2014年3月 愛媛県 西条市 旧石鎚村の常夜燈(石鎚遥拝所) 河口の石鎚神社 | 旅する石鎚信仰者

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やはり石鎚山は素晴らしい。

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その昔、愛媛県西条市小松町に石鎚村という村があった。

石鎚山の古い書物には千足山村と書かれているものもあるが、これは旧村名で

1951年8月10日に千足山村から石鎚村に改称 ('-^*)/

しかし1955年4月25日に石鎚村から現在の小松町石鎚に改称、石鎚村としては

4年間の歴史であったところ

早い話が石鎚村とは石鎚山今宮登山口の河口(三叉路)もっと分かりやすく言うと

いつも道をふさいで動かないでかい犬が居る道から高瀑の滝方面へ入った山奥

の事で現在は一世帯のみとなり廃墟と化した幾つかの村が残っている。

この石鎚村の土居中村と石貝と言う2ヶ所の部落に現在も常夜燈があり、上部の

火袋通して石鎚山を拝する事ができるという。

この2ヶ所の部落へは登山道があり登山口は道沿いにある、まずは本日メインの

土居中村の常夜燈へ ! !

ここは愛媛県発行の「石鎚山麓民俗資料調査報告書」にこう書かれてある。

「この火袋の所を通じて、眺める時、遥かに石鎚山の頂上を正面に望むこと

できる」また「石鎚山と瀬戸内の宗教文化」という本にある石鎚山登山地図に

はっきりと「石鎚山遥拝所」と記されている。

こうなると石鎚山を極める意味では重要なところである、ここは河口から高瀑の

方面へ舗装された道を詰めた所にある諏訪神社登山口になっている。

神社の駐車場に止め徒歩で登山道へ入るがこの道は一番上(約30分)の所に

最後の一世帯(曽我部さん)が住まわれているので道は整備されているが途中

からは普通の登山道と変わりない。

ふ~らふ~ら登る事30分 ! ! 道端に常夜燈発見 ! !

たしかに常夜燈火袋から石鎚山山頂部分がきれいに見えた、石鎚山を遠方から

遥拝できる所としては横峰寺の金の鳥居に匹敵する所である。

続いて石貝にある常夜燈へ ! !

ここは土居中村の常夜燈ほど有名でもなく、古い書物でもめったに紹介されて

ない所で、唯一「石鎚山と修験道 新装版」の一節に「旧石鎚村のうち土居

部落・石貝部落からは石鎚山頂上が遠望できるため石鎚山遥拝所のため

夜燈(常夜燈)がある」と間接的に書かれてあるだけ。

ここはさっきの諏訪神社から1kほど河口へ戻った所にある石鎚小中学校跡前が

登山口になっている。

山側の登山口には旧村長の名前が記された石碑があり、無人と化した石貝部落

への道は荒れ果て少し分かりにくい所もある。

た~らた~ら薄暗い荒れた斜面を登る事40分 ! !

石を積み上げて造った狭い平地に廃墟が点在し真昼でも薄暗く、うっそうとした

感じの所で、村のいちばん奥に常夜燈はひっそりとたたずんでいた。

こちらの火袋は当時のままで木の組み合わせはすばらしいものがあるが、この

常夜燈の周囲は杉が密集し火袋から石鎚山を遥拝する事はできなかった。

まだ時間があるので河口にある石鎚神社へ ! !

現地には横峰寺別院と書かれてあるが地図には石鎚神社と載っている。

ここは石鎚登山道の黒川道へつながる道の登山口でもあり昔はかなり賑わって

いた所であるが現在は入り口にさっきの「道の真ん中で動かないでかい犬」が

居るだけである (^_^)。




石鎚神社の交差点が今宮登山口のある所
右下に行けばロープ乗り場


12号線の河口から142号線に入り
舗装が終わった所にある諏訪神社

諏訪神社から50mほど
ガリガリの林道を進むと登山口がある

ここが登山口、杖が何本かおいてある

最初は梅畑の遊歩道

ここちよい田舎道を進む
梅はあと二週間ぐらい先かな~


ぼちぼち廃墟が現れるのだが
この家はまだぜんぜん住む事ができる感じだった

登山道の周辺はなかなかの嶽である
旧石鎚道三十六王子5番~6番と同じ感じのとこ

ポスターのような沢や滝もある

この辺りの山は険しいとこが多い
全体的に岩山である

3段構えの立派な石垣が現れる

ここも自然に戻りつつある

みかん畑を過ぎると左側にほこらが現れる

何の祠かは分からなかったが
上に住んでいる曽我部さんによって管理されているよう


祠から一段上がった所に
常夜燈発見 ! !

おぉぉぉ~~っ ! !
江戸時代のものとは思えないすばらしい作りである

本にはこの常夜燈の作りを
「火袋に相当する部分を栗の木でワリ組して正方形に作り」
とあるが今は鉄製に変わっている

おぉぉぉ~~っ ! !
常夜燈火袋から遥か遠くに石鎚山 ! !

このあたりは石鎚山が遥拝できるように
常夜燈前の木がよけられている

石鎚山 ! !

ここから更に少し登れば曽我部さんが
住んでおられるらしいがこのような所で静かに住まわれて
いるのにずっとくしゃみ連発のやかましい者が
わざわざ行く事もないだろう(^_^)。
しかしここは杉の花粉がすごい ! !
一歩歩く度に花粉がぼわ~っと舞い上がり頭から
花粉をかぶる事に、鼻が栓の閉まらない蛇口となり
たまらず翌日耳鼻科へ行き注射一発 (>_<)

諏訪神社に戻り下の川へ
すばらしい石鎚山の水 ! !

続いて石貝部落の常夜燈へ ! !
諏訪神社から1キロほど戻ると
道端に小学校と中学校の石柱が2本ある。

学校跡前の石貝への登山口

登山口にある旧村長の石碑


こちらの登山道は急坂で険しい所

踏み跡は薄いが登山道縁の石垣が残っているので分かる
沢筋に登山道があるので荒れている所は多数


最初はくねくね高度を上げる

尾根に出ると谷筋を渡り右の山へ回り込む

石垣現れるエリザベス

この沢筋はもう少し崩れたら 横断不能である
ようは村まで行けなくなるって事

いきなり廃墟が現れる
この石垣の上が石貝部落である

狭い平地に何件かの廃墟があるだけ

石垣の作りはすばらしい

この村はもう自然に戻りつつある

平地の1番奥に常夜燈発見 ! !

すぐ後ろに六地蔵があり
村人は「六地蔵の燈篭さん」と呼んでいた

このお地蔵さんは顔がおかしいな~
どうも後で付け替えたかな(^_^)。

この常夜燈の火袋は当時のままのよう

これは何の木やろか?
この常夜燈は何も資料が無い

作りはすばらしい

正面は杉の大木( ̄_ ̄ i)

石鎚山方向は木が密集している
昔は石鎚山が見えていたのだろう

続いて河口の石鎚神社へ

ここが石鎚神社 ! !

入り口左の石柱には
「石鎚神社参拝黒川道」とある

鳥居は石神社
この鳥居は新しいな ! !

山横峰寺別院とある

中には入れないが小さな窓から覗くと
ちゃんと右足と右手を上げて怒っている
石鎚蔵王大権現 ! !

河口のでかい犬エリザベス
しっぽはふりふりなので噛み付きはしないが
車でつついてもあそこから動かないのだ ! !
「やはり石鎚山はすばらしい」




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