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<<無断転載禁止>>

『おこりんぼうのおんなのこ』




あるところに、おこりんぼうの女の子がいました。
おんなのこはいつもなにかにおこっています。

「わたしがおとうさん役なら、おままごとつまんない!」
「わたしよりあの子のほうが、おやつが多いわ!」
「どうしてわたしの言うことが聞けないの!」

おんなのこには、ともだちがいません。
おんなのこには、けらいがいます。
けらいは、けらいのともだちと遊びにいきますが、
そこにおんなのこはさそいません。
おんなのこは、いつもひとりぼっちです。

ある日おんなのこが町を歩いていると、
ぬいぐるみが落ちていました。
ほぼ新品の、かわいいぬいぐるみでした。

『やあ、きみ。はじめまして、ぼくの名前はマー。
持ち主のおんなのこがあやまって落としてしまったんだ。
どうかぼくを、持ち主のおんなにこのところへ届けてくれないかい?』

ぬいぐるみのマーは、おんなのこにそう言います。
でもおんなのこは、一目見た時からマーをとても気に入ってしまいました。

「元の持ち主なんてしらない。あなたはわたしのものにするわ。」

そういっておんなのこは、マーを家に持ち帰ってしまいました。



家につくと、おんなのこは自分の部屋にマーのベッドをつくりました。
もともと飾っていたおにんぎょうを手で払いのけ、
むりやり空けたクッションに、マーを乗せます。
おんなのこはたいへん満足しました。

『ぼくは、元の持ち主のところに帰りたかったんだけどな。』
「うるさい、うるさい!あなたは、今日からわたしのともだちなの!」
『そうか、そう言うのなら、ぼくは今日からきみのともだちになろう。』

言うことならなんでも聞くマーを、おんなのこは更に気に入りました。
それからは、おんなのことマーの毎日がはじまります。


「このお洋服、どうかしら?新しいものを着てみたの。」
『とても似合っているよ。きみはどんな服でも着こなせるんだね。』

「お茶をいれたわ。いっしょに飲みましょう。」
『とても良い香りだね。きみはお茶をいれる才能があるよ。』

「どうしてわたしの言うことにくちごたえするの!」
『ごめんよ、ごめんよ。ぜんぶぼくが悪かったね。ごめんよ。』

おんなのこがマーにおこることもときどきありました。
でも、いつもじぶんの気をよくしてくれるマーが、おんなのこは大好きでした。
マーを大好きになるにつれ、おんなのこのようきゅうはどんどん強くなります。

「ねえ、おなかのなかを見せてよ。」
『それはできないよ。なかを見せるには、布をさかなくてはならないんだ。』
「わたしが見たいって言っているのに、どうしてだめなの!」
『ごめんよ、ごめんよ。布をさくのは、とても「痛い」んだ。』
「いいから、見せなさい!」

おんなのこはマーのお腹をちからいっぱいひきさきました。
びりびりびりびりっ
マーのお腹からは黒い<わた>があふれてきました。

「ねぇ、どうしておなかの<わた>が黒いの?」
『・・・・・・・』

マーはしゃべりません。
おんなのこがなにかを言えば、いつも返事をしてくれたマー。
今ではおんなのこのされるがままに、手足をぶらんぶらんさせています。
動かないマーに、おんなのこはとつぜん怖くなりました。
怖いというきもちを出せないおんなのこは、おこります。

「わたしが聞いているのに、どうして答えないの!」

おんなのこはマーを投げ出して、部屋の外へ行ってしまいました。


少しの時間がたったあと、女の子はおそるおそる部屋をのぞきこみます。
おなかの<わた>をあふれさせたマーが、
なげだされたままのかっこうで落ちていました。
おんなのこはぼろぼろと涙をこぼしながら、マーに近寄ります。

「ごめんね、ごめんね。わたしがむりやりおなかの布をさいたから。
だから、もう一度返事をして。」
『・・・・・・・・』

それでもマーは答えません。
おんなのこは部屋をみまわして、フェルトとのりを持ってきます。
マーのおなかの大きさにフェルトをちぎって、
のりでマーのおなかに貼り付けます。
黒い<わた>は見えなくなりましたが、
かわいかったマーは、とてもぶかっこうになってしまいました。

