ッハセベッ、ッハセベッ カタールvs日本
テーマ:日本代表
岡田ジャパン、最高の出来といっても良いだろう。
仕掛けるカタールをいなして、カウンターパンチの先制点。
失点もなく「アウェーで3-0」の大勝利。
次は正念場のオーストラリア戦――の前に、選手と監督に信頼関係はあるか!?
■プレビュー
ホームのカタールのメンバーは以下の通り。
GK サクル
DF アブダウード、マジド、ラジャブ、アフメド
MF モンテシン、タラル、マジディ、イスマイール
FW セバスチャン、ハルファン
日本はCB中澤、GK楢崎が負傷欠場。
GK 川口能活
DF 長友佑都、田中マルクス闘莉王、寺田周平、内田篤人
MF 大久保嘉人、長谷部誠、遠藤保仁、中村俊輔
FW 玉田圭司、田中達也
■ッハセベッ、ッハセベッ
カタール国歌の歌い出しが、空耳で「ッハセベッ、ッハセベッ」に聴こえる…今日のキーマンは長谷部か、とどうでもいいことを考えながら観戦。ウルグアイからの帰化人FWセバスチャンは、やはり歌っていない。
近代的なアルサッド・スタジアム。選手が座っているベンチは、レーシングマシーンのシートみたいな革製だが、なぜか監督・コーチ陣は庭でのバーベキューで使うような安っぽいプラスチック椅子。
「これがアウェーの洗礼かッ…!」――カタールのブルーノ・メツ監督も、同じプラスチック椅子だった。
■仕掛けるカタール
「今日(の相手のカタール)はプレスにすごく来るから、ゆっくり落ち着いてパスを回そうと思った。中盤が空回りする時があるから。結果的にうまく回せたし、相手をバテさせてからこっちが行くことを考えた」
と大久保が語ったように、試合開始直後のカタールのプレッシングは激しかった。日本のボールマンをサンドイッチしてうまく絡めとり、右サイドのイスマイルとハルファンにボールを集めて攻撃を仕掛けた。この圧力に、序盤の長友はファウルで止めるしかなかった。
ここで失点していたら、0-3もありえた。しかし日本の守備陣は、集中を持って対応。気がはやるセバスチャンをオフサイドに絡めとる。
寺田は最終予選初スタメンの緊張か、ビルドアップでパスミスを繰り返したものの、守備は良かった。また中盤の長谷部が、カウンターの起点を早めに摘み取るなど、好守備を見せる。
■カウンターパンチを食らうカタール
「立ち上がりは良かったが、1点目で悪循環に陥ってしまった。モラルも下がり、体も動けなかった」
9月末に就任したカタールのブルーノ・メツ監督。しっかりとした守備組織を仕上げてきた…と思っていたが、徐々に失速。そして「19分の日本の得点」というカウンターパンチがアゴに入り、ヒザから崩れ落ちたようだ。
日本が攻撃に転じ、中村俊がセンターサークルでキープ、右に流す。受けた内田が思い切った縦パスを送ると、CBマジドが目測を誤る。バウンドしてライン裏へ抜けるボール――DFの間を切り裂くランニングを見せた田中達也が、GKの股を抜く見事なシュート!日本が先制点を挙げた!
■若きセンターバック
イブラヒム・アブドゥル・マジド(Ibrahim Abdul Majid)――1990年5月12日生まれの18歳。
ビラル・モハメド・ラジャブ(Bilal Mohammed Rajab)――1986年6月2日生まれの22歳。
カタールは、前節のオーストラリア戦(0-4)に続いて大崩れしてしまった。マジドの相棒をラジャブに変更したものの、経験が必要なセンターバックというポジション。少し安定感に欠けるようだ。
この失点により、カタールは攻守で失速したのが明らかだった。ハーフタイムを挟んでも修正は効かず。
後半早々から波状攻撃を仕掛けた日本。浅い正面へのクリアボールを、長友がしっかりと競りあって前へ弾き返した。ペナルティアークで長谷部が受けて左サイドへ流す。
「2点目はダイレクトで、ああいう感じのシュートを打てばGKがはじくかもしれないと、思い切り打った。自分でも勉強になった得点。左45度は結構入る」
ワールドカップ・ドイツ大会のグループリーグ第3戦、ブラジル相手に決めたゴールを彷彿させる玉田のミドルで、カタールを突き放す。
56分、カタール中盤の不用意なバックパスを、大久保が2人のCBの間を突く。GKと1vs1になったが、ここはGKが踏ん張ってビッグセーブ。
■メツ監督のミス
2点を奪われてメツ監督が動く。DFを減らしてFWの枚数を増やしても良かったが、試合序盤に奮闘していた右サイドのイスマイルを下げた。そして「彼を送り込んでも、25分間で結果をもたらせなかった」(メツ監督)と、9番のFWアリベシルの投入は不発に終わった。
そして不可解だったのは、日本の3点目のシーンのカタールの動き。
カタールが交代を申請した後、日本が右CKを獲得。「相手CK前の、守備側の交代」は、
1.時間が空いて、守備陣の緊張が切れる
2.マ-クマンの再確認が必要になる
などの理由で、Jリーグでもよく交代が見送られ、定石とも言える。
第31節、名古屋のストイコビッチ監督が、1点リードの場面でマギヌンに代えて米山を投入。相手CKの直前だった。このCKを決められ、最終的には逆転負けを喫した。
68分、右CKを中村俊。ショートコーナーで遠藤と交換してクロスを送る。ニアでFW玉田が気を引きつけ、ファーサイドに寺田と闘莉王が殺到。前半もCKで良いボールが送られていたが、
「(3点目のショートコーナーについて)監督からハーフタイムに指示は出ていた。前半からやろうと思っていたけど、なかなか合わなかった。それで、ハーフタイムにそういう話があった」(中村俊)
と、意思の疎通で挙げたゴールだった。
もう一度、HDD録画のものを確認してみた。
MFモンテシンに代えて、10番アブドゥルラーブを投入。ダラダラと歩いて入ってきたアブドゥルラーブは何か指示を出しているものの、中村俊のショートコーナーの受け手の遠藤のマークについていない。そして戻した中村俊にもプレスをかけられる距離であったにも関わらず、クロスボールを上げるのをただ見過ごすだけだったのだ!
