イマイチ解らない人のためのアドベンチャーゲームのジャンル分類表
アドベンチャーはストーリーさえ入れればゲーム性の境目が意外と解りにくいジャンル。
ということで、大まかに三つでわけてそれぞれを解説してゆく記事。
ただ作品事にシステムが当然違ってくるので、ここでカバーできていないものもある。
【イマイチ解らない人のためのアドベンチャーゲームのジャンル分類表】
+テキストアドベンチャー
元はテキストのみで構成されたゲームのことだったのだが、
今では文章と選択肢で構成されたゲームジャンルのことを指す。
概ね分岐がゲーム性だが、必ずしもそうとは言い切れない部分もある。
全画面を使い、ストーリー性や演出性が重視されているのが特徴。
- サウンドノベル -
『弟切草』に始まる分岐を推理することをゲーム性の主柱とした作品陣。
…なのだが、後述のノベルゲームとの線引きが曖昧な上、
「サウンドノベル」自体がチュンソフトの登録商標なため、
「ハイパーノベル」「ヴィジュアルノベル」「プレイノベル」などなど、
山のように別名が存在しているため明確なサウンドノベルという区切りはない。

一応は「選択肢」が出てくる頻度が高いことが特徴で、
要はゲームとしての体裁(積極的にゲームに介入できるか否か)が
取れているか居ないか、でサウンドノベルかがわけられると考えられる。
ゲーム性の部分ではかなり曖昧な定義で出来ているため、
『かまいたちの夜』の様なゲームブックでも原理的には可能な推理ゲームもあれば、
『街』の様にTVゲームでしかできないザッピングの仕掛けがほどこされた作品もある。
つまりゲームになってれば何でも有りの世界ということなのだが、
選択肢と文章のみで構成されているジャンルなので、
本当にレベルの低いものはシャレにならないところまで低くなってしまう。
(例 『四八(仮)』某やチュンソフト以外の初期サウンドノベルなど)
そのため家庭用では一時的にブームになった後は復調する様子が殆ど無いのが現状である。
また、良くゲームブックの代替という表現がなされる題材でもあるが、
音楽やビジュアルなどの本では表現できない演出によって、
ストーリーを体感するゲーム性を確立している…というのがチュンソフトの弁。
(恐らく『やるドラ』の様なタイプの作品もゲームデザイン的には、
「ゲームブックの代替」に当てはまるけど、指摘しても誰も納得しないでしょ?という話だと思う。)
そもそも『弟切草』の時点でゲームでしかできない「あみだくじゲーム」なわけで、
この指摘自体が、卑怯なんじゃないか。と誰に言われたわけでもないのに援護するのが私。
ああついでに、「ビジュアルノベル」はコナミの登録商(自粛)
- デジタルコミック -

1989年に発売された『コブラ 黒竜王の伝説』から始まる
ゲーム媒体でマンガ(というかアニメ)をしよう、という試みのゲームを指す。
(そのため「デジタルコミック」という名称の発案は
コブラの原作である寺沢武一が行ったという話も聞いたことがある。真偽は不明。)
今となってはデジコミと言えば読むだけのものというイメージだが、
実は『コブラ 黒竜王の伝説』自体は何の変哲もないコマンド選択で、
その後の追従した作品もその文法は踏襲していたため、
初期はCD-ROM媒体の移行によって画像やボイスが豊富となった
画面作りや声優の演技など映像的な要素のあるゲームのことを意味していた。
そのため全体的にキャラクター性が重視され、ボリュームが薄いのが特徴。
この定義で行けば現在のアドベンチャーゲームの多くは
「デジタルコミック」と言ってもあながち間違いではないのかも知れない。
ジャンルとしては90年代序盤はPCEの『銀嬢伝』シリーズを中心にそれなりに台頭したが、
中盤からは後述のノベルゲームに取り込まれ、姿を消すこととなる。
- ノベルゲーム -
デジタルコミックとサウンドノベルが合体したジャンル。
つまりデジタルコミックの映像性と気軽さ、
サウンドノベルの演出性が合致してできたもの。というのが建前。
実際はサウンドノベルから選択肢を抜き取りゲーム性を半ば放棄したものが多く、
そのただ読むだけというゲームプレイから「紙芝居」という皮肉が良くなされるジャンルで、
恐らくノベルゲームを好んで遊んでいるプレイヤーも
作品が「いかに素晴らしいストーリーか」を語ることはできても、
「いかに素晴らしいゲームか」と言う部分は語れないんじゃなかろうか。

