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先日、NYで活動していた大学の同級生が、
日本に帰って来て初めてのグループ展をするということで
彼の作品を観にでかけてきた。
ついでに、今度やるグループ展の仲間BにDMを渡そう思い、
会おうと連絡して、画廊で待ち合わせをした。
画廊に入ってすぐに目に入った彼の作品。
画風が変わったな~と思いつつ、じっくり観ていると
画廊の人が話しかけてきてくれた。
画廊の人:「今日、彼、忙しいらしくて来ないんですよ。」
私:「そうですか・・・」
私のリサーチ不足。残念。
画廊の人と作品についていろいろ話し、会わない間の彼の活躍も少し聞いた。
彼とは、大学時代、詩を中心とした同人誌を一緒に出していたことがある。
話し方もちょっと詩人っぽい人で、真剣に熱くロマンチックな話をする人だった。
そんな彼とは卒業してからずっと疎遠だったが、彼の話し方は変わったんだろうか・・・と
絵と活躍の内容を聞きながら思っていた。
そして、
画廊で待ち合わせしていたB、2時間遅刻で現れる。
ひたすら謝るB。
久しぶりにここまで人を待った。
でも、Bのその様子に、きっと、ここまで来る間にいっぱい反省しただろうと思ったので
『なんだかんだで時間をつぶしていたから平気だよ^^』と話し、DMを手渡す。
そして、観て来たばかりの彼の作品について話した。
Bと彼は同じ専攻で、私より彼のことをよく知っている。
私:「実は、彼を、毎年銀座でやるグループ展の仲間に引き込みたくて、
それもあって彼に会いたかったんだけど、今、忙しいみたいだね。会えなかったよ。」
B:「彼、大変だったんだよ。いろいろ。お父さんが亡くなって、それで日本に戻って来たんだけど・・・」
私:「そっか、お父さんが・・・」
B:「うん、でも、お父さんは癌だったから、仕方ないというか・・・うん、あきらめていた感じもあったんだけど、彼女が・・・」
私:「彼女?へー、NYで見つけた人?日本人?」
B:「うん、そう。うん、その彼女、同じように画家で、
彼が帰国して、彼の帰国を追うように帰ってくるはずだったんだ。
でも、彼女、帰国する日の3日前に事故で亡くなって・・・」
私:「・・・」
B:「それで、彼、彼女の遺作展を彼女のふるさとでやろうとしてて、飛び回っていて、
今、彼女のふるさとの方へ行っているんだと思う。」
私:「そっか。」
B:「でも、彼は強いから大丈夫。彼女が亡くなったあともこうやって勢力的に作品を作って、
展示しているし。」
私:「うん・・・」
その話を聞いたあと、彼の作品の変化がなんとなく分かったような気がした。
どこにいても人は死ぬ。 そして、いつか必ず死ぬ。
最近、自分が死ぬことなんてなんとも思わなくなった。怖くなくなった。
でも、大事な人が死ぬのは、きっと耐えられないかもしれないと思う。
それでも、生きて行くために、私ならきっと筆を取り絵を描くと思う。
私は、そうやって狂いそうなときをやり過ごしてきた。耐えてきた。
彼もそうなんじゃないかな・・・
彼の悲しみの深さを想像しながら、
私は、彼の事をただ単に『強い人』とは思いたくなかった。
いつか彼に会える日がくると思う。
私は、彼の笑顔が目に浮かぶ。
そのとき、絵の話をいっぱいしようと思う。