このカテゴリでは青少年オーケストラに寄せていただいた文章を御紹介いたします。
「純粋さ、愛情・そして文化」-秋田青少年オーケストラへの私の思いー 荒井雅至(ヴァイオリニスト、秋田青少年オーケストラ指導講師)
雪国秋田から、又、あでやかな桜の花便りが届く頃、この地の子供達が奏でる愛しいほどに純粋な旋律の響きの中に身をおく事のできる喜びは、私にとって「至福の時」とでも表現しようか‥‥‥もし青少年オケの印象を述べよと言われたら私は上記のごとく表現するであろう。
私の心友であり、このオーケストラの生みの親、そして、指導者でもある羽川武氏が当地における自身の音楽活動の中で最も愛情を注いでいるであろうと思われるこの青少年オケも発足の1974年当時はたった3名の子供達であったと聞く。その後氏のそしてメンバーの御父兄達の心血注ぐ愛情、又、その活動に賛同する指導者達の協力により確実な成長の足跡を残していくのである。
その間、それは沢山の子供達が巣立って行った。未来を夢見て!! 1994年第17回定期演奏会よりこの団員達とステージを共にしている私にとって先記の物とはまた別な大きな感動を味わえる事-それは、その後各々が大きな花を咲かせ立派に成長したかつての団員達との再会である。来年は30回目の記念演奏会を迎える。東京等に於いてこのような活動に関わり存続の大変さを身を持って体験している私にとって秋田青少年オーケストラの30年の歩みは驚異ですらある。「文化」とは、10年いや20年で育つものではない。何のお役にも立てない私ではあるが、しかし、秋田の音楽を愛する子供達に「愛情を持って、音楽の厳しさを伝えるという使命」にこの先も尽力出来たらと願っている。4月23日第29回公演、今回も又以前にも増したその演奏の純朴なスタイルを認識し、そして未来を感じさせる後継者達が、皆各々力をつけて来ている姿を再発見したコンサートであった。
「青少年オーケストラ第29回定期演奏会」について、『青少年音楽の家後援会だより』第22号にお寄せいただいた荒井先生の文章を、ご本人の了解を得てこちらへ掲載させていただきました。ありがとうございます。