DS『AGAIN FBI超心理捜査官』
テーマ:DS
2010-01-16 22:00:00
【概要】
『DS西村京太郎』シリーズ『相棒DS』など原作つきの作品でヒットの多いTECMOと、『ウィッシュルーム』『アナザーコード』で知られるCiNGがタッグを組んで発売された海外ドラマを意識した実写のアドベンチャーゲーム。そのため、発売前は海外ドラマの『CSI:科学捜査班』と合同で暗号解読キャンペーンが行われていたりもする。発表からかなり時間がかかったタイトルで、ビジュアルも初期に発表されたスクリーンショットとかなり異なっていたりと、なかなか開発が難航したと想像される。総プレイボリュームは9~11時間程度。セールスは初週で圏外。

【システム】
コマンド選択によって話が進行するオーソドックスなアドベンチャーゲーム。ストーリーラインが引かれているタイプではなく、基本的には捜査で新事実が発覚すると容疑者に聞いて回る古い意味での「総当り」なタイプのゲームデザインを採用している。そのためクラシカルなゲーム好きにはたまらない内容だろう。本作の独自システムとなるパストビジョンモードは、解りやすく言えばDSの2画面を見比べて異なっている点を指摘する「間違い探し」。…なのだが、違いがよくわからない場所でさえも指摘しなければならなかったり、変化しているものの無関係な部分があったりと兎に角ミスしやすく、ゲームオーバーになりやすい。リトライ自体は容易だが、難易度自体は高く理不尽な面もある。
【ゲームテンポ】
テンポは良い面と悪い面がある。例えば、コマンドに移動する前後で「ありがとう」とか「また来ます」という会話を毎回するのだが、結局はイベントを探すタイプの本作ではテンポが悪くなる原因となっている。逆にその対策として不要なコマンドは押せない様に工夫もされており、捜査が進展しそうにない場所はすぐわかるようになっている。コマンド選択による捜査は良くもあり悪くもあるため、全体としては平均的な印象を覚えるだろう。
売りのパストビジョンモードは移動スピードが遅く、システムの項で挙げた通りゲームオーバーになりやすいためストレスになりがち。また、パストビジョンで行き詰った場合は捜査で新たな事実や証拠を探さなければならないのだが、どこで「行き詰った」のか区切りが無いため、パストビジョンで見つけるべきものを、自分が気付いていないだけなのか、それとも「行き詰っただけ」なのかがハッキリしてこないため、更なるテンポの悪化を招いてしまっている。試み自体は評価したいが、どうにも未完成な印象が拭えないのが悲しい現実。
【ストーリー】
海外ドラマを意識した良い意味でベタな設定。加工した実写を採用したビジュアル。なんかどっかで見た展開。ストーリーや演出については王道に拘った印象が強い本作だが、ゲームの組み立て自体は「海外ドラマになりきる」というよりも「海外ドラマの世界で捜査する」といった方向性になっており、ドラマを体験するのではなく新たに生まれた疑問を容疑者に聞いて回るという現実的なものになっている。このあたりはCiNGの前身であるリバーヒルソフトの制作していた『J.B.ハロルド』シリーズを彷彿とさせるゲームプレイといえるのだが、聞き込むことで話を発展させるためキャラクターは「聞き込む相手」に終始し、心情や性格があまり見えてこないこのアプローチで、ストーリー性の高い「海外ドラマ」な世界観を採用したためゲームプレイと題材の方向性がどうも分裂した印象を受ける。
【ここが○!】
・ビジュアルや設定などにこだわりを感じる。
・古風なアドベンチャー好きにはたまらない内容。
【ここが×…】
・パストビジョンモードは荒削り。
・ゲームプレイと題材にギャップを感じる。
【総括】
バラバラに分解されたストーリーのピースを、容疑者に聞いて回ることで完成させるという、10年…いや20年前にタイムスリップしたかと思わせるほど古いゲームデザインを採用したアドベンチャーゲーム。内容としては「パストビジョンモード」に新しさが集約されているが、テンポやバランスが悪くゲームとしての楽しさもあまりないため未完成という印象が付いて回る。コマンド選択ものとしてはテンポの悪さをはじめ古さが先に出てしまい、どうも新作をプレイしている気分になれない。雰囲気作りや話自体はそれなりに楽しいのだが…揃えた素材を料理しきれなかったか。
【次に手を取ってもらいたいタイトル】


