がんばれ熊さん

催眠商法の手口を全てばらします。


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さて、あなたは偽善の壁というものを見たことがあるだろうか?

 
偽善の壁?
なんだそれは?
 
今からすることは正義だと自分に言い聞かせ、乗り越えるべき心の壁だ
 
ありとあらゆるところに存在する。
 
あなたが意識するしないは別として、自分の置かれた世界で生きていくには何かしらの壁を乗り越えている。
 
催眠商法の会社。
 

そこでは遠慮なんてしている場合ではない。

 

売ってなんぼの仕事。
 
私たちは人としての気持ちを失いかけていた。
 
ある会場で山田さん(仮名)というおばあちゃんがいた。
 
山田さんは超がつくほどの太客だ。
 
家に何度も配達に行ったが、大豪邸で旦那さんはいない。
息子さん夫婦と暮らしている。
 
なんでもすぐに買ってくれる。
買うのが好き。
 
その時も新商品である健康商品(30万円)を一つ申し込んでくれた。
 
その昼休み
 
「ちょっとちょっと熊ちゃん、こっちに来て~」
 
先輩のじゅんちゃんに呼ばれた。
 
じゅんちゃんの前には山田さん。
 
じゅんちゃんは「ねぇ熊ちゃ~~ん、この商品は朝晩二回飲んだ方がいいんだよね」と言ってきた。
 
どうやらじゅんちゃんは山田さんに一日1回飲むのがが基本の新商品を2回飲むことで効き目がよくなるから2セット目をどうですか?とすすめていたようだ。
 
ちなみになぜ、じゅんちゃんが私を呼んだのか?
 
普通は呼ぶ必要のないことだ。
2セット目を勧めるのであれば何も自分一人ですればいい。
しかし、じゅんちゃんは何やら、笑いをこらえていだ。
 
この笑いは最初なんのことかは分からなかったが、自分たちの数字のためである。
 
「というよりもね、これを開発した先生が言っていたんだけど、70歳以上の方は朝晩2回のうち特に夜は2袋2回分飲んだ方がいいんだって言ってたよ」と返した。
 
つまり、2セットではなく3セットにした方が良いというトークだった。
 
ちなみにこれは自然食なので3倍や4倍程度飲んでも体に害があるものではない。
 
山田さんは「そうでっか・・・」と私のトークに聞き入った。
 
その山田さんの背後からじゅんちゃんが私に笑いをこらえた表情を見せた。
 
この時、私の心の中で何かが壊れた。
何やら不気味な笑い声が心の中からわいてきた。
 
「う・・・うふ・・・いや、その、山田さんね、この3セットでばっちりだからそうしておきますか?」
 
じゅんちゃんにつられて笑いそうになるのを必死にこらえる私に山田さんは
 
「そうでんな~じゃあそれで頼みます」
 
これで3セットになった。
 
山田さんと離れた後、私とじゅんちゃんは顔を見合わせた。
 
その時だ。
 
心の中でこらえていた笑いが止まらなくなった。
 
「もう熊ちゃん、そんな真顔で一日3回って言わないでよ~」
 
あは、あは、あは
 
はぁはぁはぁ、くっくくくく・・・・
腹の底から出てくる意味不明な笑いに支配された。
 
 
そして笑いをかみ殺した表情で裏場に行き
 
注文ノートに
山田さんの追加の申し込みを書いた。
 
1セットづつ私とじゅんちゃんで折半だ。
 
その時だった。
 
「ちょっと自分らいいかな?」
店長が声をかけた。
 
「あの売り方はなんなの?」
私たちは絶句した。
 
普段、「どんな手を使ってでも注文を取ってこいや」と言っていた店長がなぜかこの時逆のことを言ってきた。
 
「自分らな~注文を取るのはいいけど、あんな遊びみたいな人を小ばかにしたようなやり口でええと思ってるんか?」
 
私たちは謝るしかなかった。
 
「もし、自分らの親が若い社員にあんな笑いものにするような営業をされていたらどう思うの?」
 
ドキッとした。
 
人としての心を完全に失いかけていた。
 
私とじゅんちゃんの心の中で生まれた
我慢できない笑いは
 
自分たちの心の中に潜んでいる
悪の笑い声だった。
 
この笑い声に支配されると
もう人を人とも思えない。
人を金だと思ってしまう。
 
そうならないために店長は、その寸前のところで
目を覚ませてくれたのだ。
 
さて、あなたはこの私の体験談を読んでどう思っただろうか?
 
「あれっ、悪徳商法の店長にしては意外とまともなことを言っているな?」と思ったかもしれない。
 
普通に考えれば正義の味方である。
 
私もそう思う。
 
しかし、世間一般の考えでは悪徳商法だ。
 
言葉巧みに嘘をつき、過剰な演出で購買意欲を異常なまでに高める。
 
そんな中で正義を主張する。
 
冒頭で偽善の壁はありとあらゆるところにあると書いた。
 
店長は私たちとは違う場所の偽善の壁を乗り越えていた。
 
偽善の壁を乗り越え、結果として正義の行動になる。
 
店長も心の中では悪徳商法だと分かってはいたが、必死で自分たちの営業を正当化しようとしていた。
 
世のため人のために尽くす。
 
高い理想を掲げ、礼儀・礼節・お年寄りを敬う心を持っていた。
 
その壁を越えたからこそ、お客さんに本物の熱意が伝わる。
 
実際、店長は鬼のように注文を取っていた。
 
お年寄りは自分たちよりも何十年も人生経験が豊かである。
 
うわべの嘘などすぐに見破る。
 
だから私は入社して1年はまともに注文が取れなかった。
 
心のどこかに後ろめたさがあると、敏感にお年寄りは勘づく。
 
やはり催眠商法は怖い。
 
彼らは偽善の壁を乗り越え、純粋な気持ちで
 
高度な話術と接客誘導術を磨きに磨きその手口を洗練させている。
 
世の人々を健康にしたいという善意の嘘で支配された世界。
 
もし、私が年寄りになって、何の予備知識もないまま
あの会場に足を運んだら?
 
絶対に騙されないか?
 
自信はない。
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