ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生 DS全般・攻略ブログ

DS『極限脱出 9時間9人9の扉』

テーマ:DS 2010-01-08 21:45:00
【概要】
 チュンソフト制作によるアドベンチャーゲームではニンテンドーDS初参入となった脱出ゲーム。ディレクターにはinfinityシリーズで名を馳せた打腰鋼太郎が担当し、自身の最高傑作である『EVER17』を超える驚きのある作品にする旨を発売前に発言し、またキャラクターデザインも元カプコンの人気イラストレーター西村キヌを起用したことで話題となった。ついでに、この長ったらしいタイトルはプロデューサーのイシイジロウが考案したものである。総プレイボリュームは9~11時間程度。セールスは初週で1.7万本。

極限脱出 9時間9人9の扉

【システム】
 既存の脱出ゲームを基礎とした脱出パートと、サウンドノベル形式のノベルパートを交互にプレイすることでストーリーを進展させるのが大まかなゲームプレイ。サウンドノベルなので選択肢によって分岐して行くのだが、ストーリーの変化は2~3つの内で選ばされる「脱出する部屋」の組み合わせによって決定されており、既存のサウンドノベルとは異なり「どうして悪い結果になったのか?」という部分が明確化されているため、次になにをするべきか目的意識をもってプレイすることが出来る。その点において、ゲーム性の部分はinfinityシリーズよりも高いと言えるだろう。

 脱出パートについては文字通り「脱出ゲーム」で、「クリックによる捜索→捜索によって得たアイテムや謎を発見→試行錯誤→脱出」という起承転結が固定されており新鮮味は無い。難易度も大して高くないので、サクサクと進行することが可能。シチュエーションとしてもタイトルで「極限脱出」と謳ってはいるものの、ゲームプレイに時間的な制限は全く無く脱出失敗によるゲームオーバーもないため緊張感も無い。そのため全体としてゲーム演出のひとつに終始している。

【ゲームテンポ】
 本作最大の問題点。なんとこの作品、分岐がゲーム性で繰り返しプレイが必須にして、フローチャートもなければ脱出する部屋のスキップ機能もない。あるのは既読スキップのみなのだが、それも左ボタンを押し続けなければならないため長時間プレイすれば手が痛くなってくる。更に言えば、脱出パートはタッチペン操作と文章を読むのを交互にするため、スキップしてもテンポが大して早くなっていない。一応、脱出パートは答えを知っていれば素早くクリアできるようにゲームデザインされているのだが、それでも抑えきれない作業感を覚えることになるだろう。せめて、既読スキップをON・OFFで変えれるタイプにしていれば印象も多少は異なっていたと思うのだが…。ストーリー展開自体はそれなりにスピード感があり、テンポがとれているだけにゲーム部分がかなり残念。

【ストーリー】
 後半までは面白い。というのも伏線の回収バランスが丁度よい具合で取られており、プレイするごとに新たな「謎」が登場するため。大筋なストーリーは別段珍しくも何ともないデキなのだが、ここの部分が秀逸なので周回プレイの作業感をも打ち消すポテンシャルを持たせることに成功している。しかし、終盤は収拾が付かなくなったためなのか最終的にはSF超理論という形で言い訳し始める辺りは、やはり打越鋼太郎作品で、はっきり言ってしまえば見苦しい。またエンディング数がかなり少ない。これはゲームデザイン的にしかたないことなのだが、クリア後の追加要素がほぼなくチュンソフト作品にしてはストーリーの幅がかなり狭くなっている。明らかに未回収な伏線もあるため、もう少し追加要素があって然るべきな気もするのだが…。

【ここが○!】
・伏線の消化の仕方が面白い。
・分岐の原因が解りやすくしてあるため、推理しやすい。
【ここが×…】
・周回プレイ前提にして、スキップ部分が不憫極まる仕様。
・ストーリーに矛盾点、ご都合主義が多い。

【統括】
 チュン初の携帯機オリジナルサウンドノベルの本作。正直言ってかなり粗の多い印象なのだが、そこを実験作と言えば単なる言い訳になってしまうだろう。打越鋼太郎自身、一般向けなアドベンチャーゲームということで、今回は今までの様な独りよがりな演説と、如何にも美少女系なキャラクターはあまり出てこなくなっただけに、新境地を切り開くポテンシャルとそれに見合うゲーム性があったのだが、それにしてはあまりにもゲームとして未完成だった。まあ逆に雑だからこそ妙に勢いのあるゲームになっていたわけで、次回作があるとすれば期待を寄せたくなるだけの潜在能力は示している。はっきり言って、ゲーム初心者で最後まで付き合ってくれるプレイヤーが如何ほどいるかは疑問だが、多少の忍耐力とライターの態度に対する寛容心があればお奨めするに足る魅力は確実にある。

【次に手にとって貰いたい作品】

Ever17 -the out of infinity-(通常版) Premium EditionSIMPLE DSシリーズ Vol.45 THE 密室からの脱出2

PS2『EVER17 -the out of infinity-』(打越の最高傑作。設定も似ているところが多い。)
DS『SIMPLE DSシリーズ Vol.45 密室からの脱出2』(本作の脱出パートを制作したINTENSEの作品。)
PS2『ひぐらしのなく頃に祭』(徐々に謎が増えてゆくシナリオ構成は似ているといえなくも無い)

【得点】
6/10

コメント

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1 ■もったいなーい。

だよねー。ユキちゃんが言いたいこと言ってくれたっていうかー。
こういう明らかな不満点、作ってる側も絶対わかってる不満点とかー、
マジでありえないっていうかー。ねー。
もうちょっとー、ていうかー、もう二歩くらいかなー、がんばってくれたらー、
傑作!大好き!って言える作品になったかもしれないのにさー。
チュンソフトにしては、行き届いてなさすぎっていうかー。ねー。
良い部分もたくさんあったのにさー。読み返す気も起きないしねー。あーあ。

2 ■>>むじゅさんへ

まあ、スキップ部分の不備はチュンソフトも承知の上で出したんでしょうね。
こんなことになった原因は…やっぱりボリューム問題なのかなぁ。
ゲームとしては繰り替えし前提であれは、もうそれ以外答えがなさそう。
ならシナリオの幅増やせばよかったと思うんですが…制作費の問題なんですかね。ここは。

あとシナリオ的に、中押しとダメ押しがないんですよね。途中までは面白いのに、MOTTAINAI!
例えばあの設定なら、9年前の実験と同じく別の施設で思念を送っているキャラクターが居て、
あのエンディング後とかに更なるどんでん返しやザッピングが…!とかあって良い気がしました。
まあ、次回作があればそれに期待したい作品かな。チュンにしてはキャラクター性も高いですし。

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