2008-08-01 03:24:22

INGカップ コートジボワールvsアメリカ

テーマ:五輪・ユース世代

 北京五輪が近づく中、香港でINGカップが行われている。五輪でA組のコートジボワールと、日本と同組のアメリカが香港スタジアムで対戦した。
 守備中心の戦術を取ったアメリカに対し、コートジボワールが攻めるという形が続いたが試合は動かず、スコアレスドローに終わっている。五輪本番の初戦で日本と戦うアメリカを見ていこう。


■プレビュー
 「象牙軍団」の愛称でお馴染みのコートジボワール。トゥーロン国際大会で日本と3位決定戦で戦い、コートジボワールが延長戦の末にPKで勝利している。 


 酸いも甘いも 日本vsコートジボワール(トゥーロン国際)


 この時とは、顔ぶれはかなり変わっているようだ。チェルシー所属のウィンガー、サロモン・カルーはチャンピオンズリーグ決勝まで勝ち進んでいたため、トゥーロンでは不在。ル・マンで松井と両翼を形成していたジェルヴィーニョも日本戦にはいなかった。


 ディディエ・ドログバ(チェルシー)、ディディエ・ゾコラ(トッテナム)、コロ・トゥレ(アーセナル)らがオーバーエイジ(以下OA)で招集されると噂されたが、日本と同様にOA枠を使わずに臨むようだ。


GK Vincent de Paul Angban
DF Serge Pascal Wawa
   Ousamane Viera Diarrassouba
   Brou Benjamin Angoua
   Mamadou Bagayoko
MF Franck Dja-Djedje
   Koumatien Kone
   Kafoumba Coulibaly
   Kouassi Gervai Yao "Gervinho"
FW Sekou Cisse
   Salomon Kalou

 対するアメリカはGKグザン、DFパークハースト、FWマクブライドの3人がOA枠。守備に2人、フィニッシャーに1人という配置だ。


GK Brad Guzan
DF Marvell Wynne
   Maurice Edu
   Michael Parkhurst
   Michael Orozco
MF Stuart Holden
   Michael Bradley
   Freddy Adu
   Sacha Kljestan
FW Jozy Altidore
   Brian McBride

■試合を振り返って
いつもの試合レポートならば時系列でプレー分析をしているところだが、アメリカが仕上がりが悪いのか、手の内を見せないのか、調整で流しているのか分かりかねる試合だった。


 シュート数はコートジボワールが12本、枠内が4。アメリカは3本、枠内1本に終わっている。コートジボワールの左のカルー、右のジェルヴィーニョがドリブルで仕掛けてCKを得るという場面が何度かあった。


■アメリカのシステム
 アメリカは前半と後半でシステム・選手起用を大きく変えた。


 まずは前半はこのような形。


┏━┳━┳━━━┳━┳━┓17 マクブライド
┃□┃□┗━━━┛□┃□┃12 アルティドール
┃□┃□12□□□□□┃□┃11 アドゥ
┃□┗━━━━━17━┛□┃16 クリエスタン
┃□□□□□□□□□□□┃07 ホールデン
┃■■■■■11■■■■■┃04 ブラッドリー
┃■■■■■■■■■■■┃03 オロズコ
┃■■■■■■■■■■■┃15 パークハースト
┣━━16━━━━━07━━┫06 エドゥ
┃■■■■■■■■■■■┃02 ウイン
┃■■■■■04■■■■■┃14 グザン
┃□□□□□□□□□□□┃
┃□□□□□□□□□□□┃
┃03┏━━━━━━━┓02┃
┃□┃□15□□□06□┃□┃
┃□┃□┏━━━┓□┃□┃
┗━┻━┻━01━┻━┻━┛



 4-4-2の中盤ダイアモンド型…だが、守備の時には左右のセントラルMFが下がる形で4-3-1-2に近くなり、かなり守備的な印象を受けた。実際、予選では予選も5試合で失点率0.4だったらしい。


 監督が途中で指示を与えていたのは、中盤底で攻撃を司るブラッドリー。オランダのエール・ディヴィジ、ヘーレンフェーン所属のボランチ。07-08シーズンには、公式戦で20得点を挙げたように得点感覚に優れているようだ。デフォルトポジションが浅い位置なだけにセットプレーでの得点、例えば直接FKなど多いのかもしれないが、そこまでの情報はない。何にせよ、日本がまず注意すべきプレーヤーだろう。本田拓也か細貝あたりがマンマークにつくか?