+DS『刑事J.B.ハロルドの事件簿 Murder Club』
+DS『藤堂龍之介探偵日記 琥珀色の遺言』
【得点】
5/10
『DS西村京太郎』シリーズ『相棒DS』など原作つきの作品でヒットの多いTECMOと、『ウィッシュルーム』『アナザーコード』で知られるCiNGがタッグを組んで発売された海外ドラマを意識した実写のアドベンチャーゲーム。そのため、発売前は海外ドラマの『CSI:科学捜査班』と合同で暗号解読キャンペーンが行われていたりもする。発表からかなり時間がかかったタイトルで、ビジュアルも初期に発表されたスクリーンショットとかなり異なっていたりと、なかなか開発が難航したと想像される。総プレイボリュームは9~11時間程度。セールスは初週で圏外。

【システム】
コマンド選択によって話が進行するオーソドックスなアドベンチャーゲーム。ストーリーラインが引かれているタイプではなく、基本的には捜査で新事実が発覚すると容疑者に聞いて回る古い意味での「総当り」なタイプのゲームデザインを採用している。そのためクラシカルなゲーム好きにはたまらない内容だろう。本作の独自システムとなるパストビジョンモードは、解りやすく言えばDSの2画面を見比べて異なっている点を指摘する「間違い探し」。…なのだが、違いがよくわからない場所でさえも指摘しなければならなかったり、変化しているものの無関係な部分があったりと兎に角ミスしやすく、ゲームオーバーになりやすい。リトライ自体は容易だが、難易度自体は高く理不尽な面もある。
【ゲームテンポ】
テンポは良い面と悪い面がある。例えば、コマンドに移動する前後で「ありがとう」とか「また来ます」という会話を毎回するのだが、結局はイベントを探すタイプの本作ではテンポが悪くなる原因となっている。逆にその対策として不要なコマンドは押せない様に工夫もされており、捜査が進展しそうにない場所はすぐわかるようになっている。コマンド選択による捜査は良くもあり悪くもあるため、全体としては平均的な印象を覚えるだろう。
売りのパストビジョンモードは移動スピードが遅く、システムの項で挙げた通りゲームオーバーになりやすいためストレスになりがち。また、パストビジョンで行き詰った場合は捜査で新たな事実や証拠を探さなければならないのだが、どこで「行き詰った」のか区切りが無いため、パストビジョンで見つけるべきものを、自分が気付いていないだけなのか、それとも「行き詰っただけ」なのかがハッキリしてこないため、更なるテンポの悪化を招いてしまっている。試み自体は評価したいが、どうにも未完成な印象が拭えないのが悲しい現実。
【ストーリー】
海外ドラマを意識した良い意味でベタな設定。加工した実写を採用したビジュアル。なんかどっかで見た展開。ストーリーや演出については王道に拘った印象が強い本作だが、ゲームの組み立て自体は「海外ドラマになりきる」というよりも「海外ドラマの世界で捜査する」といった方向性になっており、ドラマを体験するのではなく新たに生まれた疑問を容疑者に聞いて回るという現実的なものになっている。このあたりはCiNGの前身であるリバーヒルソフトの制作していた『J.B.ハロルド』シリーズを彷彿とさせるゲームプレイといえるのだが、聞き込むことで話を発展させるためキャラクターは「聞き込む相手」に終始し、心情や性格があまり見えてこないこのアプローチで、ストーリー性の高い「海外ドラマ」な世界観を採用したためゲームプレイと題材の方向性がどうも分裂した印象を受ける。
【ここが○!】
・ビジュアルや設定などにこだわりを感じる。
・古風なアドベンチャー好きにはたまらない内容。
【ここが×…】
・パストビジョンモードは荒削り。
・ゲームプレイと題材にギャップを感じる。
【総括】
バラバラに分解されたストーリーのピースを、容疑者に聞いて回ることで完成させるという、10年…いや20年前にタイムスリップしたかと思わせるほど古いゲームデザインを採用したアドベンチャーゲーム。内容としては「パストビジョンモード」に新しさが集約されているが、テンポやバランスが悪くゲームとしての楽しさもあまりないため未完成という印象が付いて回る。コマンド選択ものとしてはテンポの悪さをはじめ古さが先に出てしまい、どうも新作をプレイしている気分になれない。雰囲気作りや話自体はそれなりに楽しいのだが…揃えた素材を料理しきれなかったか。
【次に手を取ってもらいたいタイトル】


+DS『刑事J.B.ハロルドの事件簿 Murder Club』
+DS『藤堂龍之介探偵日記 琥珀色の遺言』
【得点】
5/10









