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二日前の文化の日までは、秋晴れの良い天気が続き、盤渓の絶景を楽しめたのに・・・

昨日の雨から気温も下がり、紅葉も一気に散り始めてます。

いよいよ冬が到来ですね雪



連載の月刊誌【北海ポスト】11月号、今回も表紙に、自作の花器が飾られていますチョキ

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            作品名【彩色花入】
(ガス窯で約30時間かけて焼成してます、今年の盤渓は、例年になく鮮やかで綺麗な紅葉です、花器も引き立って見えます)

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               連載記事の内容
         阿妻一直の『札幌焼・盤渓窯』生い立ちの記

               独立時代⇒盤渓
            一直焼・盤渓窯(その10)

 前回は薪窯(穴窯)の、火前と、火裏につての説明と自然柚(灰)の降りかかり方についての説明をしました。
 今回は、窯焚きについて説明します。

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        (窯奥煙突側の最初の1列目)

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          (窯詰めの作業の様子)

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      (1列目めの作品を迄積み上げた様子)

窯の中に、沢山の作品が詰め終えられると、正面の窯の出入り口は、薪をくべる焚き口を、約35センチ角の空間をを残し、レンガで塞ぎます。

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       (最前列 前は、薪の熾のスペース)

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         (上焚き口と、下空気穴)

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         (スライド式の扉・ドア)

そして、いよいよ火入れとなるのですが、その前に窯焚きは7日~から10日間かけて、窯を焚き続けます、その長い期間に事故や火災等が起きないように、又、良い作品に仕上がる様に、窯にお神酒などのお供え物を供え、神聖な気持ちで、窯の神様(自分の信じる神様)に祈りを捧げて、晴れて窯焚きに入ります。
火入れの最初の段階は、窯の温度が急上昇しない様に、窯に直接薪を、投げ入れ込まないで、窯の外側の焚き口付近で、チョロチョロと焚き始めます。
トンネルの様に長い窯に焚き口は、1か所だけ正面に小さく有るだけです、その1か所で窯の中の全体の作品焼かねば、成りません。
最初から、ボウボウと、勢いよく薪を焚きますと、極端な話ですが、前の薪の熾きの周りしか焼けません、従いまして、最初は窯全体を暖める事から始めます。
窯全体の作品を焼くためには、窯の内部のレンガを、前から、煙突側の後ろまで暖める必要があります、ですので、ゆっくりと時間を掛けて、前と後ろの温度の差が開き過ぎない様に焚きます、ですので、最初は、窯焼きとも言います。
最初の常温から、300℃迄は、ゆっくりと、24時間くらい時間をかけて温度を上昇させて行きます。
そして三日目には、1100℃迄上昇してます、1100℃からは、攻め焚きと言う、焚いている薪が燃え切らない前に、次から次と薪をくべていきます。
薪は燃えるときにエネルギー(ガス)を発します、しかし、その薪を燃やすのに、窯の中のエネルギー(温度)を奪います、ですので一旦は温度が下がり、薪が完全燃焼に近づくときに、多量のガスを発し燃焼し温度が上昇していきます。
燃えてる薪の保有エネルギー(ガス)が完全燃焼に近づくと同時に窯全体のガスの保有も少なくなります、そのガスが少なくなると炉圧も下がります、その完全燃焼を維持した状態、焚き方を私は酸化焼成と呼びます、この状態は、窯の温度も上昇しやすいと私は思っています。
還元焼成は、燃えている薪の保有エネルギーが、強く発生している状態、つまり不完全燃焼を維持した状態を言います、還元の状態が強ければ炉内(窯)のガスも濃い濃度で充満し炉圧も高い状態になっています。
私の窯焚きは、1100℃から、強還元で攻め焚きに移るのですが、強還元を行えば行うほど温度か上昇し辛くなります、逆に温度が下がりだす現象もおこります、窯焚きの後半は、この還元焼成で1300℃迄上昇させる必要性があるので、強還元から、酸化に近い還元、つまり酸化に成らない様に弱還元という具合に窯の状況を判断しながら、交互に、なるべく強還元を維持する様に窯焚きを続けていきます。
では何故に温度の上昇しづらい、効率の悪い還元炎で焚き続けるのかですが、陶器の素地、粘土と、燃料の薪が燃えて作品に降りかかる灰には、微量の鉄分
が含まれています、他にも色々な成分が含まれていますが、この鉄分は、還元炎のガスに強く反応します、つまり科学変化を起こします。
 この作品に降りかかった灰が溶けて自然柚となります、この自然柚は還元の状態、温度の状態が巧く好条件で揃った時に、青磁柚の様な青から、色々な変化な色を(窯変)、得る事が出来ます。
 通常の釉薬をかけた作品の窯焚きは、釉薬が溶ける目的の温度まで上昇し、場合に縁っては、ねらし(一定の温度を長い時間維持する)を行って窯焚きを終了しますが、自然柚を得る場合には、素地の粘土が軟化(ガラス化)しないと、灰が乗りづらいと、私は思っています、従いまして、目的温度の約1300℃付近を長く維持します、そうしますと自然柚の灰が多く重なってきます、その灰が目的の状態になるまで焚き続ける訳です、窯焚きの日数は、作品や目的に縁って違いますが、およそ7日から、10日間の日数をかけて焼きあげます。
 次回は、穴窯から得た作品について述べさせていただきます、お楽しみに、お待ちください。


動画『札幌を知るインターネットCM動画』に私一直が出てます。『http://11ch.tv/sapporo/detail.php?lang=jp&genre=g20&no=712 』
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