家庭用ではキャラクター物や美少女物、時にはオリジナル企画まで、
制作費が抑えやすいこともあってなのか様々なジャンルで重用され、
00年代中盤はこのタイプのゲームしか発売されていない時期もあったほどだった。
ここ数年ではゲーム性のあるアドベンチャーゲームが求められているので、
あまり見かけなくなったが、やはりそれでもまだまだある程度のシェアを誇っている。
同人やアダルトに代表されるアンダーグラウンドなゲーム業界でも
吉里吉里やNScripter、コミックメーカー、RPGツクールなど、
使い勝手の良い制作エンジンの普及によって00年代序盤から爆発的な増加を見せ、
「泣きゲー」「萌えゲー」「鬱ゲー」などストーリー的な変化を見せたのだが…
まあその辺りの問題については東浩紀のポストなんちゃら本でも読んだ方が手っ取り早い。
というか、そもそも私は詳しくないというのが正解。
基本的にストーリーが優先されているジャンルなので、
分岐が単純(○×問題か女性へのストーキング)でゲームとしてつまらない、
繰り返しプレイしてもらう気があるのか疑いたくなるぐらい一周が長い。
という問題点を慢性的に抱えている作品が多いのが前提となる特徴。
更に読み物に特化したデジタルノベルというのもあるが、
基本はこれの延長線上にあるので同一視しても大丈夫。
ま、つまりストーリーが先に来ているサウンドノベルと言う解釈でOKということです。
- ストーリーパズル -

まず前提条件となるストーリーを読ませ、
そこからプレイヤーに推理させるという、いわゆる「クイズ型式」のゲーム。
解答とストーリーを読む部分が明確に分けられているのが特徴で、
最近では『スローンとマクヘールの謎の物語』や『レイトン教授』が有名だが、
他にも『THE推理』や『逆転裁判』の裁判パートはこの分類に属すると思われる。
推理性に特化したゲームデザインであるのだが、
最低限の推理するための情報があれば成立するため、
ストーリー性を引き離すことも容易に出来るため、
これをメインにした作品はパズルゲームと名乗ることが多い。
また、媒体を選ばずこのゲーム性の再現が出来るのも特徴にあり、
映像や紙媒体でもこのタイプの作品と巡り会えることはそこそこある。
+コマンド型
プレイヤーが主人公という第三者に行動を命令をするゲームのこと。
そのためストーリー性が上がるほど主人公が「無個性」では成立しないので、
滅多なことがない限り「主人公の名前入力」なんてことはしないジャンルでもある。
- コマンド選択 -

