赤木太陽の徒然なるままに。

編集者/ライター、放浪者の日常を徒然なるままに。日本から海外からお届けします。


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 最近、ごく一部で再びプロレス活き活き塾のことが語られていて嬉しい限りです。

 でもそこでひとつ声を大にして言いたいのは、ぼくはプロレスに関わる「ブック」なんて書いていませんので誤解なきよう……ということです。

 WIKIぺディアの「プロレス活き活き塾」項目にまで書かれていますが、これは誤解です。

 たしかに旗揚げ戦のマッチメイクは考えました。

 当時のインディー界では定番カードでもあった佐野直選手と森谷俊之選手によるノーロープ有刺鉄線デスマッチ。

 これを北沢タウンホールという、これまた当時の「インディーの聖地」で観せることで「積極的なインディー」=DOインディー(どぅ・いんでぃー)と定義付けて業界に風穴を吹き空けたかったのです。

 ここでいう「DOインディー」とはプロレス内革命運動です。WWEでいうとGENERATION-Xとか、WCWでいうとそれこそNWOとか全日本でいえば天龍革命とか。DDTでいえば「ほもクロ」とか。

 そういう精神性を伴ったプロレス内ムーブメントとして発信したかったんです。


 DOインディーだからって卑屈にならない!

 DOインディーだからって媚びない!

 DOインディーだからって自分で限界を作らない!


 そんなとき、自己啓発プログラムの開発会社LOVE LIFE代表の久世さんが、このDOインディーの趣旨に賛同してくれて、いち早くスポンサーを買って出てくれたというわけです。

 久世さんは本当に真面目な人で、つねに「活き活きすることで人間は前向きになれる!」というようなことを考えている人でした。


 海のものとも山のものともわからない「DOインディー革命」。

 それなのに、久世さんはペラ一枚の企画書だけで、ポンと数千万円を差し出してくれたのです。
 
 だからこそぼくらはできる限り精一杯の営業努力をしようと思い、旗揚げ記者会見場として市ヶ谷のホテル宴会場を予約しました。

 さらに一般マスコミにもプレスリリースを撒いて、盛大な記者会見をしたんです。

 一般スポーツ新聞の記者も多く駆け付けていただきました。

 
 その模様はこちらです。




 しかし、記者会見終盤で予想外のハプニングが起きたのです。

 夕刊紙ナイタイスポーツの記者として来場していた片岡亮氏による暴挙でした。

(続く)

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 身近なところに震災ボランティア経験者がいたので、飲みながらiPhoneのボイスメモを起動してインタビューを敢行、すべて録音した。あんまり話が面白いんで、これはどこかに書かないと、と。

うちのアルバイトはおそろしいほどテープ起こしがはやいので、いままでジャーナリストとか批評家とか弁護士とかっていう小難しい内容のインタビューばかりしていたので、きっと初めての下世話な内容に面食らったかもしれない。

 いや、下世話なんだけど、誰も否定はできない、ある人間くさい男の話。わざわざ文章に起こすの、面倒くさいんで、ほぼテープ起こしどおりに。男性は俺の古くからの友人で、ポーカー仲間で、仕事仲間でもある某モバイル系ディレクター。三十八歳、子供は2人いる。


――ボランティアしてきたらしいね。

「すごいんだって。すごいんだよ。ボランティアは。尊敬されるんだって。周りに。社会的地位だってあがるでしょ!!」

――社会的地位がそんなに上がるか? ボランティアやっただけで。それ、わざわざ言うんだ。周りの人に、それはやっぱり自分で話すんですか? ボランティア行ってきましたよーっていう感じで。

「僕は最初、会社から行く前はまだ結構地震ひどい時だったんだよね。だから言ってなかったんです、誰にも黙ってて。で、ある日突然、会社に凄い重装備で出勤したんですよ。で、周囲の同僚たちもいろいろ噂してたらしいんだよね。なんでアイツ、あんな大きな荷物持ってって。家出か?みたいな。それが後から、僕がその日、会社から直で仙台にボランティア行ってることが発覚して、ええ、ボランティアの装備だったのかよって? それも会社のみんなにはなにも言わずいきなりかよって。でも、帰ってきてからは言うんですよ。あ、僕、週末、ボラってきました、とか」

――ボラるってなに?

「ボランティアするって意味。で、みんなに言ったら、部下の見る目とか変わってきた。はっきり言って深みのある人間ってなるじゃないですか、イメージがね。この人はただのバカじゃないなみたいな。そういう感じにはなりますよね」

――家族や友人関係はどう?