日本の交代策はというと、
「ディフェンスラインと2人の守備的MFが非常に安定していたので、そこはいじりたくなかった。それから、こちらが点を取ってから(相手が)ディフェンスラインから長いボールを(前線に)入れてきて、そこは蹴らせたくなかったので、前の方で走れる選手(を投入した)ということ。それと前線の方が、やはりどうしても運動量が多かったので、へばってきて遅れがちなタックルを受ける。動きが遅くなると、けがをする可能性があったので、前の方(の選手)を代えました」(岡田監督)
これは見事な采配だった。前線で走り回っていた田中を下げて、松井を投入してボールを落ち着かせて時間を潰すこともできた。大久保に代えて岡崎――決定機に絡むことはなかったが、前線からの守備に大きく貢献した。
「自分が得点するために前に残ってアピールしたいはずなのに、チーム状況を考えてやった」と中村俊が称賛した寿人。
カタールの交代した3人が存在感を見せなかったのに対して、日本はしっかりと「チームのために」仕事をした。
■総括
こう書くと「後出しジャンケン」みたいに聞こえるが、このカタール戦は「勝:分:敗=4:4:2」くらいの割合だと考えていた。「アウェーで引き分け」、もしくは寺田のミスでFK献上して2-1くらいの勝利かとは考えていた。しかし良い意味で裏切られた形。
そもそもテレビ朝日の番宣が煽りすぎである(視聴率のためなら仕方ないのか)。金を注ぎ込んだからといって、監督がメツになったからといって、3ヶ月で強くなるわけでもない。
日本はクラブでも代表でも、アジアトップレベルクラスだと思っている。
ただグループAはオーストラリア1位、日本2位通過という予想は変わらない。
真価が問われるのは、2009年2月11日のオーストラリア戦だ。
ただ、岡田ジャパンになってからのベストゲームであったことは確か。謙遜か分からないが、岡田監督自身は3次予選のオマーン戦をベストに挙げているが…。
セカンドボールもしっかりと取れて、パス&ムーブもしっかりとできて、決めるべきに決める。後は闘莉王が上がらなかったことか。4バックで、セットプレー以外で上がる必要はないと思うし、守備面で集中してもらって今日みたいに完封してもらう方が良い。
良いことづくめのカタール戦での完勝だったが、少しだけ気になることも。
出場すら危ぶまれていた(これもマスコミの過剰報道?)中村俊を、最後まで使う必要があったのかということ。
インタビュアー「ケガの調子はどうでしょう?」
中村俊「ケガしてる時点で…調子は良くないんで、ハイ」
(俊輔を最後まで使ったのは)問題あったら使わなかった(笑)。 (岡田監督)
もちろん本人がフル出場する意思があったのなら問題ない。しかし68分で3点もリードを奪って、試合の大勢が決していたし代えても良かったのではないか。8(土)、12(水)、16(日)、22(土)とセルティックで厳しい日程を戦っている中村俊である。
そして「アジリティー(敏しょう性)のある選手が増えて、オシムさんがやってきたことが今、いい方向に来ていると思う」と中村俊は発言。
人一倍プライドが高いであろう岡田監督の耳に入るように言う必要があったのか?いくら前任者であり、現在もほとんどオシム時代の選手が代表の中心とはいえ、「自分流を貫く」と宣言までしていた岡田監督には、オシム監督との比較は嫌なはずである。
「アジリティー(敏しょう性)のある選手が増えて、いい方向に来ていると思う」
という発言でも問題はないはず。「接近・連続・展開」のおかげで…と岡田監督を立てても良かった。ベンチも含めた他の選手たちを、「よくやってくれた」と中村俊は称賛していたにも関わらず、だ。
また予想はしていたが、香川がベンチ外。これでますます「U-19日本代表との兼ね合いは何だったのか」ということになってしまった。
岡田ジャパン…さて今後はどうなる?
※青字部分は「スポーツナビ」より引用
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1 ■書きたいことは山ほどあれど、
一つ、というならば、ビルドアップの面で周平さんはまだまだだったと思いますが、それをまわりがサポートしている風だったことが、今までの日本代表とちょっと違う気がしました。プロ中の精鋭の集団風だった日本代表がチームになりつつある気がします。それは、「誰を呼んでも、呼んだ中の誰を使っても、同じことを目指す」岡田ジャパンなのかな、と、逆にもしかして岡田監督はそういう目つきで選手を選ぶのかな、とか、、、
ちょっとうがり過ぎでしょうかね、、、