「聞く」「見る」「話す」などの列挙されたコマンドを駆使し、
進行に必要な情報を集め、ストーリーを発展させてゆく筋道の引かれたゲームのこと。
家庭用アドベンチャーの創成期からある由緒正しきゲームスタイルであり
永遠のステレオタイプでもある。そのため一時期は古い物として忌み嫌われていた。
ぶっちゃけていえば思考するという意味でのゲーム性はノベルゲーム以下なのだが、
あえてキャラクターをコマンドという記号化された間接を置くことで、
リアルタイムで捜査しているという気分、没入感を誘う、というゲーム性がある。
そのためサウンドノベルとは全く異なった演出性が特徴。
ここ数年はDSのADVブームで元気になったものの、全盛期は明らかに80年代中盤。
当時からスペック的に無理があった時期から映画的な演出を取り入れており、
90年代に入ってからはゲーム機器がそれに対応しうるほどの進化したこともあって、
かつて目指した映画的な演出への制限が少なくなり、
『ポリスノーツ』『神宮寺三郎』『EVE』『クロス探偵物語』などが登場、
コマンド選択のゲームは黄金期を迎えることとなる。
しかし00年代に入り、本当に映画的なゲームが市場に溢れるようになってからは、
逆に成りを潜めるという奇妙な経緯を辿り、DS復興まで沈黙が続いた。
もしかしたらスペックはある程度低い中で魅力を発揮できるジャンルなのかも知れない。
他にもその昔は、いきなり大量のコマンドがズラっと並べられて、
「さあ調査してください」とプレイキャラクターを世界に放り込む作品もあったが
(例 『J.B.ハロルド』『サイキックディテクティブ』シリーズなど)
映像的なアプローチがメジャー化すると時を同じくして死滅した。
が、実際の捜査ゲームはむしろこっちの方が正しい路線ではある。面白くはないけど。
- クリックアドベンチャーゲーム -
画面のクリックによって話が発展するジャンル。
コマンド選択と違い、クリックによって「探すこと」が重視されており、
脱出ゲームの様な謎解きや捜索が基本のゲームに重用されている。
ストーリ-性が高いとコマンド選択をクリックに置き換えたタイプや、
昔から捜索パートでのみ起用される傾向にある手法で、実は枠組みはかなり曖昧である。
クリックオンリーの作品では「発見する楽しさ」を演出することが多く、
クリックする事にギャグが返ってくる『SWITCH』という作品なんかはその真骨頂。

- 脱出ゲーム -
日本では『ミステリーハウス』から始まるかなり古いゲームデザイン。
ゲームの起承転結は「脱出するための情報収集→思考→試行錯誤→脱出」
というもので固定されており、脱出をメインとし、ストーリー性が薄いのが特徴。
古典的な手法なので、他のジャンルのゲームデザインへの影響力は高く、
例えば現在アクションアドベンチャーと名乗るゲームの
「謎解き要素」と呼ばれるゲーム性の基盤には、だいたいこれがある。
ストーリー性の低さから、特に据え置き機の様な腰を据えるゲームでは
一時期は完全に死滅し、FLASHゲームの様なネットコンテンツの一つと化していた。
最近はDSのタッチスクリーンと相性が良かったため復調しており、
定期的に新作が発売され、定番として長期的に売れているケースも存在する。


ストーリー性の貧弱さから脱却を狙う作品を昔から見かける題材なのだが、脱出の試行錯誤とストーリーに繋がりがない(結局、ストーリー進行の障害にしかなっていない)という短所を解決するには至っていない、というのが現状だろう。
- コマンド入力 -
20年ほど前なら絶滅危惧種指定だったが、今では完全に死滅したジャンル。
行動の都度、それをコマンドを入力するキーボード(=PC)前提のゲームで、
新たなコマンドを求める場合は、異常に難易度が高くなってしまうという短所を抱え、
そのため難易度の緩和化ができるコマンド選択型の登場によって消滅した。
だが、言葉探しというゲーム性も同時に失ってしまったのも否定できない事実である。
ここ10年は、ネットで配布されているフリーの作品にぐらいしかお目にかかれないが、
音声入力という形で間接的なコマンド入力式とも言うべき
『デカボイス』という作品も数年前のPS2でリリースされていたので、
この路線が進歩していれば、復権していた可能性もあったのではと今では思う(過去形)。