『・・・やあ、きみ。直してくれたんだね、ありがとう。』

マーはまた話せるようになりました。
でもマーが話せるようになったとたん、
おんなのこはマーにあやまることができなくなりました。

「わたしのともだちなのに、どうしてわたしにめんどうばかりかけるの!」
『ごめんよ、ごめんよ。布をさかれたら、きみとお話しできないんだ。』

布をさいたのはおんなのこなのに、マーはおんなのこを責めません。
おんなのこはとても安心しました。
おこりんぼうのおんなのこは、おこられることがきらいなのです。



それから数日して、おんなのこのたんじょうびがきました。
おんなのこは新しくもらったおにんぎょうに夢中です。

『おたんじょうびおめでとう。またひとつおとなになったね。
きみはいつか、とてもすてきなレディーになれるよ。』
「うるさいなあ。今おにんぎょうさんと遊んでいるの。」

おなかにフェルトの貼ってあるマーはやはりぶかっこうで、
あの日からおんなのこはだんだんマーに飽きていました。
そんなときに来た、あたらしいおにんぎょう。
いつも褒めてくれるマーのことばも、いまではみみざわりなのです。

「あたらしいこの子に、ベッドを作ってあげなくちゃ!」

おんなのこはもともと飾っていたマーを手で払いのけ、
むりやり空けたクッションに、あたらしいおにんぎょうを乗せます。
おんなのこはたいへん満足しました。
マーはなにも言いません。



————————マーがいなくなったのは、それからあとの、どこかです。



大好きだったマーがどこかへ行ってしまったことに、
おんなのこは全く気づきません。
あたらしいおにんぎょうに夢中だからです。
そしてそのおにんぎょうも、さらにあたらしいおにんぎょうがくると、
飽きて、手で払いのけ、そして、忘れてしまうのです。



おんなのこには、ともだちがいません。
おんなのこには、けらいがいます。
けらいは、けらいのともだちと遊びにいきますが、
そこにおんなのこはさそいません。

「わたしがおとうさん役なら、おままごとつまんない!」
「わたしよりあの子のほうが、おやつが多いわ!」
「どうしてわたしの言うことが聞けないの!」

おんなのこはいつもなにかに怒っています。
でも最近、おんなのこはじぶんがおこった後、
けらいたちの表情が見えるようになりました。

ぽかんとしている子、
くちびるをとがらせている子、
かなしそうな目でこちらを見ている子。
みんなが、なにかを感じ取っているのです。

おんなのこがおこるように、みんなにも「痛い」があるのです。
おんなのこはそれに気がつくと、おこるのをやめます。
それでもあやまるなんてできなくて、おんなのこはうつむいています。

すぐにおこるし、あやまれない。
おんなのこがひとりぼっちなのは当然なのです。
けらいもみんな「痛い」のはいやなのです。
「痛い」ことをするおんなのこからは、みんな遠ざかるのです。
おんなのこはそれに気づいたのでした。

おんなのこは、あいかわらずひとりぼっちです。
最近、あたらしいおにんぎょうで遊んでいても、ちっとも楽しくありません。

『きみはいつか、すてきなレディーになれるよ。』

ひとりで遊んでいると、どこからか、そんな声が聞こえてきた気がしました。
なにかを忘れている気がしたけれど、
なにかを思い出すことはありませんでした。


END














ごきげんよう、まひるんるんです。
上の童話は昨日わああと書き上げたものです。
まひるさんの著作物なので、無断転載禁止ですよ!

レポートとかテストとかさ。
ありますよ??今週来週はそれで忙しいとこよ???
うふふふふ(^v^)(白目

お仕事の告知しまーーす!

****************

1/14 Fresh!Cafe ライブチャット

1/20 Fresh!プレミアム撮影会 1対1の撮影会

****************


あと、東京写真連盟さんのトップに載せて頂いてました。
今月は13日に、お着物の撮影会ですよ!!!!
行きたかったああああああああ主に撮る側で!!!!!!!

ひどく残念orz
2月は行きたいなぁ・・・・。
私はその日13日は、TOEIC行ってきますよ。
ノー勉ですよ。
さて、どうなることやら。


ではでは。

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