1989年発行ハヤカワSF文庫版ということで、楽天にもamazonにも在庫なし。図書館サイトで検索をかけるとありました~。やや紙が黄ばんでいるものの、きれいな本である。
表紙カバーのイラストは、岡野玲子。
昨年「闇の左手」を読んで以来、ル・グインにはまってしまい、買えるものは何点か購入し、絶版のものは図書館で借りて読み始めた。その内の幾つかの表紙が漫画家の手によるイラストになっていて、いずれもSFやファンタジーものの作品がある女性漫画家であり、その方たちがル・グインの読者であるのがうなづけるというもの。
「辺境の惑星」はル・グインの「ハイニッシュ・ユニヴァース」シリーズの一つで、宇宙連盟エクーメンより来た人間たちが龍座の第三惑星に取り残されて、原住民と交流を深めてゆく過程の物語。連盟との通信手段を失った人間たちは長い間に文明の道具や知識をも少しずつ風化させてゆき、一方独自の生活スタイルを守る遊牧民の原住民の中には人間と交流を持つ新しい世代が出始めた頃。人間の男と原住民の娘が恋に落ちた。
そして、原住民の他民族が大挙して略奪に来るという事態が起こり、人間たちは結束して立ち向かおうとするが、、
といったお話は、「アバター」と似たようなシチュエーションであるな。というか、「アバター」が先達の色々なSFの要素を取り込んでいるということではあるが。まあ、ホントこれもたいそうロマンティックなお話で、人間と原住民といってもおそらくは祖先は一つ、長い長い時の間に遺伝子が変化し見かけや文化が異質なものになっている。この世界では人間たちは「心話」ができる。テレパシーで話ができるということね。原住民はそれができないのであるが、恋に落ちた娘が呼びかける恋人の名前が男の胸に響くシーンは、本当にみずみずしい。
この惑星のさらにずっと未来の物語が「幻影の都市」ということで、次回はそれを。
読書も映画もSFで、現実逃避が過ぎるかも(笑)
去年最後の賄い:時間は遡るが、アルバイトさんたちとの最後の晩餐の食卓。楽しい賄いだったが、今月からはまた二人きりの賄いに、、(^_^;