「親に言ったら『おおすごいなお前』みたいな。尊敬のまなざし、やっぱり。ええ。来週行きましょうよ、みんなでいっしょに、再来週でも。ボランティアしに。で、ちゃんとブログにアップするんだよ。ボランティア来てますって。それ大事だと思うよ。赤木さんみたいな仕事の人は」

――タレントの被災地訪問なんかには明らかにパブだろっていうのが多いし。

「みんなやってるじゃないですか。だったら僕らみたいな一般人だって、ブログにアップして、ツイッターでつぶやいて、フェイスブックで報告したっていいんですよ。ボランティアした、というのをめいっぱいアピールする。声を大にしていっても怒られない自己アピール。それがボランティアなんですよ。結果的には人のためになってるから、その分、自分も尊敬のまなざしを得られるんであって。

 人のためになってるから別に悪いも何も無い。結構不純な動機でも。僕は津波の跡が見たかったから行っただけなんで。それでも現地に行って、本当に津波の跡が見たかったそれだけなんだけど、それでもそういう風に思わないじゃないみんな。人っていうイメージがあるから。立派な人。

 芸能人の中には絶対売名ありますよね。売名っていうか話題作りとかさ。だったてあれ、事前にテレビ局に通達行ってるらしいですよ。だから本当にお忍びで行ってる中居くんとかさ、あと嵐の大野くんとか。あいつ怪物くんの恰好して行ったらしいですよ。自分で自腹で衣装持って行って」

――ずいぶん、そのへんの話詳しいね。

「いや、そうじゃなくて、それがまたポイントなんですけど、避難所に芸能人とか現れてるんですけど、実際は被災地で、もっとも必要とされて、もっとも尊敬されてるのが土木作業員なんですよ。彼らが現地では一番偉いんですよ」

――偉いと思われてる?感謝される?

「それは間違いないです。汗を流してくれる人たちより偉いと思われてる人はいないんですよ」

――良い言葉ですね。そんなに尊敬してもらえるんだ?いろんな人に。

「僕は東京から1人でバスできましたって自己紹介するでしょ。そこでまずひと尊敬ある」

――ひと尊敬?

「まず一発、リスペクトがはいります。まず尊敬の度合いが違う。ええまあ。この人はちゃんとした人なんだなぁと。だって思うじゃない。わざわざ1人でバスで来たのかよって。現地では完全にそうですよ。何よりも土木作業。土木の力にはかないません。僕はヘドロを片付けるっていうボランティアやったんですよ。もう重いし、泥だらけになるし、若い女の子なんかもいない。でも、いいんですよ。関係ないんです。もう、おっさん同士でみんな連帯感ができてきて、1日数時間、ヘドロを片付けただけなのに、夕方、みんなで車に同乗して、津波の跡を見にいったりして。あ、外人もいた。そいつがみんなで記念写真撮ろうっていってきたりして。面白いのは被災地のひとも朝すごいピリピリしてたんだけど、ヘドロがなくなっていくと、なんか穏やかな顔になって、最後はすごく感謝してくれたんですよ。ありがとうございますって。そんな心からのありがとうございますって、そんなに聞けないじゃないですか。本気のありがとうございますって。

 持参したジャージは泥だらけ。長靴は必須ですね。これがないと作業ができない。僕みたいにひとりで来てるのもいたし、集団もいた。みんな普通の感じで。ひとり、ヤクザっぽいおじさんが交じってたけど、その人もふつうにヘドロ片付けてましたよ」

――現地で怪しい人々の出入りは見ました?ヤクザっぽい人とか。

「なんか警察はすごい回ってるとかいう話はありましたけど。泥棒でね。連休のちょっと前くらいだったかな、かなり早かったですね。今はそうでもないんじゃないかな。わかんないけど。やっぱり働く男のポイントは高い。汗をかいてこうやってるっていうのがポイントなんですよ」

――でもそれでモテるわけではないよね?現地の女の子に。

「いや、それがモテるんですよ。夜はやっぱりそういうの外せないので国分町に泊まったんですよ」

――国分町かよ!

「キャバクラではちょっとモテるんですよね~。まぁちょっと見る目は違いますよね。はっきり言って、一番最低のランクの人たちが報道関係。彼らは嫌われてるって印象でしたね」

――なんで?評判悪いの?

