Aegisの重松です。
タイトルを読むと、モーパッサンの小説について何か書くのかと思われてしまいますね。
本日は、長年勤めてくれた小森谷さんの最終出社日でした。弊社では最長不倒距離記録保持者でしたが、その記録も今月末で途切れることになり、その後を追うのが残された私たちとなりました。
当業界に携わる方には女性が多いようですが、弊社の女性従業員の皆さんや、女性求職者の皆さんの生き様を傍から垣間見ていて、女性の人生について考えさせられます。このお仕事をしていると、女性がいかに強い決意を持って、海外での一人暮らしや就職に臨んでいるのか、気づかされます。
女性の一生は、「就学」、「就職」、「結婚」、「出産」、「子の巣立ち」、「老いらく」、と人生のイベント、節目に事欠きません。それに対して男性の人生は、やや色彩感に欠けるような気がします。
5月、6月と、母と父に感謝する記念日が続きましたが、身近なお母さん達を眺めても、お母さん達の人生は、ローラーコースターのようです。
海外就職に挑戦する女性は、もう一つの大きな人生イベントを自分で演出しているようなもので、ただでさえイベント盛り沢山な人生に、更にトッピングを載せる女性の皆さんの勇気には頭が下がります。
海外就職に挑戦する女性の平均年齢を調べた事は有りませんが、凡そ30歳が中心ではないかと感じています。この年齢は、女性の人生イベントでは、結婚や出産が起こり得る年頃です。確か日本女性の平均結婚年齢が29歳位だった筈です。中には複数のイベントを器用にハンドルする方も居られて、立派としか申せません。更に、将来を見据えて資格の取得に励んだり、趣味に没頭したりして、豊かな人生を謳歌する女性陣に、私のような怠惰で凡庸な男子は、ただ感心するばかりです。
もとい。
白状すると、女性礼賛の文章を書こうと思い立った訳では無くて(ごめんなさい)、最近思った事から、モーパッサンの100年以上前の小説のタイトルを思い出しただけでした。
自然主義と云うのでしたか。理想と現実のギャップを浮き彫りにし、現実の有様をリアルに表現するジャンル(歴史上の大文学者を不遜にもカテゴリー分けさせて貰えば)でしょうか。
モーパッサンの「女の一生」は、幻滅、落胆、絶望を主人公の女性が人生の各ステージで味わうというものでしたが、百数十年前には、海外就職などというイベントは、殆ど実現不可能であったでしょうから、今とは随分と女性の人生も変わったものだと思います。
モーパッサンついでに書かせて頂くと、よく覚えているのは、私が今でも持っている新潮文庫の『脂肪の塊・テリエ館』という文庫本に収録されている、前の方の表題の短編です。人間のエゴ、身勝手さを描いた作品で、中学生の頃に読んだ記憶がまだあります。この作品のエッセンスを手短に表現すると、「人は自分の都合を優先し、それは公平さや正義とは無縁である。偽善と残酷というオマケもついてくる」という絶望的なテーマです。
これも最近私が、遅蒔きながら、幾つかの実体験から学んだ教訓です。(勿論、私もその範疇に含まれる訳です。)
自然主義、写実主義というと、ややもするとネガティヴな事象を強制的に認識させられる表現方法と感じてしまいますが、影のあるところには光があり、光あるところには影がある、という自然界の原則を忘れてはならないと思います。
事実は事実。要は、それをどう解釈して、これからの人生にどう活かしていくか、ではないでしょうか。諦念というものとは少し違う、そんな感覚を40歳も半ばになって感じるようになりました。
毎日こんなことばかり考えて、顧客企業の皆様や、候補者の皆様に、上の空でお会いさせて頂いている訳ではございませんので、ご安心下さい。お仕事はきっちりさせていただきます。
それでは、皆様、良い週末を。