 そしてトップ下に入ったフレディ・アドゥー。ガーナとの二重国籍のようだ。14歳10ヶ月でプロデビューという、アメリカプロスポーツ史上最年少記録を持っている。アメリカでプレーした後、07-08シーズンからベンフィカへ移籍。08-09シーズンからASモナコにレンタル移籍することが決まっている。現在19歳。
 
アドゥーの動画はコチラ↓

 

 FWの一角を占めるジョスマー "ジョジー" アルティドールは、レッドブル・ニューヨークからビジャレアルCFへ移籍が決定済み。その移籍金は、MLS所属の選手としては史上最高となる1000万ドル(約10億5000万円)と言われている。まだ18歳。
 
 アドゥとアルティドールの2人は、U-20ワールドカップでも活躍。ブラジルを破る原動力にもなったようだ。なお、ブラジルには現ミランのアレシャンドレ・パトがいた。


 オーバーエイジで入るマクブライドは36歳、正に"ダブルスコア"な2トップだ。この試合では2トップに目立った連携は見られず。本番では、後半の勝負の時間帯にマクブライドを投入、という形をとるか。マクブライドは、プレミアリーグのフルアムに2003-2008シーズンの5年間所属していたが、アメリカへ帰国しフリーの状態だ。



 後半はまた違う形を見せているアメリカ。4-2-3-1が近い形か。


┏━┳━┳━━━┳━┳━┓09 デイヴィス(Charlie Davies)
┃□┃□┗━━━┛□┃□┃14 ロジャース(Robbie Rogers)
┃□┃□□□09□□□┃□┃10 フェイルヘイバー(Benny Feilhaber)
┃□┗━━━━━━━┛□┃08 ズテラ(Danny Szetela)
┃□□□□□□□□□□□┃04 ブラッドリー
┃■■■■■■■■■■■┃05 マッカーティ(Dax McCarty)
┃■14■■■10■■■08■┃03 オロズコ
┃■■■■■■■■■■■┃15 パークハースト
┣━━━━━━━━━━━┫06 エドゥ
┃■■■■■■■■■■■┃02 ウイン
┃■■■04■■■05■■■┃14 グザン
┃□□□□□□□□□□□┃
┃□□□□□□□□□□□┃
┃03┏━━━━━━━┓02┃
┃□┃□15□□□06□┃□┃
┃□┃□┏━━━┓□┃□┃
┗━┻━┻━01━┻━┻━┛



 ブラッドリーは残して、前線をほぼ総入替。フェイルヘイバーはドイツのHSVでのプレー経験あり。


GKグザンは今夏アストン・ヴィラに移籍。アストンヴィラでは、GKスコット・カーソンがリヴァプールへ復帰、GKトーマス・ソーレンセンも昨季終了後にクラブを離れており、グザンはその代役として期待されている。


他にも、プロの方が詳しく解説しているので、コチラも参考にしてもらいたい。


■日本がアメリカにつけいるところは?


 どこまでこの試合を参考にしていいものか、難しいところだ。コートジボワールのカルー、ジェルヴィーニョに加え、後半に入った右SBのエンゴッサンの突破もよく決まっていたため、日本のサイド攻撃も有効かと思われる。特にアメリカの右SBウインの守備は粗い。前半に長友、後半に安田という親善試合のオーストラリア戦
のような交代策で崩せると思う。もちろん、内田が見せたアルゼンチン戦での崩しにも期待大だ。


 FWではアルティドールのポストプレーに気をつけたい。ここは水本のマンマークがカギを握るだろう。


 GKグザンは落ち着いたセーブを続け、この試合のMan of the Matchにも選ばれていたようだ。しかし4枚×3枚のガチガチの守備の前で、コートジボワールの序盤のミドルシュートは枠を捉えなかった。後半になってからは枠には飛ぶが、GK正面というところも多かった。コートジボワールに大胆なパスワークでの崩しはなかったので、日本が攻めた場合にどうなるかは見ものだろう。


 また引いた相手には、手数の少ないカウンターで素早く攻めることが重要になると思われる。
 
 3(日)には同じINGカップで、カメルーンと対戦するアメリカ。その試合を観て、また判断材料としてみたい。


 


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