自民党の若林正俊・元農相(参院長野選挙区)が2日、参院本会議での「代理投票」という前代未聞の不祥事で辞職したことは、議会史上の汚点となった。

 問題の背景に、国権の最高機関である国会の規律低下を指摘する声もある。

 問題は、民主党が1日に若林氏に対する懲罰動議を参院に提出したことで表面化した。民主党幹部は「報道関係者からの指摘で判明した」としている。

 若林氏は辞職後の記者会見で、3月31日の参院本会議で隣席の青木幹雄・自民党前参院議員会長の投票ボタンを押したことを認めた上で、「青木さんの意に反することはないと思った」と語った。青木氏からの指示や依頼は否定し、同様の行為は過去に「一切ない」と強調。「魔が差した」と釈明を繰り返した。

 真相は「ヤブの中」だが、自民党の川崎二郎国会対策委員長は2日の記者会見で、「もう一度タガを締め直そう。我が党で緩みがあったら議論にならない」と述べ、背景には議員の国会に臨む姿勢に緩みがあったとの見方を示した。

 実際、若林氏の辞職を許可した2日の参院本会議は、自民党議員76人中20人が欠席した。2010年度予算や、子ども手当法などの重要法案成立で、タガがすっかりはずれた格好だ。

 自民党だけではない。今国会では政府・与党側でも閣僚の審議への遅刻や乱暴な答弁など、「国会軽視」と批判を受ける問題が続発している。

 議員への信頼を前提とする参院独自の押しボタン式投票システムも見直しが迫られる可能性もある。

 同システムに関しては1998年の導入時に、指紋認証の仕組みも検討されたが「見識ある国会議員がそんなことをするはずがないと見送られた」(参院事務局幹部)経緯がある。しかし、今回の問題は議員への信頼感を失わせるものとなったからだ。過去に操作ミスなどが相次いだほか、今回のような「代理投票」もチェックできないという事情もある。

 一方、若林氏が「代理投票」したNHK予算など10件の採決結果は、今後も有効なものとして扱われる。各党から賛成者数などの訂正要求があれば、議院運営委員会で協議する。

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