決められません。


なので、


「お勧めなんですか?」


とその女性に聞きました。


すると、その女性から感じのいい声で、


「どんなのがいいですか。例えば肉とか魚とか野菜とか、焼き物とか揚げ物とか」


と。


そして、「そうですね。今日はヘルシーに野菜が入ったメニューがいいですね。野菜の入ったお勧めの定食をください。炒めものでも生でもいいのでお任せします。」


と注文しました。そして10分後に頼んだ定食がきました。


するとビックリ。


ガッツリとボリューム満点のハンバーグとカニクリームコロッケがお皿のうえにのってます。添え物にはインゲン。


そして小さな小鉢に野菜サラダ。あとは味噌汁です。


当然、文句を言いました。


「野菜の入った定食って頼んだじゃないですか。これ肉ばっかりじゃないですか!」と。


すると、予想外の返事がさっきの女性から返ってきました。


「えっ、野菜、入っているじゃないですか。インゲンもサラダも。」


こんな定食屋さんだったら二度と行きませんよね。


わざわざニーズを伝えているのに、その野菜を中心に食べたいというニーズが反映されていないにも関わらず、そのおかしさを店員も気付いていない、つまり「このお客、なんで怒ってるんだろう」と不満の理由すらわからないようでは話にならないからです。


でも保険ではこんなことがあるんですよ。


例えば、


営業:「保険どうですか」


お客様:「そろそろ入ろうと思うが、何がいいかわからない」


営業:「何が心配ですか」


お客様:「病気とかで入院したときかなぁ。病気の保障のある保険を提案してください。お任せしますので。」


出てきた保険↓


主契約 死亡保障 3,000万円 保険料:13,000円

特約 入院保障 日額5,000円 保険料:2,000円

合計保険料:15,000円


こんな感じで提案されたらどうでしょう?


当然文句を言いました。


お客様:「病気の保障を頼んだじゃないですか。これ死亡保障ばっかりじゃないですか。まだ独身だしこんな死亡保障はいらないですよ!」


営業:「えっ、病気の保障付いてるじゃないですか。日額5,000円。」


お客様:「・・・」


営業:「あとうちでは死亡保障をつけないと病気の入院保障は入れません。セットになってますから。」


こんな感じのやりとりがあった場合、この保険、加入するでしょうか?


「加入するわけないじゃないですか!」


って言わないでくださいね。


実は、そんなもんかと思って加入してしまう方も多くいらっしゃいますから。


ちょっと長くなったので続きはまた。


続く。



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