好奇心の扉

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小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区)は7月4日、根治切除不能な「悪性黒色腫」の治療薬として、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体・抗悪性腫瘍薬「ニボルマブ(商品名:オプジーボ点滴静注20mg、同点滴静注100mg)」の製造販売承認を取得した。

悪性黒色腫薬オプジーボ

悪性黒色腫は、皮膚の色素を産生する細胞が悪性化した腫瘍で、皮膚がんの中で最も悪性度が高いと言われています。

発生部位としては、足底(足裏)が最も多く、体幹、顔面、爪、口腔粘膜上皮、眼窩内組織などのあらゆる皮膚に発生する可能性のある悪性腫瘍である。

悪性黒色腫の症例写真

発生原因は、白人の罹患率が極めて高いことなどから、紫外線が関与するという意見があるものの、詳細は解明されていません。

2012年統計では、全世界で推定23万人が悪性黒色腫と診断されている。

現在、国内においては、早期の段階で治療すれば大部分は治癒可能であるが、網状真皮(Reticular dermis)やリンパ節に転移を認めるIV期まで進行している場合、外科手術により切除不能な悪性黒色腫の患者の予後は極めて不良で、5年生存率10%前後になるため、その予後を有意に改善する新たな治療薬の開発が期待されていました。





今回承認された「ニボルマブ(商品名:オプジーボ)」は、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体であり、PD-1受容体を阻害する治療薬としては、世界初となる薬剤で、がん細胞を異物として除去する免疫反応を促進強化できると期待されている。

PD-1 は、リンパ球の表面にある受容体の一種で、生体において活性化したリンパ球を抑制するシステム(負のシグナル)に関与しており、がん細胞は、このシステムを利用して免疫反応から逃れているという研究成績が報告されている。


T細胞免疫療法・PD-1
免疫細胞であるT細胞とがん細胞間のシグナル分子で,がん細胞がT細胞の攻撃を避けるために産生しているPD-L1と、T細胞がその認識に利用するPD-1があります。
   
「オプジーボ」は、リンパ球を抑制するPD-1 の働き(PD-1 と結合するPD-L1 およびPD-L2 との相互作用)を抑制することで、がん細胞を異物と認識して、これを排除する免疫反応を強めることにより有効性が期待されている薬剤です。



本剤は既に、国内第1相および海外第1相反復投与試験(再発固形がん患者を対象)で有効性が確認され、更に、国内第2相試験(既に発売されている抗悪性腫瘍薬「ダカルバジン」化学療法歴を有する根治切除不能な進行・再発の悪性黒色腫患者)においても有効性と安全性が確認され、
2013年6月17日に「悪性黒色腫」の適応で希少疾病用医薬品として指定されている。





小野薬品では、薬価基準収載までの空白期間、薬剤提供準備が整い次第、本剤第Ⅱ相臨床試験実施施設のうち薬剤提供が受け入れ可能である一部の施設に限定して、本剤を無償で提供することも併せて発表した。


用法・用量は、通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1回2mg/kg(体重)を3週間間隔で点滴静注する。

副作用として、掻痒(かゆみ)症(31.4%)、遊離トリヨードチロニン減少(22.9%)、血中TSH増加(20.0%)など。また重大な副作用としては間質性肺疾患、肝機能障害、肝炎、甲状腺機能障害が報告されている。






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