地下鉄のドアなどに貼付された広告を加工しそっくりに似せた上で、「産経新聞は権力べったり」などと政治的な主張を載せた「偽広告」ともいえる印刷物が東京メトロで複数枚見つかっていたことが、分かった。東京メトロは「4月になって1枚見つかった」としており、悪質ないたずらとして対応を検討している。(三枝玄太郎)

不審な「偽広告」は、4月25日午後1時過ぎ、記者が地下鉄半蔵門線大手町~神保町間を走行中の地下鉄車両に乗っていた時に見つけた。

東京メトロによると、広告は大手化粧品会社「資生堂」(東京都中央区)が平成24年ごろから始めたという。地下鉄の出入口ドアの左右にピンクを基調としたステッカー広告で、左に資生堂が発売している化粧品「エリクシール」を、右側に「大人女子のあるある川柳」が掲載されている。

川柳は公募し、当選したものを広告に掲載している。今年は3月から応募を開始しており、6月に締め切られた。小型サンプルセットや体感サンプルセットなどが賞品として当たる。

よく寝ても 寝不足なのと 気遣われ」「疲れてる?直訳すると顔ヤバイ」など、女性の肌の悩みなどをウイットに富んだ言い回しで表現したものが多い。

ところが、本来は「5・7・5」の字数であるべき川柳が、一部の広告には「最近の読売や産経のように、あまりにも権力べったりになるなら“政党機関紙”でいい。新聞は『アベノミクスで景気が良くなる』と言うが、ウソばっかりだ。報道ではなく、政権の応援だよ」という、およそ川柳とは言えない政治的プロパガンダにすり替えられていた。

カラーコピーして本物の広告そっくりに似せて作られ、本物のステッカー広告の上に別のものを貼ったとみられる。「ELIXIR」「エリクシール体感 検索」といった細かい部分まで酷似していた。

東京メトロは「これまでにもたまに見つかっていた。4月に入ってからは東西線で1件見つけた」としており、複数枚あるとみられる。

一方、資生堂広報部は「当社が政治的な主張を化粧品の広告に掲載することはあり得ません」と答え、悪質ないたずらとみて警察や東京メトロと対応を検討することにしている。

弁護士は「選挙ポスターの上に政治的プロパガンダを書いたシールを貼り、公職選挙法違反に問われたケースがある。メトロの場合は、選挙ポスターではなく広告なので、酷似させてその会社の広告の価値を減殺させたことが立証されれば、偽計業務妨害の罪に問われる可能性がある」と話している。

ネット上でも、これまでに「地下鉄内にて広告テロ発見」として、短文投稿サイト「ツイッター」の一部にこの「偽広告」を取り上げた投稿もある。

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九州の熊本・阿蘇地方の地下奥深くから入った亀裂は四国、本州へと伸びる兆候を示している。この美しい国土は荒々しい地球の営みの賜物(たまもの)である現実を改めて知らされた。

であれば、なおさらのこと、わが国では人々の安全と利便を確保するインフラの修復と再整備が世界でも抜きんでて重要だ。その役割は主として政府が受け持つ。




グラフは1995年1月の阪神淡路大震災と2011年3月の東日本大震災以降の公共投資と国内総生産(GDP)の前年比実質増減率を比較しながら推移を追っている。これをみると、当時の政権がどのくらい迅速に震災後の復旧に当たったか、成果はどうか、その結果、景気はどうなったかの見当がつく。

阪神淡路大震災当時は自民、社会、新党さきがけの連立による村山富市(社会党出身)政権で、震災当初の対応は大きくもたついた。しかし、震災の3カ月以降はインフラ復興・復旧のための公共投資が着々と進められるようになった。公共投資による経済への波及効果で景気のほうは下支えされていく。

対照的なのが東日本大震災時である。民主党の菅直人政権は4月に有識者による「復興構想会議」という首相の諮問機関を立ち上げたが、主要議題は復興のための財源をどうするかだ。同会議は財務官僚に牛耳られ増税が真っ先に話し合われた。

これに合わせて、財務省の受けの良い東大の伊藤元重、伊藤隆敏両教授が復興財源のための消費税増税を提唱し、日経新聞の「経済教室」欄を通じて主だった大学教授から賛同の署名を集めた。民主党政権は復興財源を所得税・法人税増税、そして消費税増税構想を12年の3党合意へと結実させていく。