「もう見ればわかるんですけど、瓦礫の中を貸し切りタクシーとかで走ってる連中とかもう格好悪いっていう。報道関係の人来るけどもう嫌な感じだよねーみたいな」

――報道関係の人みんなエリート意識高いからね。

「そうなんですけど、やっぱり恰好いい格好悪いっていうので、格好悪いっていう。じゃあ汗流して頑張ってきましたっていうのは、僕みたいな土木系のボランティアで汗流したっていうのは格好いい。恰好いいなこの人はって、まぁそういうもんじゃないですか。リスペクト。汗を流すっていうのが重要なんですよ」

――自分も気持ちいいと。

「そうそう。で、俺は汗流してるからみたいに言うと、国分町じゃみんなもう尊敬のまなざしなんですよ。結局汗流す人と流さない人って全然違うんで。女の子の見る目が」

――自分だって東京じゃ、汗流してないじゃん。なに、急に肉体労働者の側みたいな感じで。

「まあ、そうなんですけど、重いもん持つとか瓦礫を運ぶとかそういうの恰好いいんで。最終的になるともはや自衛隊とか消防員が良いって言われるんだから、まぁそういう感じですよね。恰好良い恰好悪いで言えば、それはもう間違いなく行けばわかる。でも東京でも結局筋肉痛だけどこれも恰好良いなぁって。部下の前で、イテテ……この前のヘドロのときから筋肉痛でさ、とかいって。仙台国分町をベースにした一泊ボランティア旅行って最高に楽しいですよ。それで東京戻ってきたら、僕はボランティア行ってきたって言えるし。最高のパターンですよ。一晩だけ楽しく過ごすには。リスペクトの度合いが違うんだもん。周囲の。

 もうみんな素晴らしい人だっていう顔で見てくれる。でも女は好きだから英雄色を好むじゃ無いですけど、そんな感じですよ。ボランティア行くにしても、どこがいいかなとか。もともと池上さんのやつでも研究してたんですけど、もともとやってたからできたっていうのがあるみたいです。気仙沼とか遠いんで。気仙沼なんか何も進んでないんじゃないかな。やっぱり仙台から近いしパーッとやれるし。汗流した後はパーッとやって。でも結構、それでも偉い人っていうラベルになる。すごいですよ、これ。被災者のためになって、お土産まで付いてきちゃうんだから」


 以上、日本一下世話な震災ボランティアの話でした。

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 いまさらながら、あけましておめでとうございます。


 突然ですが、オーストリアのウィーンにいる。いろいろと仕事があって、3泊5日の強行軍。その合間を縫って、コンコルドカジノという小さなファミレスのようなポーカールームに行く。


 今回も、”世界のジャッジ金子”さんが一緒。昨年のLAコマースカジノを思い出す。


 オーストリアのポーカーはずいぶんと大人しい印象だ。



 土曜日の昼間。テーブルは1-2のひとつしか立っていなかった。あ、ここでの1-2ってのはもちろんユーロ。どこの国に行っても、中心となるレートは、1-2だ。ドル、ユーロ……日本もしかり。経済状況が悪化しているヨーロッパでは、やはり1-2が主流だそうだ。


 そしてテーブルが静か。本当に誰も口を開かない。誰も軽口をたたかない。黙々とベットしてくる。その静けさというか盛り上がらなさに1時間ほどで眠くなってくる。かといって、ウィーンの街には本当に何もない。あるのは積もりに積もった雪だけ。北海道の田舎町といった風情。ほかに行くところもない。



 俺たちがはいったテーブルには、労務者風の白人とアジア人。いずれも温和な感じで威圧感はない。そこで水を得た魚のように大活躍を見せたのは、我れらがキム兄さん。


 韓国系ならではのアグレッシブさを見せ、あれよあれよという間にチップを重ねていく。


 途中で本当に眠くなってしまい、俺は先にホテルへ戻ったのだが、なんとその後もキム兄さんは12時間もポーカーしていたそうだ。まさにクレイジー・キム。そんなに座ってたら痔になるだろって!!


 

 降り積もる雪、灰色の曇り空、古い宮殿調の建物群。そして閑散としたオーストリアのカジノ。



 もし、万が一、俺がポーカーを知らなかったとしたら……俺はこの国でどう過ごしていたんだろう。


赤木太陽の徒然なるままに。-ccc2


赤木太陽の徒然なるままに。-ccc

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