+アクションアドベンチャー
第三者視点からキャラクターをダイレクトに操作し、
リアルタイムに問題を解決してゆくゲームのことを指す。
この手法はPCの『King's Quest』から始まった物…だそうなのだが、
そもそも『King's Quest』シリーズ自体をプレイしたことがないので言及は避けておきたい。
上述のアドベンチャーゲームと明らかに異なる点は、
リアルタイムで問題に対処するため、ストーリー上で推理する事が少なく、
思考する要素は脱出ゲームの様にパズル的な物が殆どであるというところ。
またホラーゲームに使われることが多いジャンルでもある。
(恐怖という演出は、やはり文章ではなくリアルタイムで実際に迫ってくる方が
プレイヤーへ直感的に訴えかけることができるから…という理由でしょう。多分。)
またハードスペックが低かった頃は、トップビューか横スクロールが基本だったが、
91年に『Alone in the Dark』(『バイオハザード』の元ネタ)の登場以降、
徐々に3D視点へ移行し、同時にアクション性が強化されていった結果、
ここ20年でアドベンチャー性は年々薄れてしまっている。


ただこの方向性は扱いにくい。アプローチが多種多彩なのだ。
例えば敵キャラクターがいないアクション性の薄いアクションアドベンチャーもあれば、
アクション性があるからこそアドベンチャー性が冴えるアクションアドベンチャー、
そもそもアドベンチャー性が殆ど無いアクションアドベンチャーなんてものもある。
そのためアクションアドベンチャーとひとくくりに考えるのはかなり軽率。
実際『ゼルダの伝説』におけるダンジョン攻略や、
『4』以前の『バイオハザード』における謎解きなんかは
脱出ゲームのそれであり、アクションアドベンチャーのそれなのだが、
例外的に扱った『バイオハザード4』は、敵を倒すアクションが基本にあり、
アドベンチャー的な思考性は低い。しかしこれも「アクションアドベンチャー」である。
更に言えば災害をテーマとした『絶体絶命都市』の様な、
敵はいないにも関わらずアクション性の高いアクションアドベンチャーも存在しており、
(この作品も状況にあったアイテムを使用することでストーリーが進行するので
脱出ゲーム風と言えば脱出ゲーム風とも言える。)
つまりアドベンチャーとアクションの境目が未だにハッキリしていないのが現状なのだ。
【コメント】
これ、もっと短い記事の予定だったんですけど、
書くことがどんどんジャンジャン増えていったので結果、こういう事に。
関係ないけど東浩紀繋がりで黒イシイを発見したわけなんですけども。
表じゃTYPE-MOONの新作楽しみ(笑)とか言ってた記憶が…ないな。うん、ないない。
なんとなく『バーニングレンジャー』のオープニング。
歌うサラリーマンとして往年のセガファンには懐かしい光吉猛修(つまりセガ社員)が歌い手。
『バニレン』を知らない人も、セガタ三四郎がCMしていたアレと言えば少しは通じるのかしら。
他にも『きみのためなら死ねる』の主題歌を歌っていたり、
『バーチャファイター』のBGMボーカルを担当してたりと、
凄くセガらしかった頃のセガ臭がする作品に良く参加している人なので、
セガファンにこの人の話題を振ると偉いことになる可能性もある。
つっても光吉さんと言えばやっぱり「デイトナUSA」のオープニングなわけですね。
確か名越さんがモデルチェンジする前の作品で、海外でもかなり売れたそうな。










1 ■無題
アドベンチャーってジャンルに分けようとすると
どこまでも広がっていきますね。最近は海外でも分けてますがサウンドノベルとアクションアドベンチャーが同一のアドベンチャーとジャンル分けされてたりしましたからねえ。
Night trapやサーヴィランスとかも(タイミングよくカメラを切り替えて現場に介入する点はあれど)クリックアドベンチャーに入・・・るか・な?
コマンド入力と言うとPSでのアナザー・マインド 辺りにそのなごりがありましたねえ。単語の選択肢が結構豊富でその時代を体験してた人が作ったような気がしました。
後間接入力マイクゲーになりますが
PS2のオペレーターズサイド辺りもありましたねえ
DSでもマイク入力と文字認識はあるからひょっとするとこのジャンルまだ先があるかもしれませんよ
しか気のせいかもしれませんがしノベルゲームの説明部分がちと辛辣のように受け取れたんですが、何かありました?