肝心の公共投資はどうか。遅々として進まず、わずかに伸びたのは翌年になってからだが、それも一時的だった。「福島原発事故処理に手間取った」とか、「急激な復旧工事のために人手不足になった」などの言い訳はあるだろうが、データが示すのは公共投資の驚くべき停滞ぶりである。戦後未曾有の大災厄に対し政権の無為無策はおろか、政権が大震災後の大災害を引き起こしたと批判されても仕方あるまい。

もともと「コンクリートから人へ」という触れ込みで政権を奪取した民主党は公共投資をネガティブにとらえ、その削減を財務官僚に丸投げしていた。財務官僚は渡りに船とばかり、菅政権、続いて野田佳彦政権を洗脳し、増税と緊縮路線に乗せた。経済が停滞するのは当たり前で、実質ゼロ成長が続いていく。

今回の熊本大震災では、以上の失敗の教訓を安倍晋三政権がどう生かすかである。危機対応はさすがに素早いし、自衛隊の出動、米軍の協力とぬかりない。

財務官僚はどうか。非常識にも、復興財源のためにも予定通り消費税増税せよという世論誘導を仕掛けるのだろうか
今回はさすがに御用学者や御用メディアは沈黙しているのだが

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中米パナマの法律事務所から流出した内部文書で、世界の指導者らによる租税回避や資産隠しの疑いが明るみに出た。アイスランドでは資産隠し疑惑が浮上した首相が辞任に追い込まれるなど各国に波紋が広がったが、中国はこの文書に関する報道を厳しく規制した。中国の現役指導者の親族の名前が取り沙汰されたためだとみられる。だが、世界を駆け巡った一大ニュースの隠蔽は、かえって「逆効果」だと指摘されている。


中国でも「パナマ文書」に関する報道がないわけではない。

中国共産党機関紙「人民日報」傘下の国際情報紙「環球時報」は、5日付の社説で、「パナマ文書」でプーチン露大統領の関係者による“マネーロンダリング”が指摘されていることに言及。


その上で、この手の内部文書がリークされた際は、「常に西側の主要メディアが分析解釈権を持ち、米国にとって不利なことは、たとえ暴露されても、問題を小さくできる。だが、プーチン氏のような非西側諸国の指導者は、暴露の中身が嘘であっても、真実のように見られてしまう」と指摘した。そして、こうした“一大リーク”が、「非西側諸国の政治エリートや重要組織に対する新たな攻撃手段になり得る」と論じた。


社説はアイスランドの首相夫妻の資産隠し疑惑も伝えたが、習近平国家主席ら、中国共産党政治局常務委員の複数のメンバーの親族が同文書に登場することには触れていなかった。



この社説はウェブサイトにも掲載されたが、ほどなくして閲覧できなくなった。社説を転載した大手ニュースサイトでも、見出しをクリックすると、「このページはありません」。中国のインターネット検索大手、百度(バイドゥ)でも「パナマ文書」で検索すると、「検索結果は関連の法律と政策に合致しないので表示できません」のメッセージが表示されるようになった。


中国当局によるネット検閲の分かりやすい例だ

米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版、中文版)の7日付記事によれば、中国共産党は党員によるオフショア会社の設立や投資を禁じている。党員の家族に関する規定はないものの、指導部は、高級幹部に対し、家族が民衆の不満を招くような度を越した行為をしないよう強く促しているという


こうした中、明るみに出た政治局常務委員メンバーの家族らの名前も記されるパナマ文書は、真偽はともかく、その存在自体、国民に知らせないのが得策だとの判断があったのだろうか。

こうした中国当局の姿勢には、欧米メディアから批判や疑問が投げかけられている。


「愚かな男が財宝を埋めた後、『ここには銀300両はありません』と張り出した。中国のこの古い諺は、馬脚の表し方の省略表現となっているが、それは、パナマ文書のニュースを慌てて検閲した中国共産党の努力によって示された


米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版、5日)の論評は中国当局による検閲をこう皮肉った。さらに論評は、環球時報の社説が、リーク中身の解釈権を西側メディアが握っていると論じたことに触れ、当局による報道検閲が裏目に出ると指摘した。

「皮肉なことに、(パナマ文書の報道を封じる)中国当局のやり方は、中国の人々を、この種のリークについて、自由主義社会のジャーナリストより、はるかに厳しく解釈するように仕向けている」

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