ローマ人からの手紙☆くん

ローマ人からの手紙☆くんたちがつづる、つれづれなるままにブログ。Book、映画ワイン、旅、世界からいろいろ。
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第28回かながわ音楽コンクール
ヴァイオリン部門第2次予選進出(入選)者/30日実施
【横浜市磯子区民文化センター「杉田劇場」】

小学校低学年の部
中嶋美月(山梨県)、岡留佑(栄)、小室亜沙美(栃木県)、関孝恵(東京都)、大澤佑仁(東京都)
小学校中学年の部
長谷部羽咲(鎌倉)、西田香織(石川県)、市川紗希(東京都)、米田翼(高津)、渡邊愛香(鶴見)
小学校高学年の部
三好花奈(都筑)、福田はづき(港南)、島英恵(旭)、北澤華蓮(千葉県)
中学生の部
田口夕莉(埼玉県)、水谷有里(中)、竹本百合子(戸塚)、小林実穂(港北)、黒澤海(金沢)、下野園ひな子(磯子)
高校生の部
山脇涼(海老名)、吉鷹梨佐(東京都)、野見山玲奈(麻生)、宮崎美里(横須賀)
審査員
磯恒男(洗足学園音楽大学客員教授)、川田知子(洗足学園音楽大学講師)、水野佐知香(洗足学園音楽大学教授)

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スマートフォン(高機能携帯電話)向けの携帯型バッテリー商戦が花盛りだ。通常の携帯電話に比べ電池の減りが早いスマホの電池切れを、持ち歩けば防げるという特徴が受けて急速にニーズが高まっているからだ。各社は、スマホに装着するカバーに充電機能を設けたものや、太陽電池搭載型、ワイヤレス型などあの手この手で売り込みを強化しており、市場争奪戦が激しくなりそうだ。


 日立マクセルは、米アップルの「iPhone(アイフォーン)4/4S」向けに、スマホカバーに充電機能を持たせた「モバイルボルテージ」(5500円前後)を3月24日に発売した。1回の充電で、本体内蔵電池と、充電カバーの両方に充電し、アイフォーンの使用時間を2倍にできるという利点が受けて販売も好調という。

 太陽電池搭載型を発売したのがデジタル周辺機器メーカーのエレコムだ。最大出力1.8ワットの単結晶シリコンの太陽電池を内蔵した充電器を3月末に発売。太陽電池だけでなく、通常のACアダプターからも充電が行える。街中でも発電できる特徴を売り込み、販売拡大を狙う。

 パナソニックは、ワイヤレス給電の標準方式「Qi(チー)」に対応させた充電器「モバイル電池パック」の売り込みを強化。電動の歯ブラシやシェーバーの技術を応用したもので、充電パッド上のどこに機器を置いても、機器側の受電コイルの位置を自動的に検出して充電を始める仕組み。電池切れの状態の場合、5~7時間でフル充電できる。昨年6月の発売時点では2011年度に17万台の販売を計画していたが、3月中旬までに目標を達成。「電池切れ対策の需要に加えて、昨年3月の東日本大震災を受け、万一の災害に備えて購入する動きが広がっている」(同社)とみている。システム価格は1万円前後。

 民間調査会社のMM総研によると、国内スマホの出荷台数は11年度の2340万台から16年度には3500万台に拡大し、携帯全体に占める割合は83%超となる見込み。充電器メーカー各社の陣取り合戦も熱を帯びそうだ。

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◇純粋であろうとする精神

 かっこうの叫びが耳に残っている。叫びを分かりやすい言葉に置き換えてくれたのは宮沢賢治である。

 夜、壊れた水車小屋を訪ねてきたかっこうの求めに応じ、セロ弾きのゴーシュがチェロでかっこうの鳴き声をまねた音程を弾くと、「あなたのはいいようだけれどもすこしちがうんです」と、かっこうから指摘される。チェロをチューニングしたのに「ちがう」と言われ、叫び続けるかっこうに合わせて弾いているうちに、ゴーシュはふと「何だかこれは鳥の方がほんとうのドレミファにはまっているかなあ」という気がする。だがゴーシュは怒りだし、かっこうをたたき出してしまう。

 窓ガラスに何度もぶつかって、夜空に高く遠く一直線に逃げてゆくかっこうの姿は、「セロ弾きのゴーシュ」全編に悲哀をただよわせる基になっているのではないだろうか。真実を告げているのに追放されてしまった姿と言ってもいい。

 かっこうが願い求めていたのは3度の音程(たとえばミ、ド)が完全に調和する美しさである。3度を純正に合わせることによってハーモニーが溶け合う。ゴーシュは現代の平均律の音程で弾いたので、純正に調和せずに濁ったのであろう。純正調では、ほかの音程にいびつな部分が生じて、さまざまな転調や展開ができにくくなるため、近現代の平均律は、どの音程も近似値にすることで、機能的に合理的な展開ができるようにした。かっこうは、それが違うと叫んでいる。

 佐藤俊介(バイオリン)、鈴木秀美(チェロ)、クリスティーネ・ショルンスハイム(フォルテピアノ)のトリオのコンサートでは、作曲された当時の楽器の助けも借りて、純正なハーモニーがいかに美しいかという原点が改めて示された(2月27日、紀尾井ホール)。

 取り上げられたのはベートーベンのピアノ三重奏曲第7番変ロ長調「大公」とメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番ニ短調。ショルンスハイムが弾いたフォルテピアノは1820年頃に制作されたウィーン式のもので、弦楽器的な音色を持っている。現代ピアノより弱い音量とこの音色によって、三つの楽器のバランスが基本的に均等になる。3人の奏者が対抗せず融和しようとし、音楽がひとつになる。決して各奏者が主張しないわけではない。たとえば佐藤は時折グリッサンド風に音程をずりあげたりするが、それが互いの楽器の邪魔にならない。とりわけベートーベンでは、チェロがフォルテピアノの低い弦を受け継いでまるでその音になりかわり、今度はチェロの音をフォルテピアノが引き継ぐ。バイオリンもフォルテピアノの高音になりかわって一体となる。バイオリンとチェロのノンビブラートのハーモニーが透きとおるように調和し、そこから弦だけでなく、ほかの楽器、たとえば木管の響きなども聞こえ、さらには世界に対して純粋であろうとする精神まで響いてくる。純正な和声は、一切の無駄をはぎ取ると同時に、哀楽の感情をかきたてる。

 かっこうはヨーロッパで中世から、はずれ者、愚か者の象徴であった。体制に乗らない者こそ、見通す目を持てるという思想が背景にある。だからこそ宮沢賢治は、近代合理主義によって失われた純正な響きを求める者として、かっこうを登場させたのであろう。

 このトリオを聴けば、かっこうもまた戻ってくるかもしれない。(専門編集委員)=毎月1回掲載します

毎日新聞 2012年3月29日 東京夕刊
http://mainichi.jp/enta/art/news/20120329dde018040032000c.html
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