好奇心の扉

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フェリング・ファーマ株式会社は9月26日、国内初の生殖補助医療(ART)における黄体補充を効能・効果とする、黄体ホルモン製剤プロゲステロン腟錠「ルティナス膣錠100㎎」の製造販売が承認されたと発表した。



日本産科婦人科学会が今年9月に発表した、体外受精による出生報告では、2012年に国内の医療機関で約32万6000回の体外受精が行われ、3万7953人の子どもが生まれている。

この数字は、2012年の総出生数約103万7000人であるので、体外受精による子どもの割合は約27人に1人となった。

1983年に東北大学で、国内初の体外受精児が生まれて以来、体外受精の回数が30万回を越えたのは初めてで、出生数も過去最多となった。
近年、晩婚化や出生率低下による少子化が急速に進み、加齢による不妊に悩む女性が増えている事から、不妊治療は少子化対策の一端を担うものとして重要となっている。



だが、体外受精で受精に成功しても、その後の胚移植(IVF-ET)や難治性不妊症、流産などで妊娠を継続できない女性が、年齢と共に増加しています。


生殖補助医療(ART)での妊娠・流産率

40歳を境に、体外受精を望む患者は減り、流産率も増加する。




生殖補助医療(ART)では、卵巣予備能が低い患者が多く、複数個の採卵(卵子)を行うために、薬剤を用いた調節卵巣刺激法(COS)で採卵を行うが、この時のホルモン製剤の投与や採卵に伴う顆粒膜細胞の剥脱による黄体機能の低下が認められる。

この黄体機能低下に対して、プロゲステロン投与による黄体補充を行うことで、妊娠率が向上することが海外などで確認されている。


しかしこれまで日本国内では、ARTにおける黄体補充に適応があるプロゲステロン製剤は承認されておらず、天然型プロゲステロンの筋注製剤(商品名プロゲホルモン、ルテウム他)が適応外で使用されてきたが、高額であり、苦痛を伴っていた。



今回、製造販売承認を取得した「ルティナス膣錠100㎎」は、海外での使用状況を踏まえ、日本受精着床学会から「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で高い評価を得て、国内第3相臨床試験で有効性及び安全性が確認された、黄体ホルモン製剤プロゲステロンである。



プロゲステロンは、体内の様々な成長因子やサイトカイン(免疫細胞等から放出され・細胞増殖や分化の調節作用をする微量タンパク質)などを調節し、受精卵・胚の子宮内膜への着床過程や子宮内膜機能の改善などに関与しており、着床持続に最も必要なホルモンである。



海外では、2007年6月に米国で承認されて以降、2014年9月までに世界36カ国で承認され、注射剤より子宮にプロゲステロンを効果的に送達できる膣剤の使用が主流となっていた。



【用法・用量】
プロゲステロンとして1回100mg を1日2回又は3回、採卵日(又はホルモン補充周期下での凍結胚移植ではエストロゲン投与により子宮内膜が十分な厚さになった時点)から最長10週間(又は妊娠12週まで)腟内に投与する。

1錠につきポリエチレン製アプリケータ1本を添付。



これまで個人輸入などによって同剤を購入し、使用した女性もいるようですが、日本人女性の体格や生殖器の発達、生活習慣などでテストする、国内第3相臨床試験で有効性及び安全性が確認された医薬品はありませんでした。

「ルティナス膣錠100㎎」は、日本女性に合った黄体補充の適応を有した、日本初の膣内投与製剤となり、より苦痛が無く、流産を回避できる可能性があり、生殖補助医療の体外受精によって妊娠可能な女性が増える事が期待されます。







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